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めり込むように入ってきた日永は何度も様子を見ながら腰を動かした。
裂けそうなのを上手にあやし、丁寧にもぐりこんでくる。
「、あ、や……」
「怖くないでしょ? 痛いですか?」
「痛く、なくもないけ、ど」
「大丈夫。おれを受け入れてください」
初めて聴いた日永の「おれ」呼びに心臓が跳ねた。
こんな時にずるい。もっとときめかせてくるこの人の本当の姿っていったいどこにあるんだろう。
それはこれから時間をかけて探っていく。
好きを自覚してから積もる様に愛おしさがこみあげてくる。もっと好きになって行くんだきっと。
膝をさらに割られシーツにつくくらい開かれる。日永の大きな体がのしかかってきて、体重ごと深く分け入ってくる。
「無理っ」
「じゃないから。恭介さんおれを見て」
きつくシーツを掴んでいた指を解かれ、背中へと誘われた。しっとりと濡れた肌が日永の必死を伝えてくる。
視線を上げるとびっしりと汗を浮かべた額が目に入った。
きつそうなのは日永も一緒のようだった。こんな途中で止められ締め付けられて痛くないはずがないよな。
「ヒッヒッフーだっけ?」
「それは産むとき、だったような。でもそれでもいいです。呼吸をしてください」
「ヒッヒッフー」
くっと下腹部に力が入るとずるっと奥へと進んできたのが分かった。
「あ、そうです。上手……」
なんとも間抜けな光景だけどそれを何度か繰り返すたび日永はうまく挿入を果たしたようだった。
セックスってこんな無防備な行為だったんだな。
かっこよくとかスマートにとか全く入る余地のない本能的な繋がり。たとえかっこわるくたって本人たちが必死で結ばれたがっているならそれは愛すべき行為なんだ。
「もう、少しっ」
「うあっ」
最後は強引に押し入った日永の太ももが恭介の尻に触れた。汗ばんで熱い体温がそこからも伝わってくる。
隙間なく繋がった二つの身体。
「恭介さんわかりますか?」
「……んっ、すごい奥」
「まで入りました。夢じゃない……嬉しい……どうしよう……」
ぎゅうっと力一杯抱きしめる日永が感動で打ち震えている。顔を押しつけられた恭介の肩が日永の涙で濡れていく。
「セックスのたびに泣くな」
「だって。こんな、恭介さんと……」
「うん、すごいな。入るもんなんだな……」
あんなバケモノみたいな凶器が。
日永はグスっと鼻を鳴らしながらも腰を動かし始めた。ゆるりと始まったそれは恭介の様子を探りながら次第にリズミカルになって行く。
「泣いてたんじゃないのかよ」
「泣いてるのも勿体なくて」
「ははっ、馬鹿だな」
膝の裏に腕を引っ掛けると片足を持ち上げるような体勢を取る。そうするとさらに奥まで突かれて恭介は息をのんだ。
「なんかダメな場所まで来てる気がするけど」
「大丈夫です。ちゃんとそこで気持ちよくなります」
「マジ?」
深く体重をかけられもぐりこんできた凶器は徐々に恭介の身体に覚えさせようといろんな動きをし始めた。
最初は違和感だけだったのにそのうち違う感覚が襲ってきて、その度に声を漏らした。
「ほら、ちゃんと気持ちよくなってく。ね、恭介さん、どこがいいか教えて」
「あ、っ……やだ、そこ、」
「ここ? 好き?」
「あっ、なんかダメな気がする」
男として。
突っ込まれて感じるとか、やっぱり抵抗があって堪えたけれど巧みな誘導に小さな悲鳴を上げるようになってしまった。
「あ、あああっ、日永さっ、」
「蒼です」
「蒼、さん、変っ」
「変じゃないよ。気持ちいいです、恭介さん、覚えて」
両の足を持ち上げられ擦られると下腹部がジンジンとし始めた。
