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第15章 ラストダンスはあなたと…
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(あっ、ここ?)
紙袋の下で、ようやくホッと珠紀は胸を撫でおろした。
(でも…どこへ、連れて来られたんだろう?)
それでもやはり、不安がつのってくる。
悪いようにはしない、と言われたものの、それを保障するものは、
何もないのだ…
珠紀はじっと体を固くしていると、
「着きましたよ」
隣の男性が、ささやいた。
「乱暴なマネをして、すみません」
思ったよりも礼儀正しく、穏やかな声でそう言うと、スポンと
目の前の壁が取り払われた。
ふぅ~っ
ようやく大きく深呼吸をする。
もしかしたら無意識に、息を止めていたのかもしれない。
男性は素早く車から降りると、先ほどとはまったくの別人のように、
珠紀の傍らのドアを開けてくれた。
「足元に、気を付けてください」
そう声をかけられると、珠紀は注意深く足を下ろす。
それよりも…今、自分がどこにいるのか、知りたい。
車から降りたあと、すぐに顔を上げ、眼で探す。
当たり前だけれど、先ほどまでいた庭園の姿はどこにもなく…
目の前には、かなり古びた屋敷が見えていた。
(ここはどこ?)
反射的に振り向くと、大きな池が見える。
(もしかして、この池って?)
見覚えのある気がする。
もしかしたら、1度来たことのある、あの池なのだろうか?
何とか少しでも情報を得ようと、落ち着きなくきょろきょろ
していると…
「お疲れ様」
ふいに背後から、声をかけられた。
「えっ?」
なんで?
驚いて珠紀は、顔を上げる。
目の前には、先ほど別れたばかりの、山内さんと武雄が
立っていたからだ。
紙袋の下で、ようやくホッと珠紀は胸を撫でおろした。
(でも…どこへ、連れて来られたんだろう?)
それでもやはり、不安がつのってくる。
悪いようにはしない、と言われたものの、それを保障するものは、
何もないのだ…
珠紀はじっと体を固くしていると、
「着きましたよ」
隣の男性が、ささやいた。
「乱暴なマネをして、すみません」
思ったよりも礼儀正しく、穏やかな声でそう言うと、スポンと
目の前の壁が取り払われた。
ふぅ~っ
ようやく大きく深呼吸をする。
もしかしたら無意識に、息を止めていたのかもしれない。
男性は素早く車から降りると、先ほどとはまったくの別人のように、
珠紀の傍らのドアを開けてくれた。
「足元に、気を付けてください」
そう声をかけられると、珠紀は注意深く足を下ろす。
それよりも…今、自分がどこにいるのか、知りたい。
車から降りたあと、すぐに顔を上げ、眼で探す。
当たり前だけれど、先ほどまでいた庭園の姿はどこにもなく…
目の前には、かなり古びた屋敷が見えていた。
(ここはどこ?)
反射的に振り向くと、大きな池が見える。
(もしかして、この池って?)
見覚えのある気がする。
もしかしたら、1度来たことのある、あの池なのだろうか?
何とか少しでも情報を得ようと、落ち着きなくきょろきょろ
していると…
「お疲れ様」
ふいに背後から、声をかけられた。
「えっ?」
なんで?
驚いて珠紀は、顔を上げる。
目の前には、先ほど別れたばかりの、山内さんと武雄が
立っていたからだ。
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