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ソータローのこと…2
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ソータローは、いつも心がここにあらずで、どこか遠くに飛んで
いるような…そんなおとなしい男の子だった。
案の定、近所の男の子たちには、格好のスケープゴートのように、
からかわれていたけれども。
通学途中で、全員分のカバンを持たされて、後ろを持たされて
後ろを歩いていたり…
一人でポツンと、田んぼの端っこで座り込んでいるのを、
見かけたこともある。
もちろん清子は、『いいなづけ』なのだから、見かけた時には、
かばってあげたりした。
(そうしたらかえって、からかわれていたけれども)
心のどこかでは、
(何よ、やられたらやり返したらいいのに!)
そう不満に思ったりした。
母さんに、そのことを話したら、
「ソータローくんって、きっと、とっても心の優しい子なんだよ」
そう言って、笑った。
だけど、それは違う、と清子は思う。
「ソータローは、臆病なんだよ」
歯がゆく思う自分がいた。
清子自身は、友だちと呼べる人は、宗太郎くらいだけど…
それでも清子は、平気だった。
むしろ一人の方が、気が楽だと思っていた。
「清子が側にいてあげれば、いいじゃない」
そんな清子に向かって、母さんがそう言う。
「清子はもう少し…周りと合わせる方がいいわ」と。
「え~そんなの!
少しも興味のない、アイドルの話をするのも、見てもいない
アニメの話も、ちっとも面白くないし」
ブスッとして、不満そうに言い返す。
「清子は、アマノジャクなのねぇ」
母さんは、クスクスと笑う。
「適当に、話しを合わせたらいいのに」
そう言って、ニコリと笑った。
いるような…そんなおとなしい男の子だった。
案の定、近所の男の子たちには、格好のスケープゴートのように、
からかわれていたけれども。
通学途中で、全員分のカバンを持たされて、後ろを持たされて
後ろを歩いていたり…
一人でポツンと、田んぼの端っこで座り込んでいるのを、
見かけたこともある。
もちろん清子は、『いいなづけ』なのだから、見かけた時には、
かばってあげたりした。
(そうしたらかえって、からかわれていたけれども)
心のどこかでは、
(何よ、やられたらやり返したらいいのに!)
そう不満に思ったりした。
母さんに、そのことを話したら、
「ソータローくんって、きっと、とっても心の優しい子なんだよ」
そう言って、笑った。
だけど、それは違う、と清子は思う。
「ソータローは、臆病なんだよ」
歯がゆく思う自分がいた。
清子自身は、友だちと呼べる人は、宗太郎くらいだけど…
それでも清子は、平気だった。
むしろ一人の方が、気が楽だと思っていた。
「清子が側にいてあげれば、いいじゃない」
そんな清子に向かって、母さんがそう言う。
「清子はもう少し…周りと合わせる方がいいわ」と。
「え~そんなの!
少しも興味のない、アイドルの話をするのも、見てもいない
アニメの話も、ちっとも面白くないし」
ブスッとして、不満そうに言い返す。
「清子は、アマノジャクなのねぇ」
母さんは、クスクスと笑う。
「適当に、話しを合わせたらいいのに」
そう言って、ニコリと笑った。
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