ダンジョンで温泉宿とモフモフライフをはじめましょう!〜置き去りにされて8年後、復讐心で観光地計画が止まらない〜

猪鹿蝶

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第五章 襲来に備える俺

142、居場所

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 やばいな……!
 今、アンナに逃げられたら計画が台無しになる。

 俺は錯乱したアンナが走り去るのを見て、そのままダンジョンから出て行くのではないかと思ってしまい、今かなり焦っていた。

 正直、アンナがあの場所で何かしらの反応をすることはわかっていた。
 だけど、あんな発作を起こすなんてのは予想の範囲外だったのだ。
 アンナにとってあの時の事がトラウマなのは間違いない。だとしても、今でもあんなに取り乱すってのはどういう事なんだ?

 まさか、あのアンナに……罪の意識でもあるというのかよ?
 いやまさか、そんなわけないよなぁ。
 と、俺はすぐにその事を否定し首を振る。


 今は考える事よりも、アンナを追いかける事の方が先だと思った俺は、近場で怠惰を貪るレッドを叩き起こすと、アンナに付いている発信機を頼りに空から捜索を開始したのだ。

 幸いアンナは、出口ゲートに向かっているわけではなかった。その事に俺は、ひとまず胸を撫で下ろす。
 しかしアンナが止まった場所が意外で、俺は首を傾げてしまう。

「なんでコイツ、湖なんかで停滞してるんだ?」

 あそこは元々ディーネが住んでいた場所であり、結構強いモンスターもいた筈だ。

「まさか、強いモンスターと戦ってるわけじゃないだろな……? レッド、急いで湖エリアにある湖まで連れて行ってくれ!」
「わかったぞ。でも少し速度を出すから、マスターはしっかりつかまってるんだぞ!」


 こうして湖に急行した俺は、思ったよりも早くアンナを見つける事ができたのだが……。

「あれは……一体、どうなってるんだ?」

 そこには、湖の中へと入って行くアンナの姿があったのだ。
 何故か奥へ奥へと進んでいくアンナの目は虚で、どう見ても正気とは思えない。

「マスター、アレはセイレーンの仕業だと思うぞ。よく聞くと、微かに歌声が聞こえるからな」
「え……? セイレーンって湖にいるモンスターだったか?」

 昔読んだ本で見た事あるが、セイレーンは確か海にいたような気がする。

「マスター。モンスターはダンジョン内で生まれるから、場所なんて関係ないんだぞ。それに確か、アイツはディーネの後釜だった筈だぞ。もしかして、マスターは知らなかったのか?」
「ああ、そこら辺の細かいところは全部ディーネに任せたからなぁ……」
「それはよくないと思うぞ。まあ、確かに俺様のときも割と適当だったし、マスターのそういうところ結構無責任だと思うんだぞ?」
「それはその、悪かったな……」

 知らなかったとはいえ、結構危険なモンスターがボスになっていた事に、俺は少しだけ反省してしまう。
 だけど、俺が適当になってしまうのにも理由はある。
 基本情報として、ダンジョンボックスのモンスターは人を殺さない。つまり危険なモンスターがいたとしても、特に問題が起きる事はないわけだ。

 だから例えセイレーンという名前であっても、人間を食べたりはしない。きっと溺れて気絶させた後に、出口ゲートに捨てるだけなのだろう。
 つまりこのままだとアンナは、セイレーンによってゲートに連れてかれる筈だ。

「いや、このまま連れてかれたらアンナに逃げられるし、俺が困る。……レッド、俺をなるべくアンナの近くに降ろしてくれないか?」
「あの女の近くに……? マスター、俺様が近づく事であの女に逃げられても知らないんだぞ」
「大丈夫だ。今のアンナは、周りの事なんか全く見えてないと思うからな」

 そう言った俺の思惑通り、アンナはレッドが近くに降り立ったというのに何の反応も見せる事はなかった。
 俺はレッドから飛び降りると、アンナに一番近づける水辺へと駆け寄り声をかける。

「アンナ!」

 しかし俺の声は全く聴こえていないのか、アンナからの反応はない。

「くそ、全然耳に届いてないみたいだな。レッド、セイレーンの所に行って歌うのをやめてもらえるようお願いしてもらえないか?」
「うーん、俺様の話を聞いてくれるかわからないけど、やってみるぞ!」

 レッドはキョロキョロと当たりを見回した後、どうやらすぐにセイレーンを見つけられたのか、そのまま湖の奥へと飛んで行く。
 その姿を見送りながらも俺は、更に前に進もうとするアンナを止めなくてはと、先程よりも強く名前を呼んでいた。

「アンナ!!」

 やはり、反応なしだよな。
 でも、とりあえずこれ以上前に進ませるわけにはいかないからな……。
 俺は意を決して、湖の中へと足を踏み入れる。
 服が濡れて気持ち悪いし、早く動こうにも中々前には進めない。

「アンナ、待てって!」

 足が上手く動かない為、アンナとの距離は上手く縮まらない。
 それでも俺はアンナを逃すわけにはいかないと、無理矢理足を動かす。
 あともう少しで、アンナに手が届く!!

