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第6章 魔女の館へようこそ!
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まさか子供に、連れられるとは…
たまたま大家さんが、荷物を受け取ってもいいですよ、と
言い出して、そのままの流れで、ひよりちゃんと2人で、
出掛けることになった。
「学校はいいの?」
さすがに気が引けたので、待子が聞くと
「お休みよ!」
アッサリとひよりちゃんが言う。
「あっ、そうかぁ~」
昼間から、フラフラしている理由を、ようやく思い当る。
なるほど、自分と同じ、春休みだ…と。
納得はしたけれど、かえって連れまわしてもいいのだろうか…
という疑問が湧きおこる。
「おかあさんは?」と聞くと、
「仕事!」
これもあっさりと、言い返される。
「丁度、退屈してたから、よかった」
何だか楽しそうにする、ひよりちゃん。
小学生の暇つぶしに、貢献しているのか…と思うと
複雑な気分なのだが、
「この子はしっかりしてるから、まかせておいて、大丈夫よ」
廊下の掃除に来ていた大家さんが、ニコニコしながら
待子たちの方を向く。
「そうそう、あなた。
お風呂の順番、どうするの?」
雑巾を握ったまま、大家さんが聞くので、
そういえば…すっかり忘れていたことに、気が付いた。
そんな待子に気が付くと
「ひよりはね、ママが帰って来てから、一緒に入るんだ。
だからいつも、最後なんだ」
淡々とそう言うので、
「そうなんだ」
うなづきながら、ひよりちゃんが指差す、お風呂の順番の
丸い紙を見つめた。
たまたま大家さんが、荷物を受け取ってもいいですよ、と
言い出して、そのままの流れで、ひよりちゃんと2人で、
出掛けることになった。
「学校はいいの?」
さすがに気が引けたので、待子が聞くと
「お休みよ!」
アッサリとひよりちゃんが言う。
「あっ、そうかぁ~」
昼間から、フラフラしている理由を、ようやく思い当る。
なるほど、自分と同じ、春休みだ…と。
納得はしたけれど、かえって連れまわしてもいいのだろうか…
という疑問が湧きおこる。
「おかあさんは?」と聞くと、
「仕事!」
これもあっさりと、言い返される。
「丁度、退屈してたから、よかった」
何だか楽しそうにする、ひよりちゃん。
小学生の暇つぶしに、貢献しているのか…と思うと
複雑な気分なのだが、
「この子はしっかりしてるから、まかせておいて、大丈夫よ」
廊下の掃除に来ていた大家さんが、ニコニコしながら
待子たちの方を向く。
「そうそう、あなた。
お風呂の順番、どうするの?」
雑巾を握ったまま、大家さんが聞くので、
そういえば…すっかり忘れていたことに、気が付いた。
そんな待子に気が付くと
「ひよりはね、ママが帰って来てから、一緒に入るんだ。
だからいつも、最後なんだ」
淡々とそう言うので、
「そうなんだ」
うなづきながら、ひよりちゃんが指差す、お風呂の順番の
丸い紙を見つめた。
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