こんな場所でちゃんと気持ちよくなるなんて人体の神秘を感じる。もしかして男同士で繋がることも想定内だったのかも。
日永の荒い呼吸が首筋にかかるとそれだけで興奮した。
「あっ」
「気持ちよすぎておかしくなりそう。恭介さん……好きです」
「俺も、なんかダメな扉開きそう」
「めいっぱい開いて。おれも連れて行って」
我慢できなくなって自分でたかぶりに触れるとそこはいつでも弾ける気満々で膨れ上がっていた。切ない気持ちでこすりあげるとそのたび日永を締め付けることになった。
「やらしい……ッ、恭介さんが自分で……」
「あ、やばい、気持ちいい」
「っく、恭介さんヤバイです……」
「俺も、あ、日永さん、好き」
日永の動きに合わせて腰が揺れてしまう。
たまらないとばかりにキスが仕掛けられすぐに深くなった。舌を吸われ上顎をこすられると急激に性感が高まった。
「あ、ああっ、」
「……イキそう」
ふたりの呼吸が乱れて飲み切れなかった唾液が口の周りを汚した。
声にならない声を重ねると恭介は震えて欲望を吐き出した。それと同時に日永の腰も震える。
「あ、ああっ、あ」
「……っ、出る」
自分の内に熱い体液が打ち付けられるのが分かった。
ビクビクと震えるそれはまだ重量をたっぷり伴っていて、だけど切ない動きをするから愛おしくてたまらなくなる。
恭介に欲情して欲望を吐き出した日永。
原始的な愛情を感じて何故か涙がこぼれおちた。
「恭介さん」
「人の事言えないな……」
さっきまで泣いていた日永を笑っていたはずなのに今度は自分だ。日永は唇でそれをすくうとペロリと舐めた。そのまま小さくキスを落とす。
「可愛い」
「笑うなよ」
「だって幸せで……自分こそ胸がいっぱいです」
「、うん」
だから背中に腕を回して引き寄せた。ぴたりとくっつく二人の心臓がまだ激しく脈打っているのが分かる。何もかもが一緒に重なっている。
裂けそうなのを上手にあやし、丁寧にもぐりこんでくる。
「、あ、や……」
「怖くないでしょ? 痛いですか?」
「痛く、なくもないけ、ど」
「大丈夫。おれを受け入れてください」
初めて聴いた日永の「おれ」呼びに心臓が跳ねた。
こんな時にずるい。もっとときめかせてくるこの人の本当の姿っていったいどこにあるんだろう。
それはこれから時間をかけて探っていく。
好きを自覚してから積もる様に愛おしさがこみあげてくる。もっと好きになって行くんだきっと。
膝をさらに割られシーツにつくくらい開かれる。日永の大きな体がのしかかってきて、体重ごと深く分け入ってくる。
「無理っ」
「じゃないから。恭介さんおれを見て」
きつくシーツを掴んでいた指を解かれ、背中へと誘われた。しっとりと濡れた肌が日永の必死を伝えてくる。
視線を上げるとびっしりと汗を浮かべた額が目に入った。
きつそうなのは日永も一緒のようだった。こんな途中で止められ締め付けられて痛くないはずがないよな。
「ヒッヒッフーだっけ?」
「それは産むとき、だったような。でもそれでもいいです。呼吸をしてください」
「ヒッヒッフー」
くっと下腹部に力が入るとずるっと奥へと進んできたのが分かった。
「あ、そうです。上手……」
なんとも間抜けな光景だけどそれを何度か繰り返すたび日永はうまく挿入を果たしたようだった。
セックスってこんな無防備な行為だったんだな。
かっこよくとかスマートにとか全く入る余地のない本能的な繋がり。たとえかっこわるくたって本人たちが必死で結ばれたがっているならそれは愛すべき行為なんだ。
「もう、少しっ」
「うあっ」
最後は強引に押し入った日永の太ももが恭介の尻に触れた。汗ばんで熱い体温がそこからも伝わってくる。
隙間なく繋がった二つの身体。
