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第2章
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相変わらず、足音も立てずに、転校生はいなくなる。
「転校生を探せ!」
「アイツの秘密を探れ!」
プライドを傷つけられた、委員長のつるの一声で、クラス中が蜂の巣を
つついたような、騒ぎになる。
それを見ると…
(神林、うまく逃げろよ!)
ひそかに、宗太郎はそう思う。
「とにかく、ちゃんとやれよ」
ドンと、誰かに背中を押され…渋々と階段を上る。
屋上かぁ~
なんでボクが、行かないといけないんだ?
アイツならきっと、もうどこかへ行っているさぁ~
心の中で、ブツブツとつぶやきながら、石段に足を乗せる。
途中までは、委員長の取り巻きたちが、ちゃんと探しに行っているのか、と
確かめるためか、階段まで追いかけて来た。
「ほら、もっと早く登れよ!
逃げられてしまうぞぉ」
「ほらぁ~ソータローくん、早くぅ~」
ゲラゲラと笑いながら、ヤジを飛ばす。
(みじめだなぁ…)
これも、新手のイジメなのか?
などと思いながらも、足を動かしている。
あの神林くんが、いなくなるのもわかる気がする。
(もし、アイツがここにいたら、ボクの代わりに、いじられるのだろうか?)
結局は、誰でもいいんだろうなぁ~
宗太郎は、一人で納得していた。
この屋上への階段は、ほとんど使う人がいない。
特に放課後に、ここへ来ると…
やけに暗くて、陰気臭い空気が漂うので、誰も近寄りたがらない、と
聞いたことがある。
(それならば、逆に…アイツがいても、おかしくはないかぁ)
かく言う宗太郎も、ここに来るのは、初めてだった。
「転校生を探せ!」
「アイツの秘密を探れ!」
プライドを傷つけられた、委員長のつるの一声で、クラス中が蜂の巣を
つついたような、騒ぎになる。
それを見ると…
(神林、うまく逃げろよ!)
ひそかに、宗太郎はそう思う。
「とにかく、ちゃんとやれよ」
ドンと、誰かに背中を押され…渋々と階段を上る。
屋上かぁ~
なんでボクが、行かないといけないんだ?
アイツならきっと、もうどこかへ行っているさぁ~
心の中で、ブツブツとつぶやきながら、石段に足を乗せる。
途中までは、委員長の取り巻きたちが、ちゃんと探しに行っているのか、と
確かめるためか、階段まで追いかけて来た。
「ほら、もっと早く登れよ!
逃げられてしまうぞぉ」
「ほらぁ~ソータローくん、早くぅ~」
ゲラゲラと笑いながら、ヤジを飛ばす。
(みじめだなぁ…)
これも、新手のイジメなのか?
などと思いながらも、足を動かしている。
あの神林くんが、いなくなるのもわかる気がする。
(もし、アイツがここにいたら、ボクの代わりに、いじられるのだろうか?)
結局は、誰でもいいんだろうなぁ~
宗太郎は、一人で納得していた。
この屋上への階段は、ほとんど使う人がいない。
特に放課後に、ここへ来ると…
やけに暗くて、陰気臭い空気が漂うので、誰も近寄りたがらない、と
聞いたことがある。
(それならば、逆に…アイツがいても、おかしくはないかぁ)
かく言う宗太郎も、ここに来るのは、初めてだった。
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