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第11章  新しい仲間たち

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  でも、うちはうち
  よそは、よそ
 その辺はわかっていたつもりだ…
それでも杏子や、他のクラスメイトたちの、楽しそうな会話を聞いていると、
やっぱり待子も普通の女の子なので…羨ましい感情が湧いてしまう。

「わたしって、わがままですか?」
思わずマスターに言うと、
「そんなことはないと思うよ」とニッコリとする。
「でもボクの方でも、心当たりを当たってみるよ」と言うと、親指を
立てて見せた。


「よかったね」
 お客さんに呼ばれて、マスターが側を離れると、杏子は待子にささやく。
「マスターって、とてもいい人じゃないの」
待子は「うん」とうなづきながらも、何だか不安は消せないようだ。
「さぁがんばって…働かなくちゃ!」
大きく深呼吸すると、丁度席を立つ人が見えたので、
待子がそこへ向かおうとすると…
「じゃ、私は「これで」
すかさず杏子が立ち上がる。
「また一緒にしよう」そう言うと
「後で電話するね…」
待子は軽く、手を上げる。
「すみませーん」
 レジのところで、お客さんがこちらを向いている。
「ほら!早く行って」
杏子が待子の背中をかるく押すと
「うん、じゃ、また!」
急いでレジへと向かった。

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