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潤む瞳で見つめる彰仁に遊里は困ったように眉を落とした。
「そんなお願いされたら、さあ」
自ら抱えた腕ごと持ち上げられて大きく広がった足の間に遊里の身体が押しつけられた。そのとたん突き上げられ息が止まりそうになる。
根元まで貫いて、すぐに腰を引くとまだ準備のできていなかった内壁が引きずられるように外へと向かった。そして再び奥深くまで潜り込んでくる。激しい挿入に全身が震えた。
「う、あ、ああっ」
「まだちゃんと広げてもいないのに飲み込んで、淫乱な身体だね」
これ以上ないほど両膝を押し広げられて隠す場所のない性器が腹の上で跳ねた。先端からは透明な雫がこぼれへその窪みにに湖を作る。
遊里の動きに合わせて揺れては自らを汚した。
「あ、ああ、あ、気持ちい」
こんなセックスがあるって知っていたらあんなに苦しまなかったのに。
本能のままに吐き出して毛が逆立つほどに気持ちがいい。男としての矜持なんてクソくらえだ。そんなもの、なくていい。
「ゆうり、あっ、遊里ぃ」
さらに奥まで欲しくて引き締まった遊里のお尻を両手で抑え込んだ。グイグイと丸みを揉みしだいて自らに押し付ける。深い挿入が欲しくてさらに足を開いた。
「もっと、」
「ああクソ。こんなになるなんて想像外だよ。待って、」
「待てない」
「バカ、あ、ああっ」
一瞬苦しそうに顔を歪めた遊里が彰仁の中で爆ぜた。ビクビクと勢いのある放出に遊里がうめく。
「彰仁さん、マジで勘弁して。イっちゃったじゃん」
「でもまだ大きい」
逃れようとする遊里を抑えつけて腰を揺すった。このままもっと奥までかき混ぜて。届いちゃダメな場所を押し開いて。
彰仁の懇願に遊里は笑った。
「マジで彰仁さん女なんか抱けるはずないだろ」
「女なんていいから、今お前が欲しいんだよ」
誰かと触れ合うことにこんなに夢中になったことはない。
いつだって優等生でマニュアル通り、いい子でいなくちゃいけなかった彰仁をぶっ壊してくれる遊里こそ今まで求めていたものだ。
両親が喜ぶように作り物の彰仁像を演じてきたけれどもう無理だ。
女の子じゃない。お嫁さん候補じゃない。彰仁より圧倒的な雄に抱かれて喜んでいる。
もう戻れない。
「俺のことなんかめちゃくちゃにして」
中でグチュグチュと使用済みのゴムが音を立てた。
遊里は勢いよく自身を抜くと、申し訳程度にまとわりついていたそれを引き離し、生身のまま彰仁を貫いた。
「んっ、ああっ」
「彰仁さん……いっぱい中に出してあげるからさ、孕んでよ」
「あ、ああっ、中、すご」
薄い皮膜越しじゃない生々しい触れ合いはさらに興奮を誘った。互いの体液が交じり合って粘着質な音を立てる。
「じゃあ入るよ。奥……この前より、もっと、さあ」
「う、あ、ンンンンっ」
片足を肩に担がれるとさらに深い挿入が待っていた。
上げた足のつま先がビリビリと痺れる。足がつりそうな激しい痙攣に彰仁は放出を伴わない絶頂を味わった。
光が点滅する。
全身がバラバラになってしまいそうだ。
「あ、ああああ、っん」
「あーすっげ、吸いついてくる」
「遊里、ゆうり」
「ん、彰仁さんいるからね。ここにいるから」
グリグリと押し破る様に腰を動かされると、さらに強い快楽が彰仁を飲み込んだ。
「あ、また、来る、あ、ああっ」
「いいよ。何度でも感じな」
「あ、あああっ、遊里っ」
「あー俺もダメかもしれない、ごめんね」
言いながら大きなスライドを繰り返すと遊里は彰仁の中に精を放った。乾いた砂漠が潤うように彰仁の身体はそれを飲み込む。
「めっちゃ吸われてるみたい」
「あ、ああっ、熱い、中……っ」
「彰仁さんの奥に出したよ。届いた?」
「う、あっ、すごい」
「ん、まだ出そう。出していい?」
遊里は何度か腰を揺らすと再び小さく呻いた。再び中を熱く濡らすものがある。
「彰仁さんの中大好き。まだ飲み込んでくれる?」
動くと結合した場所からは吐き出された精液がこぼれ、かき回すごとに卑猥な音を立てた。シーツをびっしょりと濡らしているものがどちらの体液かもわからないほどに。
「彰仁さん、大好き。可愛い」
これだけ激しいセックスをしておきながら遊里は優しく髪を撫でた。啄むようなキスを注ぎながら、腰から下だけはえげつない動きで彰仁を高みへと連れていく。
「さっきから何度もイってるよね。わかる? 気持ちいいね」
「あ、ああっ、遊里、気持ちいい」
「うん、彰仁さん気持ちいいね」
「遊里、ゆうり、好き」
喘ぎながら彰仁が漏らした言葉に遊里の喉がぐっとつまった。瞳の端が潤う。覆いかぶさりながら耳朶を噛んだ。
「聞こえないよ。もう一回言って」
「え、あ、なに」
「好きって言って」
耳の中を犯しながら遊里は懇願するように囁いた。
