となりのソータロー

daisysacky

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第4章

   30

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 どうして?
何のために、そんなことを?
宗太郎と清子は、一瞬言葉を失う。
「それって、ホントにアイツか?」
「アイツって、だれ?」
清子は思わず、トゲトゲとした声を出す。
自分が嘘をついている、と思われるのが、清子は許せなかったのだ。
「アイツって…神林」
「そうよ!だって…神林って、書いてあったもん」
「それって、ホントか?」

 そのメールの相手と、靴箱の手紙の相手は…本当に、あの転校生
なのか?
思わず宗太郎は、ブレーキをかける。
キキキッ!
鋭い音をたてて、自転車はガクンと止まる。
丁度、あの神社に行く途中の道だ。
「ちょっとぉ」
清子の顔が、宗太郎の背中に、ドスンとぶつかる。
「いきなり、止めないでよぉ」
彼女が文句を言う。
「ごめん…」
半分上の空で言うと、
「でも、なんで?」
どうして清子が、このことを知っているんだ、と宗太郎は奇妙に
思う。
だが、清子は思いのほか冷静で、
「いいから、行って!
 もう、時間がないんでしょ」
宗太郎の背中を押す。

「まぁ、そうなんだけどねぇ」
 何だかまだ、しっくりいかないものの、確かにに清子の言う通り
なので、再びペダルに足を乗せる。
「とにかく私には、その神林くんから、メールが来たのよ」
何でそんなに驚くのよ、と非難する口調で、宗太郎の腰につかまって
そう言う。
「それは…本当なのか?」
「嘘をついて、どうするのよ」
幾分ムッとした口調で、清子が返す。
「それは、そうかぁ」
ようやく宗太郎は、引き下がった。
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