上 下
31 / 31

結婚式

しおりを挟む
(ああ、いよいよだわ。緊張してきちゃった……)

 清々しいほどに晴れ渡り、空気が澄んだ青空が美しい今日――瑞希と康弘は結婚する。天気までもが応援してくれているんじゃないかと思えるくらいの結婚式日和だ。

(雨の日の結婚式は幸運をもたらすなんて言うけど、やっぱり晴れたほうがいいものね)

 瑞希は式場の新婦控え室で何度も深呼吸を繰り返した。緊張と嬉しさが綯い交ぜになり心がそわそわと落ち着かない。幸せを感じて自然と顔が綻んだ瞬間には、失敗したらどうしようと不安になる。


「心臓が口から出てきそう」
「もう。すごく綺麗なんだから自信持ちなさいよ。失敗したって別にいいじゃないの。どんと構えてなさい」
「そういうわけにはいかないわ。私たちの結婚式は両家の結びつきが強くなったと示すためでもあるから、多くの企業の方々が招かれているのよ」

 背中を叩いて励ましてくれる知紗に弱音が漏れる。

 そう。瑞希と康弘は厳密にいうと政略結婚だ。それによる業務提携や利益拡大。どの企業も興味津々だろう。この機会に両社とさらに関係を深めるべく必死に違いない。

(その中で失敗なんて絶対できないわ。少しでも弱みを見せたらおしまいだもの)

 上品な笑顔を張りつけて腹の探り合いばかりのパーティーは幼い頃から苦手だった。八歳頃から徐々に出席しなくなり中学に入る頃には実家主催のパーティーにすら顔を出さなくなっていた。そのせいで康弘とも会う機会がなくなり、次第に忘れてしまっていたのだと思う。

(これからはそうじゃいけないわ。露口製薬主催のパーティーだって、うまくやり遂げてみせるんだから)

 これはそのための第一歩だ。それに康弘のためと思えばどんなことだって頑張れる。

 瑞希が密かに闘志を燃やしていると、天崎が瑞希の背中に香水をつけてくれる。お礼を言おうとすると、ウェディングドレスのスカートを捲りあげてきた。

「ちょ、ちょっと何するのよ!」
「香水をつけようと思って」
「それは分かるけど……どうしてスカートを捲るの?」
「そりゃだって下半身につけると、初夜の時にふわっと香って盛り上がるかなと思いまして……」

 彼女の言葉にギョッとする。

(初夜って……初夜って……)

 康弘には何度も抱かれているので本当の意味では初夜ではないが、友人たちに揶揄われるとやはり恥ずかしいものがある。

 瑞希が頬を染めて返答に窮すと、知紗がけらけらと笑った。

「それならする前につけなきゃ。どうせエッチする前にお風呂入るからとれちゃうわよ」
「あっ、そうですね。失念していました」
「それにウェディングドレスの下って色々履いているから、捲りあげるのも難しいと思うわ」
「確かに。乱してしまうとせっかく着付けをしてくださった方に失礼ですものね。じゃあ原田さん、ベッドに入る前に自分でつけてください」

 そう言って瑞希の手に香水が入った小瓶を握らせてくる天崎に何と言い返していいか分からず、結局「ありがとう」と言って受け取った。

(もうやだ。恥ずかしい……!)

 だが、香水はかなり瑞希好みだ。背中につけてくれたおかげか瑞希が動くたびにふわりと香っていい演出もしてくれるし、揶揄いは別としてとても素晴らしいと思う。

(トップノートはシトラス。ミドルノートはジャスミンかな)

「つけたての時は柑橘の香りが少し強めに出るけど、ミドルノートのジャスミンの甘い香りがふんわりと包み込んでくれて、優しく上品に感じるわ。押しが強いわけではないけど、これをつけているとなんだか自信が持てる――そんな素敵な香水ね」
「気に入ってもらえて嬉しいです。瑞希さんがジャスミンをお好きだと聞いたので、社長との交際を知った時から、結婚式の時のプレゼントにしようって香料メーカーの研究員の方と話し合って作っていたんです。間に合ってよかった……」
「え? ってことは、これ私のために? 新商品とかじゃなくて?」

