吸鬼

ツヨシ

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「でも、そんな不確かなもの、本当に使う気かよ」

「使うよ。いろいろ調べて、これしか見つからなかった。それともこのお札以上の、究極の封印アイテムがあるとでも言うのかい」

「いやない」

「だったら、このお札を使うしかないんだよ」

「そうだな。……ところで」

「なんだい」

「どうやって、あれを探す。どうやって。あれを洞窟まで誘い込む。どうやって、お札を貼り入口を塞ぐまで、あれをおとなしくさせておく。いったいどうやって?」

「巫女だね」

「巫女? 死んでた巫女か」

「ああ。僕の考えでは、探したのも、洞窟に誘い込んだのも、完全に封印作業が終了するまであれを押さえつけたのも、巫女がやったと思う。巫女さえ見つかれば、全て解決するんだよ」

「そうか……。で、その巫女は、いったいどこに居るんだ?」

コーヒーが来た。桜井はそれを一気に飲んだ。

上条も同じく一気に飲んだ。

桜井は立ち上がり、歩き出した。

そして振り返った。

「ちょっと着いてきてくれ」

言われるままに駐車場に行き、車に乗り込んだ。

「どこに行くんだ?」
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