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どのくらい待ったのだろう。
不意に雅美が口を開いた。
「わかったわ。いざという時は私が犠牲になるしかないみたいね。もちろん嫌だけど」
「!」
「……」
「でもそれはあくまでも最後の手段よ。私はまだ大事なことを聞いていないわ」
「大事なこと?」
「そう、桜井君」
「なんだい」
「吸鬼の弱点って、いったいなんなの?」
桜井は上条を見た後、雅美に近づき耳元で何かをささやいた。
上条の心臓がどくんと鳴った。
それを聞いた雅美の大きな目が、さらに大きく開かれた。
「そうなの。それが弱点なのね」
「そうだね」
「それなら……それならなんとかなるかもしれないわ」
「えっ?」
「えっ?」
「そう。なんとかなるかもしれない。で、念のために二人に聞きたいことがあるんだけど」
「なに?」
不意に雅美が口を開いた。
「わかったわ。いざという時は私が犠牲になるしかないみたいね。もちろん嫌だけど」
「!」
「……」
「でもそれはあくまでも最後の手段よ。私はまだ大事なことを聞いていないわ」
「大事なこと?」
「そう、桜井君」
「なんだい」
「吸鬼の弱点って、いったいなんなの?」
桜井は上条を見た後、雅美に近づき耳元で何かをささやいた。
上条の心臓がどくんと鳴った。
それを聞いた雅美の大きな目が、さらに大きく開かれた。
「そうなの。それが弱点なのね」
「そうだね」
「それなら……それならなんとかなるかもしれないわ」
「えっ?」
「えっ?」
「そう。なんとかなるかもしれない。で、念のために二人に聞きたいことがあるんだけど」
「なに?」
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