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第十一章
11-20 市場調査
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市場に行く道すがら、メリアさんとディートリヒに質問してみる。
「女性にとって、アクセサリーって必要かい?」
「カズさん、何を言っているんです?
女性が綺麗になることは必要ですよね。」
「まぁ、そうだけど、素が綺麗であれば必要ないんじゃないかと思ってね。
メリアさんやディートリヒは素が綺麗だから必要無いんじゃないかって思うんだよね。」
「カズ様、それは違います。
私達女性は好いた男性の前ではいつまでも綺麗でいたいものなんです。
そのための小道具なんですよ。
それを着ければ、少しは男性の注意を引けるとか、好きな男性と話ができるといった期待もあるのです。」
「俺、そんな事していなかったね…。ごめんな。
そ…そのアクセサリー、綺麗だよ。」
「カズさん、何言ってるんですか!作ったのはカズさんですよ。
アクセサリーを綺麗と言ってどうするんですか?
ここは、『似合ってるよ』が正解なんですよ。」
すまん…。俺、これまでそんな事いった事が無かった…。
無頓着というか、乙女心が分からんというヤツだな…。
「分かった。これから努力します。」
「分かればいいんです!さぁ、みんなが待ってますよ!」
左にディートリヒ、右にメリアさん。
3人で手をつなぎ、市場に行く。
手をつなぐという事も久しかった。
最近では“恋人つなぎ”なる手のつなぎ方があるって娘が言っていたなぁ。
少し恥ずかしいが、お互いの指が絡むように手を繋いでみた。
「カズさん、この手の繋ぎ方は何ですか?」
やっぱ、聞かれるよな…。
「向こうの世界では、こういった手のつなぎ方を“恋人つなぎ”って言うそうだ。」
「え、恋人ですか…。」
おい!メリアさん、ディーさん、何故にクネクネしている?
君たちは、恋人よりも高い位置に居るヒトなんだよ。
「あの…、メリアさんは妻だし、ディートリヒも伴侶だけど…。」
「それはそれ、これはこれです!
恋人ですか…。うーん、良い響きですね。」
「カズ様、これをこの地で流行らせても良いですか?」
「え、はい…。どうぞ。でも、これでお金は取らないからね…。」
市場に着いた。
夕方だからか、夕飯の材料を買いに多くのヒトが居る。
野菜から肉、魚まで、朝に比べ品数は少ないが、それでも店が営業している。
「店たたむから、安くしとくよ~。」
「いらっしゃーい!さぁ、見てってよ。」
いろんな客引きの声がする。
こういった言葉を聞くのも久しぶりだ。
「あ、この間のおっさんじゃねぇか!」
声のする方を見ると、あ、オクトーの兄ちゃんだ。
「この前はありがとうございました。おかげで美味しいモノを作ることができましたよ。」
「おう!ありがとな。オクトーってなかなか売れなくてな。正直困ってたんだ。
でも、一昨日から何って言ったっけ? あ、思い出した“たご焼き”って食べ物を開発してくれたヒトが居たらしくてな、おかげで朝一番に無くなっちまう人気商品になったんだよ。」
「そうでしたか。それは良かったですね。」
「それに、おっさん、あんたえらい別嬪さんを連れているけど、貴族か何かかい?」
「いえ、自分はしがない冒険者であり、商売人ですよ。
で、今日は何がありますか?」
「ほとんど出てしまったから。昼に獲れたシュリぐらいしかないね。」
店の前に置いてある桶に入ったモノを指さす。
うぉ!見つけた!エビだ!
「兄さん、これ何匹いる?」
「そりゃ、数えないと分からんが…一桶いくらで売ってるからな。」
「それじゃ、その桶、三つあるか…、よし3つとも買うよ。」
「え、良いのかい?まいど、それじゃ、おまけして銀貨2枚にしとくよ。」
桶のシュリをザルにあけてもらい、ピチピチと活きが良いシュリをバッグの中に入れていく。
よし!50匹はいる。
「兄さん、貝はある?」
「貝?あ、二枚貝の事か、それなら少しだけど残ってるな。」
アサリくらいの大きさの貝が20個ほど。
「それも買うよ。あと魚だけど海から帰って来るような魚っている?」
「あぁ、サーモな。まだ遡上してくる時期じゃないから今は取り扱ってないが、旬な魚はこいつだな。」
「それは?」
「ドラコだ。こいつは白身で脂がのってるぞ。ただ、骨が多いのが難点だな。
あとは…と、これはキンメって言ってな、年中獲れる魚だけど煮ると美味いな。」
「あの湖で獲れるんですか?」
「そうだ。あの湖は海まで繋がっているからな。船で運ぶんだ。」
「それじゃ、キンメもあるだけ買うよ。」
「まいどあり~、おっさん、これからも贔屓にしてくれよ!」
「あぁ、また来るって、そうだ、クラリッセさんを紹介しとけばいいか。
兄ちゃん、うちの料理長探して来るから、もう少し待っててや。」
「おう、片付けしながら待ってるよ。」
そう言うと、メリアさんにクラリッセさんと念話で呼んでもらおうとしたが、メリアさんはにっこりと笑い、「既に呼んでいますよ。」と答えてくれる。
メリアさんありがとう!
程なくして、野菜一杯の籠を持ったクラリッセさんが走って来た。
「兄ちゃん、すまないね。この人がうちの料理人のクラリッセさんだ。贔屓にしてな。」
「うひゃぁ、おっさん、なんで別嬪さんばかりいるんだ?
ほんとは貴族様なんだろ?」
「何度も言いますが、冒険者で商売人ですよ。」
「そう言えば、この街には、すっげーおっさんが居るって聞いたけど、もしかしておっさんの事か?」
「すごいおっさんって?」
「あぁ、なんでも前に起きたスタンピードでおっさん一人で無双して、返り血を浴びながらも笑いながら魔物を狩っていったおっさんがいたんだってな。なんでも付いた二つ名がLate Bloomerだとか…。」
尾ひれが付いて変な話になっているんだが…。
俺、返り血なんて浴びてないし、笑いながら魔物を狩ったのはディーさんであって…。
「へ、へぇ…。そんなおっさんが居るんだね。一度会ってみたいな。」
「だろ、おっさんもそのヒトに会ったら、うちの水産物を勧めてくれよな。
で、クララッセさんだっけ、あ、クラリッセさんね。次回からよろしくな。」
市場ではいろんな話を聞けた。
眉唾物の情報もあるが、情報というものはそんなもんだ。
その中でも、ホールワーズ伯爵領の情報もあったのは驚きだった。
ホールワーズ伯爵は野心家で、隣接しているエルドリッチ公爵とは犬猿の仲。
何かにつけ、エルドリッチ公爵に難癖を付けてくるが、ことごとく跳ね返されている。
伯爵の奥方は珍しいモノが大好きで浪費家。
「好事門を出でず、悪事千里を走る」というくらいだから、良い話なんて出てこない。
しかし、それにしてもいろんな話があって面白い。
俺たちも、他の街では噂されているんだろうか…。
ま、悪い事はしていないので問題はないが…。
市場で自由に買い物をしている皆に声をかけ家に戻って来る。
「クラリッセさん、今日は俺が飯を作るよ。」
皆の目つきが変わる。
「ご主人様、新しいメニューでしょうか。」
「あぁ、今日は肉料理じゃなく、魚料理にしようと思う。」
あ、がっかりしているヒト発見。
ふふ、見てろよ。肉に勝るような料理を作ってやるよ。
先ずはシュリを半分だけ素揚げにする。
もうこれだけで一品、酒のつまみが出来あがりだ。
次に浅型のフライパンを5つ準備。オイルでシュリとオクトー、アサリのような貝と野菜を炒め、トマトソースを入れて煮込む。
うん。魚介の味がソースに溶け込んでる。
味を少し整えて米を入れ炊き込み、具材を戻す。
はい出来上がり。
なんちゃってパエリアだ。
さっきのシュリの素揚げをテーブルに出しておく。
さぁ、みんなどうやって食べるか見ものだ。
「みんな~、ご飯だよ~。」
全員が集まったので、先にシュリを食べてもらうことにする。
シュリを前にどうやって食べるのか思案してる。
「イチよ。これをどうやって食えと言うのじゃ?」
最初に突っ込んで来たのはレルネさんか…。それとも妻という立場で代表で聞いてほしいという暗黙の了解か?
「ふふ、さて、皆さんはどうやって食べるかな?」
「社長~、これは美味いな。酒に合うぞ!」
向こうの方でヤットさんとラットさんが手づかみでシュリをバリバリと食べている。
はい…。それが正解なんですよ。
「頭からでも尻尾からでも良いから、手でつかんで殻ごと食べてくれ。殻も揚げてあるから香ばしいからね。」
皆が恐る恐るシュリに手を伸ばし、口に入れる。
一口食べ目を丸くし…以下省略。
戦場と化した。
もう一品、キンメの煮つけを出したが、見た目が茶色なので誰も手を出そうとしない。
食わず嫌いなんだなぁ~と思いながら、箸で器用に骨を身を取り分けて食べていると、いつしか全員から、骨と身を分けて欲しいとせがまれた。
聞けば魚の骨は危険だからとか言ってるが、眼が泳いでいるぞ。
単なる面倒くさいだけだな。
なら、骨付き肉はどうなんだ!と質問するが、皆俺を目を合わさないように煮つけの身の部分だけを食べるよ…。
俺が甘やかして育てたせいだな…。
反省した。
「はい、メインだよ!」
フライパンごとテーブルに置く。
「こ、これは…。」
皆が目を丸くしている。
「“ぱえりあ”っていう料理だ。ごはんも入っているから腹は膨れるよ。欲しい分だけ取り分けてね。」
「パエリア?」
・
・
・
すみません…。5つでは足りませんでした。
ヤットさんとラットさんが各々フライパンを独占し、酒のつまみだと言ってバクバク食べてる…。
急遽、あと4つ作る事となった…。
「女性にとって、アクセサリーって必要かい?」
「カズさん、何を言っているんです?
女性が綺麗になることは必要ですよね。」
「まぁ、そうだけど、素が綺麗であれば必要ないんじゃないかと思ってね。
メリアさんやディートリヒは素が綺麗だから必要無いんじゃないかって思うんだよね。」
「カズ様、それは違います。
私達女性は好いた男性の前ではいつまでも綺麗でいたいものなんです。
そのための小道具なんですよ。
それを着ければ、少しは男性の注意を引けるとか、好きな男性と話ができるといった期待もあるのです。」
「俺、そんな事していなかったね…。ごめんな。
そ…そのアクセサリー、綺麗だよ。」
「カズさん、何言ってるんですか!作ったのはカズさんですよ。
アクセサリーを綺麗と言ってどうするんですか?
ここは、『似合ってるよ』が正解なんですよ。」
すまん…。俺、これまでそんな事いった事が無かった…。
無頓着というか、乙女心が分からんというヤツだな…。
「分かった。これから努力します。」
「分かればいいんです!さぁ、みんなが待ってますよ!」
左にディートリヒ、右にメリアさん。
3人で手をつなぎ、市場に行く。
手をつなぐという事も久しかった。
最近では“恋人つなぎ”なる手のつなぎ方があるって娘が言っていたなぁ。
少し恥ずかしいが、お互いの指が絡むように手を繋いでみた。
「カズさん、この手の繋ぎ方は何ですか?」
やっぱ、聞かれるよな…。
「向こうの世界では、こういった手のつなぎ方を“恋人つなぎ”って言うそうだ。」
「え、恋人ですか…。」
おい!メリアさん、ディーさん、何故にクネクネしている?
君たちは、恋人よりも高い位置に居るヒトなんだよ。
「あの…、メリアさんは妻だし、ディートリヒも伴侶だけど…。」
「それはそれ、これはこれです!
恋人ですか…。うーん、良い響きですね。」
「カズ様、これをこの地で流行らせても良いですか?」
「え、はい…。どうぞ。でも、これでお金は取らないからね…。」
市場に着いた。
夕方だからか、夕飯の材料を買いに多くのヒトが居る。
野菜から肉、魚まで、朝に比べ品数は少ないが、それでも店が営業している。
「店たたむから、安くしとくよ~。」
「いらっしゃーい!さぁ、見てってよ。」
いろんな客引きの声がする。
こういった言葉を聞くのも久しぶりだ。
「あ、この間のおっさんじゃねぇか!」
声のする方を見ると、あ、オクトーの兄ちゃんだ。
「この前はありがとうございました。おかげで美味しいモノを作ることができましたよ。」
「おう!ありがとな。オクトーってなかなか売れなくてな。正直困ってたんだ。
でも、一昨日から何って言ったっけ? あ、思い出した“たご焼き”って食べ物を開発してくれたヒトが居たらしくてな、おかげで朝一番に無くなっちまう人気商品になったんだよ。」
「そうでしたか。それは良かったですね。」
「それに、おっさん、あんたえらい別嬪さんを連れているけど、貴族か何かかい?」
「いえ、自分はしがない冒険者であり、商売人ですよ。
で、今日は何がありますか?」
「ほとんど出てしまったから。昼に獲れたシュリぐらいしかないね。」
店の前に置いてある桶に入ったモノを指さす。
うぉ!見つけた!エビだ!
「兄さん、これ何匹いる?」
「そりゃ、数えないと分からんが…一桶いくらで売ってるからな。」
「それじゃ、その桶、三つあるか…、よし3つとも買うよ。」
「え、良いのかい?まいど、それじゃ、おまけして銀貨2枚にしとくよ。」
桶のシュリをザルにあけてもらい、ピチピチと活きが良いシュリをバッグの中に入れていく。
よし!50匹はいる。
「兄さん、貝はある?」
「貝?あ、二枚貝の事か、それなら少しだけど残ってるな。」
アサリくらいの大きさの貝が20個ほど。
「それも買うよ。あと魚だけど海から帰って来るような魚っている?」
「あぁ、サーモな。まだ遡上してくる時期じゃないから今は取り扱ってないが、旬な魚はこいつだな。」
「それは?」
「ドラコだ。こいつは白身で脂がのってるぞ。ただ、骨が多いのが難点だな。
あとは…と、これはキンメって言ってな、年中獲れる魚だけど煮ると美味いな。」
「あの湖で獲れるんですか?」
「そうだ。あの湖は海まで繋がっているからな。船で運ぶんだ。」
「それじゃ、キンメもあるだけ買うよ。」
「まいどあり~、おっさん、これからも贔屓にしてくれよ!」
「あぁ、また来るって、そうだ、クラリッセさんを紹介しとけばいいか。
兄ちゃん、うちの料理長探して来るから、もう少し待っててや。」
「おう、片付けしながら待ってるよ。」
そう言うと、メリアさんにクラリッセさんと念話で呼んでもらおうとしたが、メリアさんはにっこりと笑い、「既に呼んでいますよ。」と答えてくれる。
メリアさんありがとう!
程なくして、野菜一杯の籠を持ったクラリッセさんが走って来た。
「兄ちゃん、すまないね。この人がうちの料理人のクラリッセさんだ。贔屓にしてな。」
「うひゃぁ、おっさん、なんで別嬪さんばかりいるんだ?
ほんとは貴族様なんだろ?」
「何度も言いますが、冒険者で商売人ですよ。」
「そう言えば、この街には、すっげーおっさんが居るって聞いたけど、もしかしておっさんの事か?」
「すごいおっさんって?」
「あぁ、なんでも前に起きたスタンピードでおっさん一人で無双して、返り血を浴びながらも笑いながら魔物を狩っていったおっさんがいたんだってな。なんでも付いた二つ名がLate Bloomerだとか…。」
尾ひれが付いて変な話になっているんだが…。
俺、返り血なんて浴びてないし、笑いながら魔物を狩ったのはディーさんであって…。
「へ、へぇ…。そんなおっさんが居るんだね。一度会ってみたいな。」
「だろ、おっさんもそのヒトに会ったら、うちの水産物を勧めてくれよな。
で、クララッセさんだっけ、あ、クラリッセさんね。次回からよろしくな。」
市場ではいろんな話を聞けた。
眉唾物の情報もあるが、情報というものはそんなもんだ。
その中でも、ホールワーズ伯爵領の情報もあったのは驚きだった。
ホールワーズ伯爵は野心家で、隣接しているエルドリッチ公爵とは犬猿の仲。
何かにつけ、エルドリッチ公爵に難癖を付けてくるが、ことごとく跳ね返されている。
伯爵の奥方は珍しいモノが大好きで浪費家。
「好事門を出でず、悪事千里を走る」というくらいだから、良い話なんて出てこない。
しかし、それにしてもいろんな話があって面白い。
俺たちも、他の街では噂されているんだろうか…。
ま、悪い事はしていないので問題はないが…。
市場で自由に買い物をしている皆に声をかけ家に戻って来る。
「クラリッセさん、今日は俺が飯を作るよ。」
皆の目つきが変わる。
「ご主人様、新しいメニューでしょうか。」
「あぁ、今日は肉料理じゃなく、魚料理にしようと思う。」
あ、がっかりしているヒト発見。
ふふ、見てろよ。肉に勝るような料理を作ってやるよ。
先ずはシュリを半分だけ素揚げにする。
もうこれだけで一品、酒のつまみが出来あがりだ。
次に浅型のフライパンを5つ準備。オイルでシュリとオクトー、アサリのような貝と野菜を炒め、トマトソースを入れて煮込む。
うん。魚介の味がソースに溶け込んでる。
味を少し整えて米を入れ炊き込み、具材を戻す。
はい出来上がり。
なんちゃってパエリアだ。
さっきのシュリの素揚げをテーブルに出しておく。
さぁ、みんなどうやって食べるか見ものだ。
「みんな~、ご飯だよ~。」
全員が集まったので、先にシュリを食べてもらうことにする。
シュリを前にどうやって食べるのか思案してる。
「イチよ。これをどうやって食えと言うのじゃ?」
最初に突っ込んで来たのはレルネさんか…。それとも妻という立場で代表で聞いてほしいという暗黙の了解か?
「ふふ、さて、皆さんはどうやって食べるかな?」
「社長~、これは美味いな。酒に合うぞ!」
向こうの方でヤットさんとラットさんが手づかみでシュリをバリバリと食べている。
はい…。それが正解なんですよ。
「頭からでも尻尾からでも良いから、手でつかんで殻ごと食べてくれ。殻も揚げてあるから香ばしいからね。」
皆が恐る恐るシュリに手を伸ばし、口に入れる。
一口食べ目を丸くし…以下省略。
戦場と化した。
もう一品、キンメの煮つけを出したが、見た目が茶色なので誰も手を出そうとしない。
食わず嫌いなんだなぁ~と思いながら、箸で器用に骨を身を取り分けて食べていると、いつしか全員から、骨と身を分けて欲しいとせがまれた。
聞けば魚の骨は危険だからとか言ってるが、眼が泳いでいるぞ。
単なる面倒くさいだけだな。
なら、骨付き肉はどうなんだ!と質問するが、皆俺を目を合わさないように煮つけの身の部分だけを食べるよ…。
俺が甘やかして育てたせいだな…。
反省した。
「はい、メインだよ!」
フライパンごとテーブルに置く。
「こ、これは…。」
皆が目を丸くしている。
「“ぱえりあ”っていう料理だ。ごはんも入っているから腹は膨れるよ。欲しい分だけ取り分けてね。」
「パエリア?」
・
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すみません…。5つでは足りませんでした。
ヤットさんとラットさんが各々フライパンを独占し、酒のつまみだと言ってバクバク食べてる…。
急遽、あと4つ作る事となった…。
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いつも読んでいただき、ありがとうございます。完結しましたが、次回作なども検討中です。ご感想をお待ちしております。
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