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第5章 謎の肖像画
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目の前には、先ほど乗ったレトロなエレベーターがある。
さて、階段はどこに?
きょろきょろする珠紀に、
「そういうのって、柱の奥とか、ちょっと奥まった所にあるのよねぇ」
あっけらかんと玲が言うと、さっさと壁際に沿って歩き出す。
そういえば…この階には、他に何があるのだろう、とふと思う。
相変わらず目印や、表示もない。
おそらくは、ホテルの美観を損ねないようにと、表示板も、案内も
置かないのかもしれない。
非常口の表示も、隠れるようにしてあるから
「これって、消防局で、よく引っ掛からなかったわねぇ」
呆れたように、玲が言った。
そっかぁ~
考えたこと、なかったなぁ~
珠紀は自分ののん気さに、半ば呆れて、玲のことを尊敬のまなざしで見る。
「なによぉ」
珠紀の視線に気づくと、玲はけげんな顔をする。
「いとこよ!」
いきなり、ポンと言うので、何のこと?と珠紀は頭をかしげる。
「いとこ?」
「そう!」
突然、いとこがどうしたって言うの?と、珠紀は訳がわからない。
「だから」
キョトンとする珠紀を、じれったそうに見ると
「いとこが消防士をしてるから、色々聞かされるのよ」
物知りをひけらかすことなく、あっけなく手の内を告げる。
それでも珠紀は、それって知らなかったなぁと、目を丸くした。
「だっていとこなんて、関係ないじゃない?
話することもないわよぉ」
ケラケラと玲は笑う。
チラリと見る感じ…
緊急の非常口や、火災を知らせるベルや、
消火器だって…本当はわかりやすい位置に、設置しないとダメなはず…
だがここは、すぐにパッとわかるわけではない…
「まぁ、目立たないように、置いてるんでしょ?
いたずらされたり、悪さされたらいけないしねぇ」
ずいぶん余裕の表情で、涼しい顔で玲はそう言った。
さて、階段はどこに?
きょろきょろする珠紀に、
「そういうのって、柱の奥とか、ちょっと奥まった所にあるのよねぇ」
あっけらかんと玲が言うと、さっさと壁際に沿って歩き出す。
そういえば…この階には、他に何があるのだろう、とふと思う。
相変わらず目印や、表示もない。
おそらくは、ホテルの美観を損ねないようにと、表示板も、案内も
置かないのかもしれない。
非常口の表示も、隠れるようにしてあるから
「これって、消防局で、よく引っ掛からなかったわねぇ」
呆れたように、玲が言った。
そっかぁ~
考えたこと、なかったなぁ~
珠紀は自分ののん気さに、半ば呆れて、玲のことを尊敬のまなざしで見る。
「なによぉ」
珠紀の視線に気づくと、玲はけげんな顔をする。
「いとこよ!」
いきなり、ポンと言うので、何のこと?と珠紀は頭をかしげる。
「いとこ?」
「そう!」
突然、いとこがどうしたって言うの?と、珠紀は訳がわからない。
「だから」
キョトンとする珠紀を、じれったそうに見ると
「いとこが消防士をしてるから、色々聞かされるのよ」
物知りをひけらかすことなく、あっけなく手の内を告げる。
それでも珠紀は、それって知らなかったなぁと、目を丸くした。
「だっていとこなんて、関係ないじゃない?
話することもないわよぉ」
ケラケラと玲は笑う。
チラリと見る感じ…
緊急の非常口や、火災を知らせるベルや、
消火器だって…本当はわかりやすい位置に、設置しないとダメなはず…
だがここは、すぐにパッとわかるわけではない…
「まぁ、目立たないように、置いてるんでしょ?
いたずらされたり、悪さされたらいけないしねぇ」
ずいぶん余裕の表情で、涼しい顔で玲はそう言った。
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