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第11章  新しい仲間たち

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「ねぇ、やっぱり幽霊が出るって、ホント?」
「夜な夜な、変な声がしない?」
 どこでそんなデマが流れているのか…興味津々の同級生たちだ。
住人である待子でさえ、知らないことを聞かれるので、
これには閉口してしまう。
「いいえ、そんなことないです」
あわてて否定するけれど…まさか本当にそんなことがあるのか?と、
その後も何度も聞かれるうちに、ついに気になってきた…

「ね、あの伝説の占い師さん、私に紹介してくれない?」
 ある日講義が休校になり、突然手持ち無沙汰になった待子が、
ボンヤリと売店にやって来た時に、同じように暇そうな顏をして、
例の噂のミスS大の佐伯さんが、待子に近付いて来た。
「ねぇ…この後、ヒマ?」
 コーヒーを注文した後に、ササッと待子に声をかけて来る。
(驚いたことに、この人は、缶コーヒーは甘すぎるからと、絶対に
 口にはしない)

「いいけど…」
 特にその日は、急ぎの用事もなかったので、急にポカッとあいた時間を、
家に帰って、掃除をするか、杏子を誘って、ご飯でも久しぶりに
食べに行こうか…などと考えていた。
気まぐれにOKすると、
「よかった!」
 これまでにないくらい、まぶしい笑顔を浮かべて、佐伯さんは
待子の前の席に、荷物を置く。
「いつも相沢さんと一緒にいるから…声をかけづらかったのよね」
目をキラキラとさせて、話しかけられると…同性であるにもかかわらず、
思わずドキンとして、顔を赤らめてしまう…
さらに裏を返すと、何か目的があって、近付いて来たのではないか…
と、疑ってしまう。
「キョーコ?キョーコは、用事があったら、lineしてくるから、
 大丈夫です」
そう言い返すと、大丈夫って、何に対して大丈夫なのよ…
と、思わず自分に、もっとうまい言い方が出来ないのか…と、
恥ずかしくなった。
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