 こくんと頷く天崎に、瑞希はぽろっと涙がこぼれた。泣いたらメイクが崩れると分かっているのに止められないのだ。すると、天崎が慌ててメイクを直してくれる。


「瑞希、準備ができましたか? 父が挨拶をしたいと言っているんですが……」

 メイク直しが終わったタイミングで、会長と康弘が一緒に入ってくる。それを見た知紗たちが「頑張ってね」と言って退室していった。

(さすが天崎さん。誰よりも私に映えるメイクを心得てるわ)

 鏡を見て感動していると、会長がとても優しい顔で瑞希に手を差し出してくる。

 会長とは警察に話をしにいった時ぶりなので少し緊張してしまうが、瑞希はにこやかに微笑んで会長の手を握った。

「お義父とう様。あの時は私のために色々と心を砕いてくださり、ありがとうございました。そのおかげで落ち着いた気持ちで警察の方とお話ができました」

 改めてお礼を伝えぺこりと頭を下げる。会長の慈愛に満ちた目を見ていると緊張が和らいでくる気がする。

「今日はめでたい日なんだから、あの日のことはもういい。そんなことより、君の研究成果を見せてもらったんだが、本当に素晴らしかった。瑞希さんのような人がお嫁さんに来てくれるのは康弘にとっても我が社にとっても僥倖だ。本当にありがとう。こいつは瑞希さんがいないと駄目なようだから、大変かもしれないが頼んだよ」
「もったいないお言葉をありがとうございます。今後も研鑽を積んでご期待に添えるように頑張ります」

 会長が深々と頭を下げたので瑞希も同様に頭を下げる。その隣で康弘が瑞希の手を握って少し困った顔をしていた。

「瑞希、泣くのはまだ早い。メイクが落ちますよ。先ほど天崎さんに直してもらったばかりなんですよね?」
「だって康弘さん……嬉しくて」

 瑞希が涙ぐむと康弘がハンカチでそっと拭ってくれる。その時、がやがやと騒々しい声が聞こえたかと思うと、瑞希の母と康弘の母が連れ立って入ってきた。その後ろには気まずそうな顔をした兄もいる。


「あらあら~、とっても綺麗じゃないの。康弘にはもったいないくらいね」
「そんなこと言ったら康弘さんなんて、すごく男前じゃないですか。俳優さんみたいだわ」

 一気に場が賑やかになり、涙が引っ込んだ。会長は聞こえないくらいの小さな声で「長くなりそうだな」と溜息をつき、兄の腕を掴んだ。

「裕希くん、原田社長はどこにいるんだ?」
「父なら招待したお客様と歓談中です」
「なら、私たちもご一緒しようじゃないか。式の前に少し話そう」

 今日の結婚式や披露宴には多くの企業の重鎮が招かれているので、あっちはあっちで長くなりそうだなと思いながら、出ていく兄と会長の背中を見送った。すると、康弘が「逃げたな」と独り言ちる。

 綺麗だ素敵だと言いながら、代わる代わる瑞希と康弘の手を握ってくる母二人の勢いに気圧されそうになるが、気をしっかり持って康弘にこそっと話しかけた。

(ママたちの相手をさせたら式の前に康弘さんが疲れちゃいそう……)

「康弘さんも会長たちと一緒に招待企業の方々に挨拶してきていいんですよ」
「それは披露宴の時にするので大丈夫ですよ。もうすぐ式が始まりますし、俺は瑞希の側にいます。何よりこのパワフルな人たちの前に瑞希一人を残しておいたら、始まる前に瑞希が疲れてしまう」

 楽しそうに話している彼女たちを見ながら溜息をつく康弘に、同じことを考えていたんだなとつい笑ってしまう。

 瑞希としては康弘の母ともっと仲良くなれるチャンスなので、特段嫌ではないのだが康弘は瑞希を守ろうとしてくれている。その姿が可愛くもあり頼もしくもあり、とても嬉しい。
 瑞希は胸がいっぱいになって、止まっていたはずの涙がまた勝手に出てきた。先ほど康弘が渡してくれたハンカチで慌てて拭う。

「瑞希、今日はよく泣きますね。大丈夫ですか?」
「ごめんなさい。幸せで胸がいっぱいになって」
「あらあら、瑞希さんは泣き虫ね。ほら、メイク崩れちゃうから泣き止みましょうね」

