となりのソータロー

daisysacky

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第14章

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「ねぇ、ちょっと待って」
 宗太郎の焦りに気付いたのか、清子もあわてて、ショウさんの前に
回り込むと、
「教えて!先生とショウさんたちと、何の関係があるの?」
迷うことなく、通せんぼをする。
「悪いが、キミたちにかまっているヒマはないんだ」
素っ気なく、ショウさんは態度を変える。
 だが、そんなことで引き下がる清子ではない。
「オジサンたちが…私たちを振り回しているんでしょ?
 ヒントくらい言っても…バチは当たらないと思うわよ」
あくまでも強気な態度で、清子はショウさんの前に立ちはだかる。


「あ~、もう!」 
 ショウさんは、頭をかきむしると、
「だから、子供は苦手なんだよ」
勘弁してくれよぉ~と、ブツブツと言う。
もしかしたら、オジサンに言われているのかもしれない。
「時間がないんだろ?早く答えてくれよ」
今度は、神林君も清子の隣に並ぶ。
「キミたちは、本当に…仲がいいんだな」
ボソッとそう言うと、「仕方がないな」とつぶやき
「じゃあ、一つだけ。
 あの先生は、ボクたちのクラスメイトだ」
二人の反応を試すように、じぃっと見つめる。
「ふーん、で?」
だが、神林君は少しも動じない。
それぐらいでは、引き下がるもんか、と心に決めているようだ。
 するとショウさんは、フッと真顔になると、
「あの先生にも、過去はある。
 今はどうだか知らないが…
 昔はそれなりに、楽しくやっていた時期が、あったってことだ」
それだけ言うと、
「もう、いいか?」と清子の方を向く。
「じゃあ、後は…その先生に、話を聞くんだな」
そう言うと、今度こそ部屋を出て行った。
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