422 / 425
第17章
1
しおりを挟む
「ねぇ、ソータロー」
突然、話があると清子に呼び出され、宗太郎は再びあの神社へ
と向かう。
すると階段の真ん中で、座り込んでいた清子と目が合う。
「あっ、ソータロー」
ここ数日、沈み込んでいた彼女なのだが、何だか興奮した面持ちで、
宗太郎を見つめる。
「私ねぇ、見たのよ!」
いつになくイキイキとした表情を、彼に向ける。
「だから…何を?」
何となく、嫌な予感がする。
「まさか…神林君か?」
だが、彼のことならば、それもあり得ると思う。
「あら、違うわよぉ」
なぜか、吹っ切れた顔をして、ケラケラと笑う。
「そうじゃなくて…先生よ!」
「へっ?先生?
そりゃあ先生なら、いつも会うだろ?」
「だからぁ~」
もどかしそうに、清子は声を強める。
こんなテンションの清子は、ここ最近、見たことがない。
「先生は先生でも、あの先生よ!高梨先生!」
「えっ?」
ウソだろ、と宗太郎は清子を二度見した。
「知ってるだろ、先生はいなくなったって」
「そうなんだけどね。
この前、友だちと帰っていたら偶然、先生を見かけたのよ」
興奮気味に、清子はそう言う。
「まさかぁ~見間違いなんじゃないの?」
宗太郎はまだ、本気にしない。
「しかも、女の人を連れて」
「女の人?まさか!」
「若い女の人!」
「嘘だろ?」
「先生、結婚してたの?」
「さぁ?独身のはずだけど?」
まだ、宗太郎は信じられないのだが…
清子のボルテージは最高潮で、振り切りそうな勢いだった。
突然、話があると清子に呼び出され、宗太郎は再びあの神社へ
と向かう。
すると階段の真ん中で、座り込んでいた清子と目が合う。
「あっ、ソータロー」
ここ数日、沈み込んでいた彼女なのだが、何だか興奮した面持ちで、
宗太郎を見つめる。
「私ねぇ、見たのよ!」
いつになくイキイキとした表情を、彼に向ける。
「だから…何を?」
何となく、嫌な予感がする。
「まさか…神林君か?」
だが、彼のことならば、それもあり得ると思う。
「あら、違うわよぉ」
なぜか、吹っ切れた顔をして、ケラケラと笑う。
「そうじゃなくて…先生よ!」
「へっ?先生?
そりゃあ先生なら、いつも会うだろ?」
「だからぁ~」
もどかしそうに、清子は声を強める。
こんなテンションの清子は、ここ最近、見たことがない。
「先生は先生でも、あの先生よ!高梨先生!」
「えっ?」
ウソだろ、と宗太郎は清子を二度見した。
「知ってるだろ、先生はいなくなったって」
「そうなんだけどね。
この前、友だちと帰っていたら偶然、先生を見かけたのよ」
興奮気味に、清子はそう言う。
「まさかぁ~見間違いなんじゃないの?」
宗太郎はまだ、本気にしない。
「しかも、女の人を連れて」
「女の人?まさか!」
「若い女の人!」
「嘘だろ?」
「先生、結婚してたの?」
「さぁ?独身のはずだけど?」
まだ、宗太郎は信じられないのだが…
清子のボルテージは最高潮で、振り切りそうな勢いだった。
0
あなたにおすすめの小説
僕の彼氏は僕のことを好きじゃないⅠ/Ⅱ
MITARASI_
BL
I
彼氏に愛されているはずなのに、どうしてこんなに苦しいんだろう。
「好き」と言ってほしくて、でも返ってくるのは沈黙ばかり。
揺れる心を支えてくれたのは、ずっと隣にいた幼なじみだった――。
不器用な彼氏とのすれ違い、そして幼なじみの静かな想い。
すべてを失ったときに初めて気づく、本当に欲しかった温もりとは。
切なくて、やさしくて、最後には救いに包まれる救済BLストーリー。
Ⅱ
高校を卒業し、同じ大学へ進学した陸と颯馬。
別々の学部に進みながらも支え合い、やがて同棲を始めた二人は、通学の疲れや家事の分担といった小さな現実に向き合いながら、少しずつ【これから】を形にしていく。
未来の旅行を計画し、バイトを始め、日常を重ねていく日々。
恋人として選び合った関係は、穏やかに、けれど確かに深まっていく。
そんな中、陸の前に思いがけない再会をする。
過去と現在が交差するその瞬間が、二人の日常に小さな影を落としていく。
不安も、すれ違いも、言葉にできない想いも抱えながら。
それでも陸と颯馬は、互いの手を離さずに進もうとする。
高校編のその先を描く大学生活編。
選び続けることの意味を問いかける、二人の新たな物語。
続編執筆中
光のもとで2
葉野りるは
青春
一年の療養を経て高校へ入学した翠葉は「高校一年」という濃厚な時間を過ごし、
新たな気持ちで新学期を迎える。
好きな人と両思いにはなれたけれど、だからといって順風満帆にいくわけではないみたい。
少し環境が変わっただけで会う機会は減ってしまったし、気持ちがすれ違うことも多々。
それでも、同じ時間を過ごし共に歩めることに感謝を……。
この世界には当たり前のことなどひとつもなく、あるのは光のような奇跡だけだから。
何か問題が起きたとしても、一つひとつ乗り越えて行きたい――
(10万文字を一冊として、文庫本10冊ほどの長さです)
経理部の美人チーフは、イケメン新人営業に口説かれています――「凛さん、俺だけに甘くないですか?」年下の猛攻にツンデレ先輩が陥落寸前!