 そう言って康弘の母が背中をさすってくれる。そして少しよれてしまったメイクを手早く直してくれた。その手際の良さに目を見張る。

「お義母かあ様。とてもメイクがお上手なんですね」

 康弘の母といい天崎といい、手早く直してくれるのでメイクさんの手をわずらわせることがない。だから安心して泣いてしまうのだろうかと瑞希は鏡を見ながら苦笑した。


「ご歓談中申し訳ございません。あの、そろそろ……」
「あ、いけない!」

 式場のスタッフの言葉にハッとすると、皆が「じゃあ、先に行ってるわね」と言って控え室を出ていった。出て行く間際に母が瑞希の肩をポンッと叩いてウインクをする。

「ウェディングケーキは期待していてね」
「ありがとう」

 瑞希は複雑な表情で笑った。
 食品会社として素晴らしいものを用意してみせると息巻いていたので、少し不安だ。

(めちゃくちゃ豪華なものを作っていたらどうしよう……サプライズとか言って見せてくれなかったのよね)

 ケーキを見るのが怖い。康弘がチェックしてくれているので大丈夫だとは思うが、やはり胸がざわつく。

「じゃあ、俺たちも行きましょうか」
「はい」

 そう言って康弘が手を繋いでくれる。瑞希たちは手を繋いで式場のスタッフの案内のもとチャペルへ移動した。

「ねぇ、康弘さん。ウェディングケーキって……」
「それはあとのお楽しみです。それより瑞希、考えるのはケーキのことじゃないでしょう。今日やっと名実ともに夫婦になれるんですよ。そっちを考えてください」
「それはもちろん考えています。考えているから、さっきからかついつい泣いちゃうんでしょ」

 瑞希が唇を尖らせるとその唇に康弘の手が触れる。そしてゆっくりとなぞられた。その手の動きにドキドキして瑞希が足を止めると、康弘の顔が近づいてくる。

「以前、瑞希が着てくれると言ったセクシーなランジェリーを用意しているんです。今夜着てくださいね」
「~~~っ!」
「だから、このあとは泣かずに頑張りましょうか。そうしたらご褒美をあげますから」

 とんでもないことを耳元で囁く彼に、著しく体温が上がる。瑞希が耳まで真っ赤にして立ち尽くすと、式場のスタッフが振り返り首を傾げた。


「どうかなさいましたか?」
「い、いえ!」

 慌てて首を横に振って、チャペルのドアの前まで歩く。すると、タイミング良く父がやってきて康弘と固い握手を交わした。

「この佳き日を迎えられて本当に良かった。不束な娘ですが、瑞希をよろしく頼みます」
「はい。必ず幸せにするとお約束します」

 二人の会話を聞いているとまた泣けてきそうで、瑞希は顔に力を入れた。

(しっかりしなきゃ! これ以上泣いたら康弘さんに叱られてしまうわ)

 そうしたら、初夜がお仕置きの時間になってしまう。それは困る。

 瑞希は気を引き締めた。


「新郎様のご入場です」
「あ、行かなければ……。瑞希、もう泣いてはいけませんからね」

 司会の人の声がしてドアが開かれると、瑞希は息を呑んだ。
 康弘はヘアセットを崩さないように軽く瑞希の頭を撫でて忠告をしてから中に入っていった。その足取りは堂々としたもので、緊張は一切見られない。その背中がとても頼もしく見えて、瑞希も背筋を伸ばした。

 司会の人の言葉を待ちながら、康弘とのこれまでを思い出す。

(見合いの日から今日まで半年と少しか……本当にあっという間だったな)

 子供の時に止まっていた二人の歯車は、きっと見合いの日からではなく瑞希が就職先を決めた時から今日に向かって動いていたのだ。

(康弘さん……)

 心の中で愛する人の名前を呼ぶ。
 瑞希は司会の人の入場の言葉を聞き、幸せへと続く光の中へ一歩踏み出した――
しおりを挟む
感想 10

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(10件)

うーちゃん
2023.10.14 うーちゃん

ここのところ、連日更新して頂きありがとうございます😊行事があり仕事が激務な中、この小説を読んで乗り切る力💪を頂いている毎日です。
元カレ、お縄になってもう出てこれないからちょっと安心しました。これで、社長さんと瑞希ちゃんラブラブ😍になれるかな?後、瑞希ちゃんの友達と市岡さんの関係も進展するか気になります(笑)😁
たくさん更新があると嬉しいですが、Adria様、ご自分のペースで進めていってくださいね!

