御手洗さんの言うことには…

daisysacky

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ソータローのこと…41

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「なに?」
 好奇心を刺激されて、宗太郎は清子に先をうながす。
「それがね…噂みたいに、怖くなかったの!」
知っているでしょ、とニコニコしながら、清子は言う。
(残念だけど、知らないよ)
だが宗太郎は、あえて口を挟まない。
「ちょっと、変わり者の科学者、という感じの人!」
「えっ?マッドサイエンティスト?」
それって、危ない人なんじゃあないか?
のん気にしている場合じゃあないだろ、と宗太郎は清子を見る。
「あっ、そんなに…おっかないことは、全然なかったから!」
だが清子は、かばうように言う。
(清子自身も、変わっているからなぁ)
「そうなのか?」
「そうよ!」
もちろん宗太郎には、まったく何の記憶もないけれども。

 清子はしばらく放心したように、ボーッとした後、ふいに
「あっ!」と声を上げる。
「じゃあ、これは知ってる?
 あの屋敷…おじいさんを監禁している、という噂!」
なぜか意味あり気な目つきを、宗太郎に向ける。
「えっ?」
何で清子が、そんなことを知っているんだ?
宗太郎は唖然とする。
(これじゃあ、噂好きなオバサンと一緒じゃないか!)
 だが清子はキッパリと、
「言っとくけど、あくまでも、これは噂よ!
 何の根拠もない、ただの噂!」
宗太郎に向かって、キッパリとそう言い切った。
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