中岡 始
BL
社内一の“整いすぎた男”、阿波座凛(あわざりん)は経理部のチーフ。
無表情・無駄のない所作・隙のない資料――
完璧主義で知られる凛に、誰もが一歩距離を置いている。
けれど、新卒営業の谷町光だけは違った。
イケメン・人懐こい・書類はギリギリ不備、でも笑顔は無敵。
毎日のように経費精算の修正を理由に現れる彼は、
凛にだけ距離感がおかしい――そしてやたら甘い。
「また会えて嬉しいです。…書類ミスった甲斐ありました」
戸惑う凛をよそに、光の“攻略”は着実に進行中。
けれど凛は、自分だけに見せる光の視線に、
どこか“計算”を感じ始めていて……?
狙って懐くイケメン新人営業×こじらせツンデレ美人経理チーフ
業務上のやりとりから始まる、じわじわ甘くてときどき切ない“再計算不能”なオフィスラブ!
友達の肩書き
菅井群青
恋愛
琢磨は友達の彼女や元カノや友達の好きな人には絶対に手を出さないと公言している。
私は……どんなに強く思っても友達だ。私はこの位置から動けない。
どうして、こんなにも好きなのに……恋愛のスタートラインに立てないの……。
「よかった、千紘が友達で本当に良かった──」
近くにいるはずなのに遠い背中を見つめることしか出来ない……。そんな二人の関係が変わる出来事が起こる。
2度目の恋 ~忘れられない1度目の恋~
青ムギ
BL
「俺は、生涯お前しか愛さない。」
その言葉を言われたのが社会人2年目の春。
あの時は、確かに俺達には愛が存在していた。
だが、今はー
「仕事が忙しいから先に寝ててくれ。」
「今忙しいんだ。お前に構ってられない。」
冷たく突き放すような言葉ばかりを言って家を空ける日が多くなる。
貴方の視界に、俺は映らないー。
2人の記念日もずっと1人で祝っている。
あの人を想う一方通行の「愛」は苦しく、俺の心を蝕んでいく。
そんなある日、体の不調で病院を受診した際医者から余命宣告を受ける。
あの人の電話はいつも着信拒否。診断結果を伝えようにも伝えられない。
ーもういっそ秘密にしたまま、過ごそうかな。ー
※主人公が悲しい目にあいます。素敵な人に出会わせたいです。
表紙のイラストは、Picrew様の[君の世界メーカー]マサキ様からお借りしました。
不良と噂の獅子道くんは、【完】
新羽梅衣
BL
サッカー部の新人エース・蓮水蒼人は、練習中に怪我をして保健室に向かう。ちょうど先生が席を外しているタイミングで出会ったのは「保健室の悪魔」と噂され、全校生徒から恐れられている獅子道新だった。金髪、ピアス、ごつめのリング。見るからに不良の風貌をした新に最初はビビる蒼人だったが、その素顔は想像していたものとは違っていて……。
君のことを知る度に、どんどん虜になっていく。
ピュアで、まっすぐな初恋。
雪の日に
藤谷 郁
恋愛
私には許嫁がいる。
親同士の約束で、生まれる前から決まっていた結婚相手。
大学卒業を控えた冬。
私は彼に会うため、雪の金沢へと旅立つ――
※作品の初出は2014年(平成26年)。鉄道・駅などの描写は当時のものです。
僕の恋人は、超イケメン!!
八乙女 忍
BL
僕は、普通の高校2年生。そんな僕にある日恋人ができた!それは超イケメンのモテモテ男子、あまりにもモテるため女の子に嫌気をさして、偽者の恋人同士になってほしいとお願いされる。最初は、嘘から始まった恋人ごっこがだんだん本気になっていく。お互いに本気になっていくが・・・二人とも、どうすれば良いのかわからない。この後、僕たちはどうなって行くのかな?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる