首狩り

ツヨシ

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騒ぎが落ち着いたのでお話します。

少し前に私のアパートの前で事故があり、怪我人が出ました。

バイクが転倒したのです。

その原因がとんでもないものでした。

なんと道に細いロープが張ってあり、バイクがそれに引っかかったのです。

あの道は時折暴走族が夜中に群れをなして走るので、それに対する報復だとは思われますが、ロープに引っかかったのは原付を運転していたただの女子大生でした。

警察は勿論のこと、近所の住人までが犯人探しをしたのですが、ロープを張るところを目撃した人もなく、結局誰がやったのかつきとめることは最後まで出来ませんでした。


そんな事件があってからしばらくした後、会社の同僚からスケボーをしないかと誘われました。

そいつがスケボー好きなのは知っていましたが、私はスケボーなんかやったことがありませんでした。

それになにより、そいつが何故私を誘うのか不思議でした。

何故ならそいつと私は、会社の中で知らない人がいないほど仲が悪かったからです。

私も嫌いでしたが、それ以上に向こうが嫌っていました。

最初のちょっとした言い合いから始まって、ことある毎に向こうがつっかかってくるようになり、それを私が真っ向から打ち返していたので、それはもう酷いものでした。

そんなやつが私を自分の趣味に誘うなんて。

思いっきり怪しいです。

もちろん私は断りましたが、相手が全然諦めてくれません。
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