御手洗さんの言うことには…

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ソータローのこと…６２

「だったら、どうして…
　病院じゃなくて、こんなお化け屋敷みたいな所にしたの？」
　清子は、そのものズバリを言う。
「お化け屋敷って…」
絶句する神林君はを見て、
（本人に言わなくてもなぁ）と宗太郎は思う。

「やっぱり、そう思う？」
　だが神林君は、ケロリとした顔で、ニコッと笑う。
「これも、じいちゃんの計画のうちだったんだ。
　誰にも、見つかりたくないって…
　自分でワザワザ選んで、来たんだよ」
まるで、自分のイタズラが見つかった子供のように、ヘラッと
神林君は笑いかける。
「でも、どうしてここに？
　ここに、何かあるの？」
他にも、自分の家があるでしょ？
そう清子は思うけれども。
「だから、言っただろ？
　過去の罪滅ぼしが、したいんだって…」
やはり謎めいたことを言う。

　ここに、何があると言うのだろう？
なぜか神林君は、ハッキリとは言わない。
（ここにこだわる理由が、他にもあるのかもしれない…）
それはもしかしたら、単純な理由ではないのかもしれない…
宗太郎は、そう考えた。