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第5章
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「そりゃあ…身内の人からじゃないか?
私は直接、聞いたわけじゃあないけどな」
何だか、立場が逆転しているみたいだ…
先生は思わず、苦笑いをする。
「大抵、学校側に、調査票というのがあるから…
簡単に家族のこととか、両親のこと、環境のことなんかを、
書いてもらうようになっているんだ」
そう言うと、
「そうかぁ」
龍友は、宗太郎に対してとは、明らかに違う…
ちょっと怒ったような顔つきになる。
「それって、あの人たちから聞いた、ってこと?」
あくまでも…自分の意志に反しているけどな、という反抗的な
態度になる。
「まぁ~そうなんだろうなぁ」
高梨先生も、どこか突き放したような、冷めた顔付きだ。
「ふぅーん」
挑むような目付きで、龍友が先生と対峙する。
そうすると、どっちが大人か、わからなくなるほどに…
やけに自信に満ちあふれた顔をしている。
「当たり前だろ?
君はまだ未成年で、学生なんだ。
保護者や保証人が、まだ必要なんだ」
キッパリと先生が、言い切る。
「ふぅーん」
龍友はたじろぐことなく、まっすぐに先生を見ている。
その目を見ていると…
この子は本当に、あの神林くんなのか…と、先生の心に迷いが
浮かんだ。
「キミ…一人で、ここに暮らしているの?」
いきなり、そう切り出すと…
龍友はじぃっとうつろな目で、先生を見つめる。
それはまるで、ドクロの奥にポッカリと、深い虚無の空間がひそんで
いる…と思わせるような瞳だった。
一体何が、彼をこんな風に変えたのか?
高梨先生は難しい顔をして、考え込んだ。
私は直接、聞いたわけじゃあないけどな」
何だか、立場が逆転しているみたいだ…
先生は思わず、苦笑いをする。
「大抵、学校側に、調査票というのがあるから…
簡単に家族のこととか、両親のこと、環境のことなんかを、
書いてもらうようになっているんだ」
そう言うと、
「そうかぁ」
龍友は、宗太郎に対してとは、明らかに違う…
ちょっと怒ったような顔つきになる。
「それって、あの人たちから聞いた、ってこと?」
あくまでも…自分の意志に反しているけどな、という反抗的な
態度になる。
「まぁ~そうなんだろうなぁ」
高梨先生も、どこか突き放したような、冷めた顔付きだ。
「ふぅーん」
挑むような目付きで、龍友が先生と対峙する。
そうすると、どっちが大人か、わからなくなるほどに…
やけに自信に満ちあふれた顔をしている。
「当たり前だろ?
君はまだ未成年で、学生なんだ。
保護者や保証人が、まだ必要なんだ」
キッパリと先生が、言い切る。
「ふぅーん」
龍友はたじろぐことなく、まっすぐに先生を見ている。
その目を見ていると…
この子は本当に、あの神林くんなのか…と、先生の心に迷いが
浮かんだ。
「キミ…一人で、ここに暮らしているの?」
いきなり、そう切り出すと…
龍友はじぃっとうつろな目で、先生を見つめる。
それはまるで、ドクロの奥にポッカリと、深い虚無の空間がひそんで
いる…と思わせるような瞳だった。
一体何が、彼をこんな風に変えたのか?
高梨先生は難しい顔をして、考え込んだ。
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