「アンナ!!」

 そして、俺はついにその腕を捕らえたのだ。
 振り返ったアンナの瞳は、まるで信じられない者を見るような目をしていた。
 その顔は、もう正気に戻っているように見えた。

 ふぅ、よかった……。
 ところで間に合ったのはいいんだけどな、ここから俺ははどうすればいいんだろうか?
 よくわからないまま暫く見つめあってしまった俺たちの間には、沈黙が続いていた。
 余りにも静かだと思ったら、セイレーンの歌声はいつのまにか止まっていたようだ。


 あの後アンナを湖から引き上げた俺は、軽く服が乾けばいいだろうと思い、今は服を着たまま焚き火にあたっている。
 宿屋に戻ってから乾かしても良かったのだけど、このまま戻るとセシノが心配するのは目に見えていたので、俺は少しでも乾かしてから帰ろうとアンナに提案をしていた。
 それに、俺はまだアンナと話したい事があったから帰るわけにはいかなかったのだ。

「いや~、流石現役冒険者だな。焚き火の準備はお手の物で、かなり助かったよ」
「…………あ、謝らなきゃいけないのは、私の方なのに、なんであんたが謝るのよ……?」
「まあまあ、困った時はお互い様って言うだろ?」
「それは、そうだけど……でも、私……ここで、本気で死のうとしてたのよっ!?」
「…………え?」

 モンスターのせいとはいえ、アンナが自殺を考えていたなんて思ってもみなかった俺は、その事実に少しだけ驚いてしまう。

「……そ、そうだったのか。でも、アンナは俺の手を掴んだ。つまり最終的に死にたくないって思ったって事だろ?」
「それは、そうだけど……」

 正直、こんな状態にまで落ちぶれたアンナの心情が俺は少しだけ気になっていた。
 もしかすると、そこには俺の事が関わっているかもしれないし、話を聞いておけば今後の作戦に役立つかもしれない。
 それに今ならアンナも俺に気を許し始めているし、少しは話してくれるかもしれないのだ。
 そう思った俺は、すぐに口を開いていた。

「この場所にはさ、命の恩人である俺しかいないわけだし、もしよければ死のうと思った理由を聞いてもいいか?」
「そ、そんなの……聞いたって楽しくないわよ? それに話を聞いたら、絶対に私の事なんて嫌いになるわ!」
「大丈夫だって、何を聞いても俺はお前を嫌いにはならない。約束する」

 なんてカッコつけて言ってみたが、俺はアンナの事が最初から嫌いなわけで、こんな約束なんて何の意味もないわけだ。
 とか最低な事を考えながらも、俺は本気で言っているんだと思わせるために、とりあえずアンナを見つめておく。
 多分その効果があってなのか、アンナは何度か戸惑うように口をパクパクさせると、ボソリと呟くように声を出したのだ。

「…………わかったわよ。私は、アンタを信じてみるわ」
「そうか、ありがとな」

 ーーー俺をバカみたいに信用してくれてさ。


 そして、アンナは俺に過去のことを話し始めた。
 生まれてからずっと一人で生き抜いて、なんとか冒険者になった事。
 ファミリーに入り、才能があるからと有頂天になっていた事。
 その結果、仲間を捨てて見殺しにした事も……。

「私はあの日から毎日悪夢にうなされて、見捨てた彼の事が頭から離れなかったの。きっと私は、生まれて初めて罪の意識を持ったのだと思うわ」
「もしかして、アンナは今もその罪を背負って生きてるのか?」
「ええ、そうよ。……それに、もう逃げるのは疲れてしまったの。あの時に戻る事は出来ないし、贖罪する相手もいない。私には行くところも帰るところもないもの」
「だから、死のうとしたのか?」
「……そうかも、しれないわね。でも、改めて冷静になって考えてみたんだけど……あの時の私は、何もかも捨てて逃げだしたかっただけなのかもしれないわ。それなのに贖罪したいなんて、笑っちゃうわよね……」

 …………ああ、本当にその通りだ。
 俺はお前に、勝手に逃げられたら困るんだ。

 そんな事を考えながら、俺の中では今すぐにアンナに復讐したい気持ちと、まだその時じゃないという気持ちがせめぎ合い、今ここでお面を外すか悩んでいた。
 しかし、それは今じゃないんだ……と、俺は焦る気持ちをぐっと押さえつける。
 そして俺は、アンナの心に更に踏み込むための一手を打つ事にしたのだ。

「……アンナ、大丈夫だ。きっとそのうち贖罪のチャンスは訪れる筈だからな。それとなんだけど、もし帰る場所がないならさ、俺の場所……というか、俺の宿屋を帰る場所って思ってくれれば嬉しいんだけど……それじゃあ、ダメか?」
「……な、なに言ってるのよ! さっきの話、ちゃんと聞いてたんでしょ。それなのにアンタは、私の事を嫌いにならなかったの?」
「まあ、そうだな。それに話を聞いてたうえで言わせてもらうけどよ、俺はそんなアンナに更に興味が湧いてきたところだ」
「なによ、それ……」

 顔が少し赤くなるのを見て、ここはもう一押ししておくかと俺はアンナの手を取り言う。

「それにアンナは今、休暇中だろ? そんな難しいことばっか考えずに、ここの温泉宿でゆっくりして癒されてくれよな。だから早めに帰るとか言わないでくれ、俺の為にも頼むよ!」
「わ、わかったわよ! ちょ、ちょっと! 恥ずかしいからこの手を離しなさいよ!!」
「おっと、すまん。どうも、勢いの余り強く握り過ぎたみたいだ」
「そうじゃなくて……はぁ、もう良いわよ。それと、さっきアンタが言ったことだけど……ここが私の帰る場所だって思って、本当にいいのよね?」

 その言葉に、アンナが更に気を許してくれた事が嬉しくて、俺は笑顔で返事をしてしまう。

「ああ、もちろんだ!」
「べ、別にアンタの為に帰ってくるわけじゃないんだからね!」

 耳まで真っ赤に染まるその姿を見ながら、俺はついに確信した。
 セシノの言う通り、アンナは俺に惚れている!
 俺がどれだけ疑惑の目を向けて観察しても、あんなにもわかりやすい態度を取られたら誰だって気づくと思う。

 この調子なら作戦は上手く行くはずだと、今も恥ずかしそうに顔を背けるアンナを見て、俺はほくそ笑んだのだった。
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