「彰仁さん、俺のことが好きって何回でも言って」
「そんなお願いされたら、さあ」
自ら抱えた腕ごと持ち上げられて大きく広がった足の間に遊里の身体が押しつけられた。そのとたん突き上げられ息が止まりそうになる。
根元まで貫いて、すぐに腰を引くとまだ準備のできていなかった内壁が引きずられるように外へと向かった。そして再び奥深くまで潜り込んでくる。激しい挿入に全身が震えた。
「う、あ、ああっ」
「まだちゃんと広げてもいないのに飲み込んで、淫乱な身体だね」
これ以上ないほど両膝を押し広げられて隠す場所のない性器が腹の上で跳ねた。先端からは透明な雫がこぼれへその窪みにに湖を作る。
遊里の動きに合わせて揺れては自らを汚した。
「あ、ああ、あ、気持ちい」
こんなセックスがあるって知っていたらあんなに苦しまなかったのに。
本能のままに吐き出して毛が逆立つほどに気持ちがいい。男としての矜持なんてクソくらえだ。そんなもの、なくていい。
「ゆうり、あっ、遊里ぃ」
さらに奥まで欲しくて引き締まった遊里のお尻を両手で抑え込んだ。グイグイと丸みを揉みしだいて自らに押し付ける。深い挿入が欲しくてさらに足を開いた。
「もっと、」
「ああクソ。こんなになるなんて想像外だよ。待って、」
「待てない」
「バカ、あ、ああっ」
一瞬苦しそうに顔を歪めた遊里が彰仁の中で爆ぜた。ビクビクと勢いのある放出に遊里がうめく。
「彰仁さん、マジで勘弁して。イっちゃったじゃん」
「でもまだ大きい」
逃れようとする遊里を抑えつけて腰を揺すった。このままもっと奥までかき混ぜて。届いちゃダメな場所を押し開いて。
彰仁の懇願に遊里は笑った。
「マジで彰仁さん女なんか抱けるはずないだろ」
「女なんていいから、今お前が欲しいんだよ」
誰かと触れ合うことにこんなに夢中になったことはない。
いつだって優等生でマニュアル通り、いい子でいなくちゃいけなかった彰仁をぶっ壊してくれる遊里こそ今まで求めていたものだ。
両親が喜ぶように作り物の彰仁像を演じてきたけれどもう無理だ。
女の子じゃない。お嫁さん候補じゃない。彰仁より圧倒的な雄に抱かれて喜んでいる。
もう戻れない。
「俺のことなんかめちゃくちゃにして」
中でグチュグチュと使用済みのゴムが音を立てた。
遊里は勢いよく自身を抜くと、申し訳程度にまとわりついていたそれを引き離し、生身のまま彰仁を貫いた。
「んっ、ああっ」
「彰仁さん……いっぱい中に出してあげるからさ、孕んでよ」
「あ、ああっ、中、すご」
薄い皮膜越しじゃない生々しい触れ合いはさらに興奮を誘った。互いの体液が交じり合って粘着質な音を立てる。
「じゃあ入るよ。奥……この前より、もっと、さあ」
「う、あ、ンンンンっ」
片足を肩に担がれるとさらに深い挿入が待っていた。
上げた足のつま先がビリビリと痺れる。足がつりそうな激しい痙攣に彰仁は放出を伴わない絶頂を味わった。
光が点滅する。
全身がバラバラになってしまいそうだ。
「あ、ああああ、っん」
「あーすっげ、吸いついてくる」
「遊里、ゆうり」
「ん、彰仁さんいるからね。ここにいるから」
グリグリと押し破る様に腰を動かされると、さらに強い快楽が彰仁を飲み込んだ。
「あ、また、来る、あ、ああっ」
「いいよ。何度でも感じな」
「あ、あああっ、遊里っ」
「あー俺もダメかもしれない、ごめんね」
言いながら大きなスライドを繰り返すと遊里は彰仁の中に精を放った。乾いた砂漠が潤うように彰仁の身体はそれを飲み込む。
「めっちゃ吸われてるみたい」
「あ、ああっ、熱い、中……っ」
「彰仁さんの奥に出したよ。届いた?」
「う、あっ、すごい」
「ん、まだ出そう。出していい?」
遊里は何度か腰を揺らすと再び小さく呻いた。再び中を熱く濡らすものがある。
「彰仁さんの中大好き。まだ飲み込んでくれる?」
動くと結合した場所からは吐き出された精液がこぼれ、かき回すごとに卑猥な音を立てた。シーツをびっしょりと濡らしているものがどちらの体液かもわからないほどに。
「彰仁さん、大好き。可愛い」
これだけ激しいセックスをしておきながら遊里は優しく髪を撫でた。啄むようなキスを注ぎながら、腰から下だけはえげつない動きで彰仁を高みへと連れていく。
「さっきから何度もイってるよね。わかる? 気持ちいいね」
「あ、ああっ、遊里、気持ちいい」
「うん、彰仁さん気持ちいいね」
「遊里、ゆうり、好き」
喘ぎながら彰仁が漏らした言葉に遊里の喉がぐっとつまった。瞳の端が潤う。覆いかぶさりながら耳朶を噛んだ。
「聞こえないよ。もう一回言って」
「え、あ、なに」
「好きって言って」
耳の中を犯しながら遊里は懇願するように囁いた。
「彰仁さん、俺のことが好きって何回でも言って」
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