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ゲーム:前日譚
27:魔王城
しおりを挟むその後、盾役の重戦士と盗賊の弓士を加え、回復役の私を入れて五人パーティーでの魔王攻略と決まった。
会議がお開きとなり、大臣達とともに私達も執務室を退出しようとしたところで、ふと、ずっと疑問に思っていた事をユリナスに訊いた。
「ユリナス様。国王陛下が一言も言葉を発していらっしゃらないようだけど、どうして?大臣達も黙って出ていっちゃったし。」
「それはな、わしが防音と防振の結界を陛下の周りに張ったからじゃな…」
「え、それって…」
国王を良く観察すると、体が小刻みに動き、時々何かに酔いしれているような恍惚とした表情を浮かべているのがわかった…。
「…そういう事じゃ。教会のお得意様じゃからな、国王陛下は。」
…ああ、擬陰の。
「へ、へーぇ…」
聖賢女になってから、要らん情報ばかり降ってくるな…。
戦略会議の続きを教会で行う事に決めたユリナス達と私達勇者パーティの面々は、この伏魔殿から早々に引き上げた。
それから数日後、私達勇者パーティは、道中の露払い役である教会の聖騎士や国の騎士団とともに、魔王攻略の旅に出発した。騎士団達に混じって、アニスとバニラの姿も見えた。ゲームとは違って、脇役からモブへ転落か。
魔王は隣国との国境となっている高山の麓の、荒野にある小さな砦を拠点にしており、魔王城と呼ばれている。そこが邪淫の気の発生源となっている。
瘴気にあてられた多くの魔物が私達一行を襲ってくるが、それは聖騎士や騎士団によって次々と屠られて行く。勇者パーティの面々は雑魚には目もくれず、ひたすら魔王城を目指して進む。
そんなこんなで。一ヶ月ほどかけて、やっと魔王城の前まで到着した。いやなかなかハードな行程だった。
私達勇者パーティの他にここまで着いてきたのは、ユリナスの従者数名。それと、なんと、アニスとバニラもちゃっかり着いてきてた。モブだなんて言ってごめんよ。残りの、後方に置いてきた騎士の方々は、要所要所で魔物と戦っている事だろう。
このあと、ゲームではどんな感じで話が展開するかというと、まず、勇者パーティ五名にユーテリアが加わり、都合六名で魔王城から出てくる魔王と対峙する。と言っても、ユーテリアは何故か素っ裸でボールギャグをかまされ、開脚状態で両手両足を拘束された格好で、パーティの後方に放置される。要するに戦いには参加せず、勇者パーティが魔王を弱らせるのを黙って見ている事になる。
そしていよいよ魔王が起き上がれないほど消耗した時、盾役に抱えあげられたユーテリアは、勇者に背中から抱えあげられた魔王の前へと連れて行かれ、双頭の張り形を装着したバニラがユーテリアのアヌスに挿入し、魔力が不足ぎみのバニラのアヌスに盾役が挿入し、勇者は魔王のアヌスに挿入し、同時に魔王のいちもつに手を添えて、ユーテリアの膣口へと挿入させる。
それから、各自が魔力を相手に注ぎ込みながら、バニラがユーテリアの腹部に手を当てて「胎内回帰」の魔法を行使する。すると、魔王の体がユーテリアの膣口からたちまち吸い込まれて消えてしまう。
これが前日譚最後の鬼畜な儀式、「封印の儀式」である。ユーテリアが聖賢女の位を授かり損ねて魔王を殲滅できないため、代わりにユーテリアの胎内にこうして魔王を封印するのである。
このあとは、中身が出てこないように、ユーテリアは股間の二つの穴に栓をされ、その栓が抜けないように貞操帯をつけられて、ゲーム前日譚の終了となる。
…だが今回はそんな事をする必要はない。
私とユリナスとその従者達、それにバニラも加わって、魔王城とその周辺をさくっと浄化した。
「ぎゃぁぁぁぁぁ」
魔王城から誰かの叫び声が聞こえてくるが、気にしない。
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