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第14章 混線
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「ここって、あの庭?」
思い当たるのは、ホテルの近くにある、あのバラの庭園だ。
「うーん、そうだろうな」
目をすがめて、じぃっとモニターを見つめると、秀人はまだ疑いは
晴れてはいないけれども、眼で追った。
自分たちとしては、かなりくまなく探したはずなのだが…
その範囲が足りなかったのか、それともめぐりあわせが悪かったのか…と
思わず反省する。
「やっぱり、探し方が、足りなかったのかなぁ」
ボヤクように言うと
「そんなことは、ないんじゃない?」
慰めるように、玲は言う。
誰だって、いきなりこんなところに居合わせると、同じような
状態になるのだろう…
「失敗したなぁ」
悔しそうに、秀人は言った。
「それは、私だって、おんなじです」
すぐさま玲が、口をはさむ。
ただ救いなのは…珠紀がとても元気そうなことと、
やつれたり、ガリガリに痩せていないことが、玲を安心させた。
おそらくはあの男が、珠紀に対して、ひどい扱いをしていない、
ということを示していると、玲は思う。
「元気なのがわかっただけでも、十分よ!
これから探しに行けば、いいんだもの」
そう言って…じぃっと部屋の中を、もう1度見回す。
おそらくはこの部屋は、あの男がよく出入りしているのだろう…
何か手がかりか何か、ないのだろうか…と、キョロキョロしていると
秀人はおもむろに、窓際の机に近付いた。
そこには、小さな写真立てがある。
好奇心にかられ、よく見よう…と、カーテンを空けると、
いきなりカチッと部屋の隅のランプが、赤く点滅を始める。
ブーブーブーブーと警告音が鳴り響き、
「しまった!」
秀人はあわてて、玲を振りかえった。
思い当たるのは、ホテルの近くにある、あのバラの庭園だ。
「うーん、そうだろうな」
目をすがめて、じぃっとモニターを見つめると、秀人はまだ疑いは
晴れてはいないけれども、眼で追った。
自分たちとしては、かなりくまなく探したはずなのだが…
その範囲が足りなかったのか、それともめぐりあわせが悪かったのか…と
思わず反省する。
「やっぱり、探し方が、足りなかったのかなぁ」
ボヤクように言うと
「そんなことは、ないんじゃない?」
慰めるように、玲は言う。
誰だって、いきなりこんなところに居合わせると、同じような
状態になるのだろう…
「失敗したなぁ」
悔しそうに、秀人は言った。
「それは、私だって、おんなじです」
すぐさま玲が、口をはさむ。
ただ救いなのは…珠紀がとても元気そうなことと、
やつれたり、ガリガリに痩せていないことが、玲を安心させた。
おそらくはあの男が、珠紀に対して、ひどい扱いをしていない、
ということを示していると、玲は思う。
「元気なのがわかっただけでも、十分よ!
これから探しに行けば、いいんだもの」
そう言って…じぃっと部屋の中を、もう1度見回す。
おそらくはこの部屋は、あの男がよく出入りしているのだろう…
何か手がかりか何か、ないのだろうか…と、キョロキョロしていると
秀人はおもむろに、窓際の机に近付いた。
そこには、小さな写真立てがある。
好奇心にかられ、よく見よう…と、カーテンを空けると、
いきなりカチッと部屋の隅のランプが、赤く点滅を始める。
ブーブーブーブーと警告音が鳴り響き、
「しまった!」
秀人はあわてて、玲を振りかえった。
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