「恭介さんわかりますか?」
「……んっ、すごい奥」
「まで入りました。夢じゃない……嬉しい……どうしよう……」
ぎゅうっと力一杯抱きしめる日永が感動で打ち震えている。顔を押しつけられた恭介の肩が日永の涙で濡れていく。
「セックスのたびに泣くな」
「だって。こんな、恭介さんと……」
「うん、すごいな。入るもんなんだな……」
あんなバケモノみたいな凶器が。
日永はグスっと鼻を鳴らしながらも腰を動かし始めた。ゆるりと始まったそれは恭介の様子を探りながら次第にリズミカルになって行く。
「泣いてたんじゃないのかよ」
「泣いてるのも勿体なくて」
「ははっ、馬鹿だな」
膝の裏に腕を引っ掛けると片足を持ち上げるような体勢を取る。そうするとさらに奥まで突かれて恭介は息をのんだ。
「なんかダメな場所まで来てる気がするけど」
「大丈夫です。ちゃんとそこで気持ちよくなります」
「マジ?」
深く体重をかけられもぐりこんできた凶器は徐々に恭介の身体に覚えさせようといろんな動きをし始めた。
最初は違和感だけだったのにそのうち違う感覚が襲ってきて、その度に声を漏らした。
「ほら、ちゃんと気持ちよくなってく。ね、恭介さん、どこがいいか教えて」
「あ、っ……やだ、そこ、」
「ここ? 好き?」
「あっ、なんかダメな気がする」
男として。
突っ込まれて感じるとか、やっぱり抵抗があって堪えたけれど巧みな誘導に小さな悲鳴を上げるようになってしまった。
「あ、あああっ、日永さっ、」
「蒼です」
「蒼、さん、変っ」
「変じゃないよ。気持ちいいです、恭介さん、覚えて」
両の足を持ち上げられ擦られると下腹部がジンジンとし始めた。
こんな場所でちゃんと気持ちよくなるなんて人体の神秘を感じる。もしかして男同士で繋がることも想定内だったのかも。
日永の荒い呼吸が首筋にかかるとそれだけで興奮した。
「あっ」
「気持ちよすぎておかしくなりそう。恭介さん……好きです」
「俺も、なんかダメな扉開きそう」
「めいっぱい開いて。おれも連れて行って」
我慢できなくなって自分でたかぶりに触れるとそこはいつでも弾ける気満々で膨れ上がっていた。切ない気持ちでこすりあげるとそのたび日永を締め付けることになった。
「やらしい……ッ、恭介さんが自分で……」
「あ、やばい、気持ちいい」
「っく、恭介さんヤバイです……」
「俺も、あ、日永さん、好き」
日永の動きに合わせて腰が揺れてしまう。
たまらないとばかりにキスが仕掛けられすぐに深くなった。舌を吸われ上顎をこすられると急激に性感が高まった。
「あ、ああっ、」
「……イキそう」
ふたりの呼吸が乱れて飲み切れなかった唾液が口の周りを汚した。
声にならない声を重ねると恭介は震えて欲望を吐き出した。それと同時に日永の腰も震える。
「あ、ああっ、あ」
「……っ、出る」
自分の内に熱い体液が打ち付けられるのが分かった。
ビクビクと震えるそれはまだ重量をたっぷり伴っていて、だけど切ない動きをするから愛おしくてたまらなくなる。
恭介に欲情して欲望を吐き出した日永。
原始的な愛情を感じて何故か涙がこぼれおちた。
「恭介さん」
「人の事言えないな……」
さっきまで泣いていた日永を笑っていたはずなのに今度は自分だ。日永は唇でそれをすくうとペロリと舐めた。そのまま小さくキスを落とす。
「可愛い」
「笑うなよ」
「だって幸せで……自分こそ胸がいっぱいです」
「、うん」
だから背中に腕を回して引き寄せた。ぴたりとくっつく二人の心臓がまだ激しく脈打っているのが分かる。何もかもが一緒に重なっている。
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