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先に出張に行っていた先輩が、私のところにやって来て言った。
「おい、今回からあそこの会社に出張に行った際に使うホテルが変わっただろう」
「ええ。なんでも格安のホテルが見つかったとかで」
「やっぱりな。で、この次の出張はお前だったな」
「はい。新製品ができてからなので、しばらく先の予定ですが。それがどうかしましたか?」
「うーん、なんと言ったらいいか。まつ、とにかく気をつけろ」
「気をつけろ。何に?」
「いいから気をつけるんだ。わかったな」
「はい。わかりました」
わかりましたとは言ったが、もちろん私は何がなんだかわからなかった。
いったい何をどう気をつければよいというのか。
そんなことがあった次の日、会社で先輩の顔を見ることはなかった。
欠勤したのだ。
理由は体調不良。
かぜでもひいたのかと思い、さして気にもしなかった。
が、次の日もそのまた次の日も、先輩が顔を見せることはなかった。
上司が何か知っているらしいので聞いてみようかとも思ったが、よくはわからないが面倒なことになりそうな気がしたのでやめておいた。
そしてその後も先輩が出社してくることはなかった。
一ヶ月近く経っても、先輩は会社に来なかった。
これはいくらなんでもおかしいと思っていると、上司が朝礼で言った。
「おい、今回からあそこの会社に出張に行った際に使うホテルが変わっただろう」
「ええ。なんでも格安のホテルが見つかったとかで」
「やっぱりな。で、この次の出張はお前だったな」
「はい。新製品ができてからなので、しばらく先の予定ですが。それがどうかしましたか?」
「うーん、なんと言ったらいいか。まつ、とにかく気をつけろ」
「気をつけろ。何に?」
「いいから気をつけるんだ。わかったな」
「はい。わかりました」
わかりましたとは言ったが、もちろん私は何がなんだかわからなかった。
いったい何をどう気をつければよいというのか。
そんなことがあった次の日、会社で先輩の顔を見ることはなかった。
欠勤したのだ。
理由は体調不良。
かぜでもひいたのかと思い、さして気にもしなかった。
が、次の日もそのまた次の日も、先輩が顔を見せることはなかった。
上司が何か知っているらしいので聞いてみようかとも思ったが、よくはわからないが面倒なことになりそうな気がしたのでやめておいた。
そしてその後も先輩が出社してくることはなかった。
一ヶ月近く経っても、先輩は会社に来なかった。
これはいくらなんでもおかしいと思っていると、上司が朝礼で言った。
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