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第一章 First love
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「蜜に嫌な思いをさせたかったわけじゃないんだ。あいつもちょっとからかいすぎなんだよな。お調子者のっていうの? よく言い聞かせておいたから。そのうち謝りに来るかもしれないわ」
「来なくていいですけど」
できればもう会いたくない。
「ははっ、手厳しい」
周防はコンビニに車を止めると、待つように言って一人で中へと入っていった。すぐにペットボトルと小さなお菓子を手に戻ってきた。
「はい。袖の下」
意味が分からず首を傾げると、おしつけるように蜜に手渡し「これで手打ちにして」と言った。
「ほんとにごめんな。蜜を傷つけたいとか、馬鹿にしたとかそういうんじゃないんだ。でも嫌な気持ちにさせてしまったのは本当のことだからさ、これで許して」
両手を合わせて、お願い! とする周防があまりにも可愛く見えてしまい、蜜は笑ってしまった。
「もういいですよ。わかりました、これで和解ですね」
「まじ? よかった、ありがとう」
周防はホッとしたように胸に手を当てた。
いつも思うけど、周防は大人なのにどこか愛嬌のある仕草をする。それを見たら許すしかなくなるというか。
「いただきます」
渡されたオレンジジュースを一口飲んだ。冷たくて甘酸っぱい。子供のころに飲んだ、懐かしい味がした。
隣で周防もゴクゴクと喉を鳴らして同じジュースを飲んでいる。
仰向いた喉のラインが太くたくましくて、やっぱり大人の人なんだなと少しだけ見惚れた。
「あーうま。仕事の後の一杯ってマジで最高だわ」
口の周りをペロリと舐めて満足そうな声を上げた姿に、蜜はたまらなくなって声を出して笑ってしまった。
「先生そんなガタイの良さでよくジュースなんか買いましたね」
「買うよ、好きだもん。つか体の大きさ関係ないじゃん」
「や、なんか大人の男性ってコーヒーとかのイメージが」
「そりゃ偏見だわ」
周防はチョコレートの袋を開けて小さな粒を取り出すと「はい」と蜜に差し出した。口元で止まるので思わずあーんと口を開けてしまった。
唇に周防の指が当たって、舌先にチョコの甘さが届いた。
「ジュースもお菓子も美味しいじゃん」
自らもチョコを食べようとして口を開けた周防の唇に、蜜の唇に触れた指が触れた。
「来なくていいですけど」
できればもう会いたくない。
「ははっ、手厳しい」
周防はコンビニに車を止めると、待つように言って一人で中へと入っていった。すぐにペットボトルと小さなお菓子を手に戻ってきた。
「はい。袖の下」
意味が分からず首を傾げると、おしつけるように蜜に手渡し「これで手打ちにして」と言った。
「ほんとにごめんな。蜜を傷つけたいとか、馬鹿にしたとかそういうんじゃないんだ。でも嫌な気持ちにさせてしまったのは本当のことだからさ、これで許して」
両手を合わせて、お願い! とする周防があまりにも可愛く見えてしまい、蜜は笑ってしまった。
「もういいですよ。わかりました、これで和解ですね」
「まじ? よかった、ありがとう」
周防はホッとしたように胸に手を当てた。
いつも思うけど、周防は大人なのにどこか愛嬌のある仕草をする。それを見たら許すしかなくなるというか。
「いただきます」
渡されたオレンジジュースを一口飲んだ。冷たくて甘酸っぱい。子供のころに飲んだ、懐かしい味がした。
隣で周防もゴクゴクと喉を鳴らして同じジュースを飲んでいる。
仰向いた喉のラインが太くたくましくて、やっぱり大人の人なんだなと少しだけ見惚れた。
「あーうま。仕事の後の一杯ってマジで最高だわ」
口の周りをペロリと舐めて満足そうな声を上げた姿に、蜜はたまらなくなって声を出して笑ってしまった。
「先生そんなガタイの良さでよくジュースなんか買いましたね」
「買うよ、好きだもん。つか体の大きさ関係ないじゃん」
「や、なんか大人の男性ってコーヒーとかのイメージが」
「そりゃ偏見だわ」
周防はチョコレートの袋を開けて小さな粒を取り出すと「はい」と蜜に差し出した。口元で止まるので思わずあーんと口を開けてしまった。
唇に周防の指が当たって、舌先にチョコの甘さが届いた。
「ジュースもお菓子も美味しいじゃん」
自らもチョコを食べようとして口を開けた周防の唇に、蜜の唇に触れた指が触れた。
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