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第10章 運命の歯車が回り始める
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いつの間にか、霧が立ち込めて…その中にポツンと1人、
立ち尽くしている。
何とか霧から逃れようと、その出口を探しているようだ。
ここは、どこ?
なんで私は、ここにいるの?
キョロキョロと辺りを見回す。
確か自分は、王子と一緒に、別荘を目指していたはずだ…
そう信子は思い出す。
それならば、ここはどこ?
そう思っていると、ふと…ここは以前、来たことがある、と信子は
気が付く。
(まさか、本当に、記憶が戻ったの?)
急いでこのことを、王子に伝えよう…と、辺りを見渡す。
だが、周囲は白1色で、1m先も何も見えないのだ…
おかしい
それはどうして?
なんで、こんなトコに?
そうおもって立ちすくんでいると…
「のぶちゃーん。
信子ちゃーん」
かすかに声が聞こえてきた。
確かに、霧の向こうから、声が聞こえてくる。
返事をしようと、声を出そうとしても、一向に声が出ない。
なんで?
どうして?
どういうこと?
そう思うと、急に頬に冷たい雨のしずくが当たる。
「おかあさん」
思わず信子がつぶやくと、
「やっと、気が付いたみたいだ」
聞き覚えのある声が、すぐ耳元で聞こえてきた。
ギュッと固く閉じた目を開けて、みると…
何かが見える。
視界がハッキリとすると、
「あっ」
すぐ目の前に王子の顏があった。
「ギャッ」
信子があわてて、手で顔を隠す。
「あっ、目が覚めた?」
王子がニッコリと微笑む。
一瞬、何があったのか…信子にはサッパリわからない。
ここは、どこなの?
キョトンとした顔で、あわてて首を動かすと、
どうやらブランコに腰をかけたまま、意識失っていたようだ。
思わずバランスを崩して、ガクンと転げ落ちそうになる。
「大丈夫?
そんなトコで寝ると、危ないよ」
無邪気な顔をして、王子はじぃっと信子の顔をのぞき込んだ。
立ち尽くしている。
何とか霧から逃れようと、その出口を探しているようだ。
ここは、どこ?
なんで私は、ここにいるの?
キョロキョロと辺りを見回す。
確か自分は、王子と一緒に、別荘を目指していたはずだ…
そう信子は思い出す。
それならば、ここはどこ?
そう思っていると、ふと…ここは以前、来たことがある、と信子は
気が付く。
(まさか、本当に、記憶が戻ったの?)
急いでこのことを、王子に伝えよう…と、辺りを見渡す。
だが、周囲は白1色で、1m先も何も見えないのだ…
おかしい
それはどうして?
なんで、こんなトコに?
そうおもって立ちすくんでいると…
「のぶちゃーん。
信子ちゃーん」
かすかに声が聞こえてきた。
確かに、霧の向こうから、声が聞こえてくる。
返事をしようと、声を出そうとしても、一向に声が出ない。
なんで?
どうして?
どういうこと?
そう思うと、急に頬に冷たい雨のしずくが当たる。
「おかあさん」
思わず信子がつぶやくと、
「やっと、気が付いたみたいだ」
聞き覚えのある声が、すぐ耳元で聞こえてきた。
ギュッと固く閉じた目を開けて、みると…
何かが見える。
視界がハッキリとすると、
「あっ」
すぐ目の前に王子の顏があった。
「ギャッ」
信子があわてて、手で顔を隠す。
「あっ、目が覚めた?」
王子がニッコリと微笑む。
一瞬、何があったのか…信子にはサッパリわからない。
ここは、どこなの?
キョトンとした顔で、あわてて首を動かすと、
どうやらブランコに腰をかけたまま、意識失っていたようだ。
思わずバランスを崩して、ガクンと転げ落ちそうになる。
「大丈夫?
そんなトコで寝ると、危ないよ」
無邪気な顔をして、王子はじぃっと信子の顔をのぞき込んだ。
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