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第15章
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「何で、ここにいるの?」
オジサンに向かって、清子は尋ねるけれども。
「それは、お前たちと一緒だろ?」
ニヤニヤするばかりで、教えてはくれない。
開かずの扉は、やはり開かないのか?
どうにか出来ないものか…と、清子は戻って来た宗太郎を見て、
(さぁ、どうするつもり?)
注意深く観察している。
宗太郎がツンツンと、清子の脇を突っつく。
「なに?」
鍵のある場所なんて、私は知らないわよ。
清子はキッパリと、態度で示している。
だが宗太郎は、相変わらずまだ催眠状態が覚めていないのか、
無邪気な顔をして、おもむろにポケットに手を突っ込む。
何の抵抗もなく、しごくあっさりと、金色にかがやく鍵を握り
しめている。
「あら?どこで見つけたの?」
宗太郎の手元をのぞき込むと、清子はニコニコしながら尋ねる。
だが宗太郎は、それには答えようとはせず、鍵穴に差し込む。
カチリ…
かすかに音がする。
えっ
思わず清子が、唾を飲み込む。
「あいた…」
まさか本当に開くなんて、正直思ってはいなかった。
「おっ、ホントに開いたのか?」
すぐに、オジサンとそのパートナーが、中に入ろうとする。
「離れろ」
いきなり神林君が、鋭い声を出す。
「なんだ?おまえ!」
「年上に向かって、その口の利き方は!」
オジサンが怒鳴りつける。
すると先生が、パチン!と指を鳴らす。
その音を合図にして、宗太郎は彼らをすり抜けて、ドアを大きく開いた。
オジサンに向かって、清子は尋ねるけれども。
「それは、お前たちと一緒だろ?」
ニヤニヤするばかりで、教えてはくれない。
開かずの扉は、やはり開かないのか?
どうにか出来ないものか…と、清子は戻って来た宗太郎を見て、
(さぁ、どうするつもり?)
注意深く観察している。
宗太郎がツンツンと、清子の脇を突っつく。
「なに?」
鍵のある場所なんて、私は知らないわよ。
清子はキッパリと、態度で示している。
だが宗太郎は、相変わらずまだ催眠状態が覚めていないのか、
無邪気な顔をして、おもむろにポケットに手を突っ込む。
何の抵抗もなく、しごくあっさりと、金色にかがやく鍵を握り
しめている。
「あら?どこで見つけたの?」
宗太郎の手元をのぞき込むと、清子はニコニコしながら尋ねる。
だが宗太郎は、それには答えようとはせず、鍵穴に差し込む。
カチリ…
かすかに音がする。
えっ
思わず清子が、唾を飲み込む。
「あいた…」
まさか本当に開くなんて、正直思ってはいなかった。
「おっ、ホントに開いたのか?」
すぐに、オジサンとそのパートナーが、中に入ろうとする。
「離れろ」
いきなり神林君が、鋭い声を出す。
「なんだ?おまえ!」
「年上に向かって、その口の利き方は!」
オジサンが怒鳴りつける。
すると先生が、パチン!と指を鳴らす。
その音を合図にして、宗太郎は彼らをすり抜けて、ドアを大きく開いた。
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