1 / 218
1
風変わりな女の子
しおりを挟む
「危ないなぁ~
あの子、大丈夫かなぁ」
目の前を、よろよろと歩いている女の子がいる。
どこを見ているのかは、わからないけれど、
さっきから、やたらと自転車にぶつかりそうになるし、
まるで酔っ払っているみたいに、足取りがフラフラとして、蛇行している。
「あっ、危ない!」
今度は赤信号にも気付かずに、フラフラと歩き出そうとしている。
「ちょっと、あんた、何しているの!」
見るに見かねたのか、いきなりヒョイと後ろの方から、オバサンが
その子の腕を引っ張る。
「あ~あ」
「やっちゃったね!」
親友のカナエと、仲良く肩を並べて、自転車を押していたナギコ。
先程から妙に危なっかしい女の子を、目で追っていた。
「あの子…知ってる?」
その女の子は、彼女たちと同じ制服を着ている。
「さぁ~」
ナギコも、頭をかしげる。
たぶん、転校生なのだろうか?
それとも…
「下の学年かなぁ?」
「やっぱ、転校生?」
オバサンに引っ張られた女の子は、ようやくまともに信号を見ると
うなだれている…
どうやらオバサンに、説教されているようだ。
だけど無言で、ボーッとして外を見ている。
「ちょっと、アンタ!聞いてる?
アンタ、車に引かれていたかもしれないのよ!」
オバサンは、このつかみどころのな女の子を相手に、顔を赤くして
怒っている。
「あ~あ、こういう時…おとなしく謝っていればいいのに!」
2人は何だか目が離せずに、その様子を見守ると…
その女の子は、ふいにこちらを向く。
(やばっ!目が合っちゃった!)
それが…風変りな転校生との出会いだった。
あの子、大丈夫かなぁ」
目の前を、よろよろと歩いている女の子がいる。
どこを見ているのかは、わからないけれど、
さっきから、やたらと自転車にぶつかりそうになるし、
まるで酔っ払っているみたいに、足取りがフラフラとして、蛇行している。
「あっ、危ない!」
今度は赤信号にも気付かずに、フラフラと歩き出そうとしている。
「ちょっと、あんた、何しているの!」
見るに見かねたのか、いきなりヒョイと後ろの方から、オバサンが
その子の腕を引っ張る。
「あ~あ」
「やっちゃったね!」
親友のカナエと、仲良く肩を並べて、自転車を押していたナギコ。
先程から妙に危なっかしい女の子を、目で追っていた。
「あの子…知ってる?」
その女の子は、彼女たちと同じ制服を着ている。
「さぁ~」
ナギコも、頭をかしげる。
たぶん、転校生なのだろうか?
それとも…
「下の学年かなぁ?」
「やっぱ、転校生?」
オバサンに引っ張られた女の子は、ようやくまともに信号を見ると
うなだれている…
どうやらオバサンに、説教されているようだ。
だけど無言で、ボーッとして外を見ている。
「ちょっと、アンタ!聞いてる?
アンタ、車に引かれていたかもしれないのよ!」
オバサンは、このつかみどころのな女の子を相手に、顔を赤くして
怒っている。
「あ~あ、こういう時…おとなしく謝っていればいいのに!」
2人は何だか目が離せずに、その様子を見守ると…
その女の子は、ふいにこちらを向く。
(やばっ!目が合っちゃった!)
それが…風変りな転校生との出会いだった。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語
六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

【完結】年収三百万円台のアラサー社畜と総資産三億円以上の仮想通貨「億り人」JKが湾岸タワーマンションで同棲したら
瀬々良木 清
ライト文芸
主人公・宮本剛は、都内で働くごく普通の営業系サラリーマン。いわゆる社畜。
タワーマンションの聖地・豊洲にあるオフィスへ通勤しながらも、自分の給料では絶対に買えない高級マンションたちを見上げながら、夢のない毎日を送っていた。
しかしある日、会社の近所で苦しそうにうずくまる女子高生・常磐理瀬と出会う。理瀬は女子高生ながら仮想通貨への投資で『億り人』となった天才少女だった。
剛の何百倍もの資産を持ち、しかし心はまだ未完成な女子高生である理瀬と、日に日に心が枯れてゆくと感じるアラサー社畜剛が織りなす、ちぐはぐなラブコメディ。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる