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下界にて

9:瘴気

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「ユッティ~?あなた面白いもの持ってるじゃない?」

 猫なで声に内心顔をひきつらせている私から、カーラは魔道具とディックの髪の毛をとりあげた。

 ああ、私の完璧な計画がー!

「ふーん、擬陰と、この色はディックの髪の毛かしらねぇ。」

 そう呟きながらカーラは私を乱暴に抱き上げ、ベッドの柵の中に入れた。

「全くあの男ったら、子供に財産を残すために働くとかなんとか言いながら、何を買い与えているのやら…」

「あうあう(そんなわけないやろ!)」

 思わず突っ込んでしまった。

 私が抗議してるとでも思ったか、カーラは私を睨みつけた。

「ユッティにはこれはまだ早いわよ。だから私が使ってあげるわ。」

 そう言って、髪の毛を魔道具にセットした。

 魔道具はぶるぶると震えながらすぐさまその姿を変えた。

「あうっ(小っさ!)」

 これが私の第一印象。まるで大きい方を我慢してる時のように、皮が被って縮こまった、キスしたくなるほど可愛いイチモツが、カーラの手の中にちょこんと乗っていた。

 なんか、カーラが笑いをこらえて蹲ってる。そんなでも私の伯父さんなのよ。失礼ね。

「こんなに小さいんじゃ、使い物にならないじゃない。少し刺激が必要かしら?」

 そう言ってカーラは、手際よく服も下着も脱ぎ捨てて瞬く間に全裸になった。ずいぶん手慣れてるわね。

 ふと、カーラの股間を見ると、なんかざらざらした光の屈折があり、陰部が明瞭に見えない。思わず目をこすってみたが何も変わらなかった。なんかこれって、

「(モザイクがかかってる!)」

 すごいな、光学迷彩もびっくりだわ。こんなところまでゲームのビジュアルと一緒って、さすがはエロゲ世界。

 それから徐に、カーラは手に持った魔道具を優しく愛撫し始めた。しかし、魔道具はほとんど無反応。時々ぴくりぴくりと動きはするが、勃起する兆候は全く見えない。

「何よ、私には魅力が無いっていうの?ユッティ、どう思う?」

 私に振るな。

「…そう、マリアンヌ以外には靡かない、ってわけね?」

 そうカーラが呟いた瞬間、驚いたことに、魔道具がむくりと起き上がった。

「ふーん、じゃあ、マリアンヌに手伝って貰おうかしらね。」

 そう言って、マリアンヌの寝台の足の方に向かい、シーツをめくって、下半身を覆っていた寝巻きをはだけさせ、左右の太ももを持ち上げて、無理やり股を広げさせた。うむ、ここからお母さんのアソコが丸見えだけど、やっぱりモザイクがかかって見える。

 すると、魔道具に劇的な変化が起きた。いままでふにゃふにゃだったものがたちまち硬い太棹になったのだ。そしてしきりに、お母さんの股間に向かって、首…?を伸ばそうとのたうっている。

「あら、すごい巨根。やればできるじゃない。」

 そしてカーラはその立派なイチモツを、自分の股の下へと持って行き、挿入しようとした。

 ところが、伯父さんのイチモツは、身…?をよじって、逃げる逃げる。カーラが何度、挿入しようとしても、ことごとく狙いが外れた。ふん、ざまみろ。

 業を煮やしたカーラは、私のベッドの柵にまたがり、柵の上に魔道具を押し付けて両手で握り込んで固定し、上から無理やりに咥え込んだ。私のシーツの上に、愛液が飛び散った。

「あう(ベッド汚すなバカ)」

「どうせあんただって、年頃になればこれくらいの事はするようになるのよ。後学のために黙って見てなさい。」

 そう言いながら、カーラはベッドの柵の上で色っぽい吐息を漏らしながら、ゆっくりと体を上下に動かし始めた。

 すると、今まで陰部の周囲だけに小さく広がっていたモザイクが、カーラの動きに合わせて、波を打つように部屋じゅうに広がって行った。

「(え、何、これ。モザイクじゃなかったの!?)」

 そういえば、ディックのイチモツにはモザイクがかかってなかった。おざなりな消し線すらも。

「あうあうあうあう(ひょっとして、これって、瘴気!?)」

 モザイクって、瘴気の事だったのーっ!?

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