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第14章 混線
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どうするの、という目で、秀人が玲を見ている。
(こわいの?)
さっきあれほど熱弁していたくせに…
玲は秀人を、じぃっと見つめた。
「う、うん。あの」
まさかいきなりここで見つけるとは、思わなかった…と、
自分でも戸惑っているのだろう・
玲が視線でうながすと
「うん、まぁ、そうだな」
しきりとブツブツつぶやきながら、それでも秀人はうなづいた。
「懐中電灯がいるな!」
真っ暗な穴の中を見ると、まだためらっている様子。
それなら、と玲が携帯で照らし出す。
すると、その穴の中に、通路のようなものが見えていて、
これが何なのか…と、お互いに想像していた。
秀人はぐっと握りこぶしを作ると、
「よし、行くぞ」
自ら気合を入れるように、しきりとつぶやいている。
ようやく一歩前に進むので、玲は黙ってその後ろにピッタリと
くっついて歩いた。
ただでさえ、薄暗い階段だ。
その側面に空いた穴を、やや背中を丸めてくぐると…
全く何も見受けられない、真っ暗な抜け穴が続いている。
(うわぁ~なんか、いかにもって感じ!)
やや興奮気味に、玲はキョロキョロしながら、脚を踏み入れる。
この通路は、岩をくり抜いて、作ったような…人工的な場所だ。
ただ…
(これは、期待できるかも?)
珠紀を探そう、という目的だったのに…
いつの間にか、冒険ごっこをしているような気がする。
真っ暗な通路を、カツカツと音をたてて歩いていると…
あの謎の男と、バッタリと出くわしてしまいそうな、そんな予感が
していた。
(こわいの?)
さっきあれほど熱弁していたくせに…
玲は秀人を、じぃっと見つめた。
「う、うん。あの」
まさかいきなりここで見つけるとは、思わなかった…と、
自分でも戸惑っているのだろう・
玲が視線でうながすと
「うん、まぁ、そうだな」
しきりとブツブツつぶやきながら、それでも秀人はうなづいた。
「懐中電灯がいるな!」
真っ暗な穴の中を見ると、まだためらっている様子。
それなら、と玲が携帯で照らし出す。
すると、その穴の中に、通路のようなものが見えていて、
これが何なのか…と、お互いに想像していた。
秀人はぐっと握りこぶしを作ると、
「よし、行くぞ」
自ら気合を入れるように、しきりとつぶやいている。
ようやく一歩前に進むので、玲は黙ってその後ろにピッタリと
くっついて歩いた。
ただでさえ、薄暗い階段だ。
その側面に空いた穴を、やや背中を丸めてくぐると…
全く何も見受けられない、真っ暗な抜け穴が続いている。
(うわぁ~なんか、いかにもって感じ!)
やや興奮気味に、玲はキョロキョロしながら、脚を踏み入れる。
この通路は、岩をくり抜いて、作ったような…人工的な場所だ。
ただ…
(これは、期待できるかも?)
珠紀を探そう、という目的だったのに…
いつの間にか、冒険ごっこをしているような気がする。
真っ暗な通路を、カツカツと音をたてて歩いていると…
あの謎の男と、バッタリと出くわしてしまいそうな、そんな予感が
していた。
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