47 / 250
第5章 シンデレラをプロデュース
4
しおりを挟む
「山のトンネル?」
ユリカさんは戸惑った顔で、聞き返す。
「トンネルって…結構たくさんあるけどねぇ、他に何か
特徴的なものはない?」
「そうだねぇ」
タクトもうなづきながら、エラの顏を見る。
漠然と…山のトンネルと言ったら、わかってくれるだろう。
軽く考えていたら、まさか聞かされるとは思っていなかったので、
「えっ」とくちごもる。
(なんだぁ~山へ入れば、楽勝だと思っていたのに)
少なからず、ガッカリするエラだ。
そんなエラに気付いたのか、ユリカさんは、幾分表情を和らげる。
「そうねぇ~トンネルも案外あるからねぇ。
しらみつぶしに、回ってもいいけどねぇ」
さすがにちょっと、困り顔だ。
「ね、何かない?
他に何か、目印になるような物があったとか、
橋があった、とか」
そう言い出すので、
(えっ、特徴なんて…あったのかなぁ)
ユリカさんも、タクトも、あきらかに戸惑っているようだ。
「ねぇ、警察に、落とし物か、忘れ物がないか、聞いてみたらどう?」
さすがにシランプリは、可哀想だ…と、ユリカさんはまっすぐに、
視線を向ける。
「ケイサツ?」
ちょっと驚いた顔のエラ。
「なら…他の誰かが、この島に尋ねて来た、とか知りませんか?」
あきらめきれずに、エラは尋ねる。
いきなり思いついたように、切りだすエラに…
何のことか、わけがわからず、ユリカさんも、ポカンと
口をあけっぱなしだ。
それまで思い詰めたように、真剣な顔だったエラも、その様子に
気が付くと、あわてて
「もしかして…誰か、私を訪ねていないか…と思って」
笑ってごまかそうとする。
エラが何を探しているのかは、わからないけれど…
よっぽど何か大切なものなのだ…と、事情を知らないユリカさんも、
なるほどそうか、と思う。
「さぁ、私は何も知らないけど?」
とても申し訳なさそうに、そう言った。
ユリカさんは戸惑った顔で、聞き返す。
「トンネルって…結構たくさんあるけどねぇ、他に何か
特徴的なものはない?」
「そうだねぇ」
タクトもうなづきながら、エラの顏を見る。
漠然と…山のトンネルと言ったら、わかってくれるだろう。
軽く考えていたら、まさか聞かされるとは思っていなかったので、
「えっ」とくちごもる。
(なんだぁ~山へ入れば、楽勝だと思っていたのに)
少なからず、ガッカリするエラだ。
そんなエラに気付いたのか、ユリカさんは、幾分表情を和らげる。
「そうねぇ~トンネルも案外あるからねぇ。
しらみつぶしに、回ってもいいけどねぇ」
さすがにちょっと、困り顔だ。
「ね、何かない?
他に何か、目印になるような物があったとか、
橋があった、とか」
そう言い出すので、
(えっ、特徴なんて…あったのかなぁ)
ユリカさんも、タクトも、あきらかに戸惑っているようだ。
「ねぇ、警察に、落とし物か、忘れ物がないか、聞いてみたらどう?」
さすがにシランプリは、可哀想だ…と、ユリカさんはまっすぐに、
視線を向ける。
「ケイサツ?」
ちょっと驚いた顔のエラ。
「なら…他の誰かが、この島に尋ねて来た、とか知りませんか?」
あきらめきれずに、エラは尋ねる。
いきなり思いついたように、切りだすエラに…
何のことか、わけがわからず、ユリカさんも、ポカンと
口をあけっぱなしだ。
それまで思い詰めたように、真剣な顔だったエラも、その様子に
気が付くと、あわてて
「もしかして…誰か、私を訪ねていないか…と思って」
笑ってごまかそうとする。
エラが何を探しているのかは、わからないけれど…
よっぽど何か大切なものなのだ…と、事情を知らないユリカさんも、
なるほどそうか、と思う。
「さぁ、私は何も知らないけど?」
とても申し訳なさそうに、そう言った。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
ちょっと待ってよ、シンデレラ
daisysacky
ライト文芸
かの有名なシンデレラストーリー。実際は…どうだったのか?
時を越えて、現れた謎の女性…
果たして何者か?
ドタバタのロマンチックコメディです。
転生料理人の異世界探求記(旧 転生料理人の異世界グルメ旅)
しゃむしぇる
ファンタジー
こちらの作品はカクヨム様にて先行公開中です。外部URLを連携しておきましたので、気になる方はそちらから……。
職場の上司に毎日暴力を振るわれていた主人公が、ある日危険なパワハラでお失くなりに!?
そして気付いたら異世界に!?転生した主人公は異世界のまだ見ぬ食材を求め世界中を旅します。
異世界を巡りながらそのついでに世界の危機も救う。
そんなお話です。
普段の料理に使えるような小技やもっと美味しくなる方法等も紹介できたらなと思ってます。
この作品は「小説家になろう」様及び「カクヨム」様、「pixiv」様でも掲載しています。
ご感想はこちらでは受け付けません。他サイトにてお願いいたします。
異世界生活〜異世界に飛ばされても生活水準は変えません〜
アーエル
ファンタジー
女神に愛されて『加護』を受けたために、元の世界から弾き出された主人公。
「元の世界へ帰られない!」
だったら死ぬまでこの世界で生きてやる!
その代わり、遺骨は家族の墓へ入れてよね!
女神は約束する。
「貴女に不自由な思いはさせません」
異世界へ渡った主人公は、新たな世界で自由気ままに生きていく。
『小説家になろう』
『カクヨム』
でも投稿をしています。
内容はこちらとほぼ同じです。
テンプレを無視する異世界生活
ss
ファンタジー
主人公の如月 翔(きさらぎ しょう)は1度見聞きしたものを完璧に覚えるIQ200を超える大天才。
そんな彼が勇者召喚により異世界へ。
だが、翔には何のスキルもなかった。
翔は異世界で過ごしていくうちに異世界の真実を解き明かしていく。
これは、そんなスキルなしの大天才が行く異世界生活である..........
hotランキング2位にランクイン
人気ランキング3位にランクイン
ファンタジーで2位にランクイン
※しばらくは0時、6時、12時、6時の4本投稿にしようと思います。
※コメントが多すぎて処理しきれなくなった時は一時的に閉鎖する場合があります。
【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです
yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~
旧タイトルに、もどしました。
日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。
まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。
劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。
日々の衣食住にも困る。
幸せ?生まれてこのかた一度もない。
ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・
目覚めると、真っ白な世界。
目の前には神々しい人。
地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・
短編→長編に変更しました。
R4.6.20 完結しました。
長らくお読みいただき、ありがとうございました。
転生受験生の教科書チート生活 ~その知識、学校で習いましたよ?~
hisa
ファンタジー
受験生の少年が、大学受験前にいきなり異世界に転生してしまった。
自称天使に与えられたチートは、社会に出たら役に立たないことで定評のある、学校の教科書。
戦争で下級貴族に成り上がった脳筋親父の英才教育をくぐり抜けて、少年は知識チートで生きていけるのか?
教科書の力で、目指せ異世界成り上がり!!
※なろうとカクヨムにそれぞれ別のスピンオフがあるのでそちらもよろしく!
※第5章に突入しました。
※小説家になろう96万PV突破!
※カクヨム68万PV突破!
※令和4年10月2日タイトルを『転生した受験生の異世界成り上がり 〜生まれは脳筋な下級貴族家ですが、教科書の知識だけで成り上がってやります〜』から変更しました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる