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第三章
3-26 魔物どもが夢の跡…
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俺が目を覚ました事が伯爵様に伝わった。
どうやら、この部屋は伯爵家の客室だった。
では、誰がここまで連れてきてくれたんだろう…。
スタンピードはどうなった?
みんなは無事か?街の被害は?
様々な疑問が浮かぶが、伯爵様が来てから話を聞こう。
少し目を閉じる。まだ少しだるい…。
齢をとると体力の回復スピードが遅い。もう少し体力をつけておく必要があるな…。
なんて考えていると、部屋のドアが勢いよく開けられる。
「おう!ニノマエ氏、目が覚めたようだな!」
この声は伯爵だ、イヤに大声で話している。
「旦那様、ニノマエ様はまだ目を覚ましただけですので、もう少し落ち着いてください。」
この声は、第一夫人のユーリ様か。
俺は目を開け、身体を起こそうとする。
それを見てか、ディートリヒが介助してくれる。
おっさん、もっと齢をとったら、こうやって介護されるんだろうな…、なんて思う。
ベッドから身体を起こし、伯爵の方を見る。
そこには、伯爵、ユーリ様、ティエラ様がいらっしゃった。
「すみません。ご心配をおかけしました。」
「なんの、主が目を覚まさなければ今後の事も進まないからのう。」
「ところで、スタンピードはどうなりましたか。」
何か素っ頓狂な事を尋ねたのだろうか?伯爵は不思議な顔をしている。
「主、何も知らないのか?」
「何をです?」
「スタンピードがどうなったのかを。」
「はい。自分は魔法を撃った後、意識を無くしましたから。」
「そうか、では、主の従者にも聞いていないのか?」
「あ、ディートリヒですか? いえ、まだ何も。」
伯爵はバツが悪そうに頬を掻きながら話し始める。
「主の従者は良く出来た者だの。大事を儂に報告させるなど…。
結論から言うぞ。スタンピードは終息した。」
おぉ、そうか、良かった。ホッとしたよ。
「そうですか。良かったです。」
「主の力で終息したと言っても過言ではないぞ。それになんじゃ、あの膨大な魔法は?あんなのを会得していたのか。レルヌから聞いたぞ。あれは戦略魔法だそうだな。」
よく覚えていないが、雷の魔法だよな。それを広範囲に撃つことが戦略魔法というのか。
勉強したよ。覚えておこう。
「街の被害は?」
途端に伯爵が無言になる。
「それは、私が経緯からご説明いたします。
北西の門が破られた原因は、冒険者ギルド長のベーカーと子飼いの冒険者の仕業です。
あやつが、街から逃亡を図りました。その際、門を爆破し左翼の守備隊などを扇動した結果、浮足立ちました。その結果、約400の魔物が北西門を抜け街に侵入しました。
幸い、レルヌ様の結界魔法のおかげで被害は街の4分の1程度で収まりましたが、魔物によって市民が数百、現時点で300名程度命を落としました。」
辛い報告だったと思う。
伯爵は市民を守ることができなかった。それを自らの口で話すこともできないくらい落ち込んでいるんだと思う。またその報告をユーリ様が行ったことに対する自己嫌悪もあるのだろう…。伯爵は終始うつむいたまま数滴の涙を落した。
「儂が不甲斐ないせいで、市民を守ることができなかった…。許せ。」
「いえ、伯爵様は皆を導いてくださいました。その結果がスタンピードの終息です。
お亡くなりになられた市民の方も、伯爵様には恨みはないでしょう。
冒険者、守備隊の皆さんも同じです。皆、シェルフールを守らんが為に捧げた命です。
もしかしたら、自分もその中にいたかもしれませんが、個人的に申し上げますと、私は自分の命一つで数千、数万のヒトの命が守れるのであれば、喜んで自分の命を捧げますよ。」
「すまん。ニノマエ氏。儂を助けようとする言葉にも感謝する。」
伯爵が涙を流している。
このヒトは本当に街のヒトの事を大切にしているんだなぁ…、すごく良い人だ。
「ニノマエ様、主人に成り代わり私からもお礼申し上げます。
本事案に関し、軍略を与えたのはこの私です。有史より守る方が有利だとの概念に捉われ、内側からの脆さを想定しておりませんでした。」
「いえ、それは、伯爵様と自分の策であったので、私の落ち度でもあるんです。皆さんにはご迷惑をおかけいたしました。」
ユーリ様も謙虚だ。
でも、しょぼくれていても何も始まらない。過去を悔やむより、今後を見据えろだ。
「さて、みなさんも取り合えずの挨拶が終わったという事にしましょうね。それで、後始末の方はどうですか?」
「おう、今冒険者が街の周辺の残党狩りをしているところだ。幸い主が強い魔物を倒しておいてくれたおかげで楽な作業だと言ってたぞ。」
「スタンピードの範囲はどこまで及んでいるんですか?」
「北西の森から南西の森の手前までだから約30㎞といったところだ。」
「そんなに広がっているんですか…。」
「まぁ、広がっているとは言っても、ほとんどがゴブリンやオークだから問題は無いな。」
「ダンジョンは如何ですか?」
「それについては、炎戟、龍鱗が調査に行っているから、近々報告が来る予定だ。」
「そちらは滞りないってところですね。」
「市民のみなさんはどうですか?」
「それがな…。」
伯爵が黙り込む。
4分の1が被害を受けたと言っていたが、それが原因か。
「被害を受けた地域だが、商業エリアがほとんどで食い物が底を尽きかけているんだ。」
「食料が無いって事ですか?」
「いや、穀物類や野菜などはある。だが、主食となるパンや肉類が無いんだ。」
パン屋さんが倒壊したって事か…。
肉類はどういう事なんだろう…。
「スタンピードで肉類は集まっていないんですか?」
「いや、ドロップしたモノの中には有ることは有るんだが…。」
「毒とか、食べられないものだったんですか?」
「いや、そうじゃなく…。」
バツが悪そうにしているが、何があったんだ?
「何があったんですか。」
「討伐した肉類のほとんどが、主のモノなんだよ…。
流石にそいつを主の承諾なしで横流しすることなんてできないんだよ。」
「へ?! 何故?」
こほん…。
「それは所有権の問題です。」
ユーリさんが説明する。
「低ランクの魔物は均等割りにし、高ランクの魔物は倒したものが所有権があるとしました。そして低ランクの魔物のうちドロップした肉はすべて市民に提供し、残すところあと1日で枯渇するくらいになっています。
王都からの物資も少なくとも2日程度かかるとの連絡があり、街が1,2日主食となるものが無くなる事になります。
そこでニノマエ様、お願いなのですが、ニノマエ様が討伐された魔物の中から肉類のご提供をいただくことはできませんか。勿論代金はお支払いいたします。」
なんか、ユーリさんに懇願されてるけど、俺、どれくらいの魔物を倒したのかすら知らないです。
「ディートリヒ、魔物の肉って?」
「はい。カズ様が倒された魔物のうち、Cランク以上の魔物がロックバード、マンティゴア、ヒュドラ、バジリスクとございます。そのうちヒュドラ以外の魔物の肉が400㎏あります。」
「そうなの。じゃ、その肉を全部提供しましょう。」
「ええーーーーーーー」
全米中が驚愕した!の再来でした。
「別にいいんではないでしょうか? ディートリヒ、俺達だけでは食えないもんね。」
「そうですね。あと、他にはカズ様がもっていらっしゃる黒いバッグの中にもありませんか?」
黒いバッグ?あぁ、ビジネスバッグの事ね。
「そうだね。ディートリヒ、申し訳ないけどひとっ走り宿屋に戻って、俺のバッグを持ってきてくれないかな?」
「分かりました。しばらくお待ちください。」
ディートリヒは一礼して宿屋に向かった。
「んじゃ、それまでどうしていましょうか?」
「ニノマエ氏、儂と主だけで話があるのだが、良いか。」
「特に問題はありません。」
「では、ユーリ、ティエラ、少し外してもらえるか。ディートリヒが戻ったら教えてくれ。」
彼女たちが席を立ち、部屋を出る。
「言いにくい話ではあるが、ベーカーの事だ…。」
あぁ、冒険者のギルド長の話だ。
どうやら、この部屋は伯爵家の客室だった。
では、誰がここまで連れてきてくれたんだろう…。
スタンピードはどうなった?
みんなは無事か?街の被害は?
様々な疑問が浮かぶが、伯爵様が来てから話を聞こう。
少し目を閉じる。まだ少しだるい…。
齢をとると体力の回復スピードが遅い。もう少し体力をつけておく必要があるな…。
なんて考えていると、部屋のドアが勢いよく開けられる。
「おう!ニノマエ氏、目が覚めたようだな!」
この声は伯爵だ、イヤに大声で話している。
「旦那様、ニノマエ様はまだ目を覚ましただけですので、もう少し落ち着いてください。」
この声は、第一夫人のユーリ様か。
俺は目を開け、身体を起こそうとする。
それを見てか、ディートリヒが介助してくれる。
おっさん、もっと齢をとったら、こうやって介護されるんだろうな…、なんて思う。
ベッドから身体を起こし、伯爵の方を見る。
そこには、伯爵、ユーリ様、ティエラ様がいらっしゃった。
「すみません。ご心配をおかけしました。」
「なんの、主が目を覚まさなければ今後の事も進まないからのう。」
「ところで、スタンピードはどうなりましたか。」
何か素っ頓狂な事を尋ねたのだろうか?伯爵は不思議な顔をしている。
「主、何も知らないのか?」
「何をです?」
「スタンピードがどうなったのかを。」
「はい。自分は魔法を撃った後、意識を無くしましたから。」
「そうか、では、主の従者にも聞いていないのか?」
「あ、ディートリヒですか? いえ、まだ何も。」
伯爵はバツが悪そうに頬を掻きながら話し始める。
「主の従者は良く出来た者だの。大事を儂に報告させるなど…。
結論から言うぞ。スタンピードは終息した。」
おぉ、そうか、良かった。ホッとしたよ。
「そうですか。良かったです。」
「主の力で終息したと言っても過言ではないぞ。それになんじゃ、あの膨大な魔法は?あんなのを会得していたのか。レルヌから聞いたぞ。あれは戦略魔法だそうだな。」
よく覚えていないが、雷の魔法だよな。それを広範囲に撃つことが戦略魔法というのか。
勉強したよ。覚えておこう。
「街の被害は?」
途端に伯爵が無言になる。
「それは、私が経緯からご説明いたします。
北西の門が破られた原因は、冒険者ギルド長のベーカーと子飼いの冒険者の仕業です。
あやつが、街から逃亡を図りました。その際、門を爆破し左翼の守備隊などを扇動した結果、浮足立ちました。その結果、約400の魔物が北西門を抜け街に侵入しました。
幸い、レルヌ様の結界魔法のおかげで被害は街の4分の1程度で収まりましたが、魔物によって市民が数百、現時点で300名程度命を落としました。」
辛い報告だったと思う。
伯爵は市民を守ることができなかった。それを自らの口で話すこともできないくらい落ち込んでいるんだと思う。またその報告をユーリ様が行ったことに対する自己嫌悪もあるのだろう…。伯爵は終始うつむいたまま数滴の涙を落した。
「儂が不甲斐ないせいで、市民を守ることができなかった…。許せ。」
「いえ、伯爵様は皆を導いてくださいました。その結果がスタンピードの終息です。
お亡くなりになられた市民の方も、伯爵様には恨みはないでしょう。
冒険者、守備隊の皆さんも同じです。皆、シェルフールを守らんが為に捧げた命です。
もしかしたら、自分もその中にいたかもしれませんが、個人的に申し上げますと、私は自分の命一つで数千、数万のヒトの命が守れるのであれば、喜んで自分の命を捧げますよ。」
「すまん。ニノマエ氏。儂を助けようとする言葉にも感謝する。」
伯爵が涙を流している。
このヒトは本当に街のヒトの事を大切にしているんだなぁ…、すごく良い人だ。
「ニノマエ様、主人に成り代わり私からもお礼申し上げます。
本事案に関し、軍略を与えたのはこの私です。有史より守る方が有利だとの概念に捉われ、内側からの脆さを想定しておりませんでした。」
「いえ、それは、伯爵様と自分の策であったので、私の落ち度でもあるんです。皆さんにはご迷惑をおかけいたしました。」
ユーリ様も謙虚だ。
でも、しょぼくれていても何も始まらない。過去を悔やむより、今後を見据えろだ。
「さて、みなさんも取り合えずの挨拶が終わったという事にしましょうね。それで、後始末の方はどうですか?」
「おう、今冒険者が街の周辺の残党狩りをしているところだ。幸い主が強い魔物を倒しておいてくれたおかげで楽な作業だと言ってたぞ。」
「スタンピードの範囲はどこまで及んでいるんですか?」
「北西の森から南西の森の手前までだから約30㎞といったところだ。」
「そんなに広がっているんですか…。」
「まぁ、広がっているとは言っても、ほとんどがゴブリンやオークだから問題は無いな。」
「ダンジョンは如何ですか?」
「それについては、炎戟、龍鱗が調査に行っているから、近々報告が来る予定だ。」
「そちらは滞りないってところですね。」
「市民のみなさんはどうですか?」
「それがな…。」
伯爵が黙り込む。
4分の1が被害を受けたと言っていたが、それが原因か。
「被害を受けた地域だが、商業エリアがほとんどで食い物が底を尽きかけているんだ。」
「食料が無いって事ですか?」
「いや、穀物類や野菜などはある。だが、主食となるパンや肉類が無いんだ。」
パン屋さんが倒壊したって事か…。
肉類はどういう事なんだろう…。
「スタンピードで肉類は集まっていないんですか?」
「いや、ドロップしたモノの中には有ることは有るんだが…。」
「毒とか、食べられないものだったんですか?」
「いや、そうじゃなく…。」
バツが悪そうにしているが、何があったんだ?
「何があったんですか。」
「討伐した肉類のほとんどが、主のモノなんだよ…。
流石にそいつを主の承諾なしで横流しすることなんてできないんだよ。」
「へ?! 何故?」
こほん…。
「それは所有権の問題です。」
ユーリさんが説明する。
「低ランクの魔物は均等割りにし、高ランクの魔物は倒したものが所有権があるとしました。そして低ランクの魔物のうちドロップした肉はすべて市民に提供し、残すところあと1日で枯渇するくらいになっています。
王都からの物資も少なくとも2日程度かかるとの連絡があり、街が1,2日主食となるものが無くなる事になります。
そこでニノマエ様、お願いなのですが、ニノマエ様が討伐された魔物の中から肉類のご提供をいただくことはできませんか。勿論代金はお支払いいたします。」
なんか、ユーリさんに懇願されてるけど、俺、どれくらいの魔物を倒したのかすら知らないです。
「ディートリヒ、魔物の肉って?」
「はい。カズ様が倒された魔物のうち、Cランク以上の魔物がロックバード、マンティゴア、ヒュドラ、バジリスクとございます。そのうちヒュドラ以外の魔物の肉が400㎏あります。」
「そうなの。じゃ、その肉を全部提供しましょう。」
「ええーーーーーーー」
全米中が驚愕した!の再来でした。
「別にいいんではないでしょうか? ディートリヒ、俺達だけでは食えないもんね。」
「そうですね。あと、他にはカズ様がもっていらっしゃる黒いバッグの中にもありませんか?」
黒いバッグ?あぁ、ビジネスバッグの事ね。
「そうだね。ディートリヒ、申し訳ないけどひとっ走り宿屋に戻って、俺のバッグを持ってきてくれないかな?」
「分かりました。しばらくお待ちください。」
ディートリヒは一礼して宿屋に向かった。
「んじゃ、それまでどうしていましょうか?」
「ニノマエ氏、儂と主だけで話があるのだが、良いか。」
「特に問題はありません。」
「では、ユーリ、ティエラ、少し外してもらえるか。ディートリヒが戻ったら教えてくれ。」
彼女たちが席を立ち、部屋を出る。
「言いにくい話ではあるが、ベーカーの事だ…。」
あぁ、冒険者のギルド長の話だ。
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