御手洗さんの言うことには…

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ソータローのこと…１０１

「えっ？」
　宗太郎はギョッとして、清子の顔を見返す。
だが…どうやら清子は、本気のようだ。
ジワジワと、オジサンを詰め寄るようにしている。
「ちょっと！」
あわてて清子の腕を、引っ張る。
だが清子はスィッチが入ったのか、さらにズンズンと詰め寄っている。

「大体、高校生のリョウ君に、おじいさんの世話を押し付けて…
　今さら、なに？
　どうせ、おじいさんの遺産をどうとか、遺言書がどこだとか、
　そんな話なんでしょ？」
　言いにくいことを、清子はズバズバと切り返す。
　うわぁ～！
（キヨコ、すごい度胸だなぁ）
宗太郎は圧倒されて、思わず耳を覆いたくなる。
だがオジサンは、顔色一つ変えることなく、ニヤニヤしている。
「それで？言いにくいことは、それだけか？」
なぜか、まったく動揺するどころか…むしろ、面白がって
いるようだ。