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第14章 チェンジ!
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困ったように立ち尽くす、信子に向かって、その人はニッコリと
微笑むと…
「ね、あなた…これから、どこへ行くの?」と声をかけた。
「どこへ?」
うつむいていた顔を上げると、じぃっとその女性を見つめる。
「こんなトコにいても、しかたがないわ。
わたしたちも…さっきまでいた女の子を、探さないといけないんだけど…
とりあえず、あなたを家まで送り届けないと、いけないわね!」
急に気が付いたように、その人が言うと…
信子の顏をのぞき込む。
「ところで、お家はどこ?
お母さんは、家にいらっしゃるのかしら?」
怖がらないようにと、微笑みながら信子に話しかける。
なぜかその笑顔を見て、
この人なら、自分を助けてくれるのではないか…と直感した。
するとふいに、信子の脳裏に、男の子の顏がフッと浮かぶ。
「あっ」
思わず声をもらすと、
「なに?なにか、思い出した?」
期待するように、カスミさんが信子に向かって言う。
ためらうように、ふぅっと息を吐くと
「私…弟がいるんです」
ポソリと言う。
「弟?」
コクリと信子はうなづく。
「家は?この近く?」
だが、残念なことに…弟のことは思い出せても、それ以外のことは
思い出せないのだ。
「うーん」
困ったように、頭に手をやると、
「キミ…やっぱり、どこかで、会ったことがあるよね?」
さっきまで黙っていた男性が、いきなりぶしつけなくらい、
じろじろと信子を見つめる。
「えっ?えっ?えっとぉ~」
うっすらと、記憶を取り戻しつつあるものの…
まだはっきりとは、思い出せないのだ。
困った顔をする信子に
「とにかく、ここを出よう。
あの女の子のことも、気になるけど…
いったんここは、仕切り直しをしよう」
キッパリと、その人が言いきった。
微笑むと…
「ね、あなた…これから、どこへ行くの?」と声をかけた。
「どこへ?」
うつむいていた顔を上げると、じぃっとその女性を見つめる。
「こんなトコにいても、しかたがないわ。
わたしたちも…さっきまでいた女の子を、探さないといけないんだけど…
とりあえず、あなたを家まで送り届けないと、いけないわね!」
急に気が付いたように、その人が言うと…
信子の顏をのぞき込む。
「ところで、お家はどこ?
お母さんは、家にいらっしゃるのかしら?」
怖がらないようにと、微笑みながら信子に話しかける。
なぜかその笑顔を見て、
この人なら、自分を助けてくれるのではないか…と直感した。
するとふいに、信子の脳裏に、男の子の顏がフッと浮かぶ。
「あっ」
思わず声をもらすと、
「なに?なにか、思い出した?」
期待するように、カスミさんが信子に向かって言う。
ためらうように、ふぅっと息を吐くと
「私…弟がいるんです」
ポソリと言う。
「弟?」
コクリと信子はうなづく。
「家は?この近く?」
だが、残念なことに…弟のことは思い出せても、それ以外のことは
思い出せないのだ。
「うーん」
困ったように、頭に手をやると、
「キミ…やっぱり、どこかで、会ったことがあるよね?」
さっきまで黙っていた男性が、いきなりぶしつけなくらい、
じろじろと信子を見つめる。
「えっ?えっ?えっとぉ~」
うっすらと、記憶を取り戻しつつあるものの…
まだはっきりとは、思い出せないのだ。
困った顔をする信子に
「とにかく、ここを出よう。
あの女の子のことも、気になるけど…
いったんここは、仕切り直しをしよう」
キッパリと、その人が言いきった。
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