Adria
2023.10.15 Adria

いえいえ、こちらこそお付き合いいただきありがとうございます☺️
お仕事お疲れ様です。康弘と瑞希が、少しでものんのん様のお力になれているなら、めちゃくちゃ嬉しいです✨

知紗と市岡は一体どうなるんでしょうね🤭
お気遣いありがとうございます。完結まであと少しですので頑張ります💪✨

解除
うーちゃん
2023.10.07 うーちゃん

元カレ、これからどう関わってくるのかめちゃくちゃ気になります😁(笑)瑞希ちゃんラブの社長さんは気が気ではないでしょうねー。
そして、瑞希ちゃんのお兄さんにも嫉妬とか!
ますます目が離せなくなりました。
ここのところ更新チェックするのが日課となってます。😁サクサク読めて、面白いです!

Adria
2023.10.09 Adria

のんのん様、ありがとうございます🥰
嬉しい感想に励まされています🥹✨

ああ💦更新チェックを日課にしてくださっているのに、更新頻度が落ちてしまい申し訳ないです🙇‍♀️のんびりと書いていくのでよろしくお願いします🥰🥰🥰

解除
うーちゃん
2023.09.29 うーちゃん

初めまして。
毎回、更新を楽しみにしています☺
これから、2人の仲がどーなるのかドキドキしています💓
社長さん、攻めますねー😁(笑)恋するより愛すればイイって凄い台詞😍キャーキャー言いながら読んでます😁斜め上をいく社長さんから目が離せません!
これから先、社長さんのライバルが出てくるのかとか色々想像しちゃいます。

Adria
2023.09.30 Adria

はじめまして、のんのん様!感想ありがとうございます🥰
楽しんでいただけて、めちゃくちゃ嬉しいです😆💕
はい、めっちゃ攻めます🤣そうですよね、社長ったらすごいこと言う😂😂😂

わぁ!ありがとうございます✨色々想像してもらえて嬉しいです🤭✨

解除

あなたにおすすめの小説

助けてください!エリート年下上司が、地味な私への溺愛を隠してくれません

和泉杏咲
恋愛
両片思いの2人。「年下上司なんてありえない!」 「できない年上部下なんてまっぴらだ」そんな2人は、どうやって結ばれる? 「年下上司なんてありえない!」 「こっちこそ、できない年上の部下なんてまっぴらだ」 思えば、私とあいつは初対面から相性最悪だった! 人材業界へと転職した高井綾香。 そこで彼女を待ち受けていたのは、エリート街道まっしぐらの上司、加藤涼介からの厳しい言葉の数々。 綾香は年下の涼介に対し、常に反発を繰り返していた。 ところが、ある時自分のミスを助けてくれた涼介が気になるように……? 「あの……私なんで、壁ドンされてるんですか?」 「ほら、やってみなよ、体で俺を誘惑するんだよね?」 「はあ!?誘惑!?」 「取引先を陥落させた技、僕にやってみなよ」

溺愛社長の欲求からは逃れられない

鳴宮鶉子
恋愛
溺愛社長の欲求からは逃れられない

【完結】東京・金沢 恋慕情 ~サレ妻は御曹司に愛されて~

安里海
恋愛
佐藤沙羅(35歳)は結婚して13年になる専業主婦。 愛する夫の政志(38歳)と、12歳になる可愛い娘の美幸、家族3人で、小さな幸せを積み上げていく暮らしを専業主婦である紗羅は大切にしていた。 その幸せが来訪者に寄って壊される。 夫の政志が不倫をしていたのだ。 不安を持ちながら、自分の道を沙羅は歩み出す。 里帰りの最中、高校時代に付き合って居た高良慶太(35歳)と偶然再会する。再燃する恋心を止められず、沙羅は慶太と結ばれる。 バツイチになった沙羅とTAKARAグループの後継ぎの慶太の恋の行方は? 表紙は、自作です。

とろける程の甘美な溺愛に心乱されて~契約結婚でつむぐ本当の愛~

けいこ
恋愛
「絶対に後悔させない。今夜だけは俺に全てを委ねて」 燃えるような一夜に、私は、身も心も蕩けてしまった。 だけど、大学を卒業した記念に『最後の思い出』を作ろうなんて、あなたにとって、相手は誰でも良かったんだよね? 私には、大好きな人との最初で最後の一夜だったのに… そして、あなたは海の向こうへと旅立った。 それから3年の時が過ぎ、私は再びあなたに出会う。 忘れたくても忘れられなかった人と。 持ちかけられた契約結婚に戸惑いながらも、私はあなたにどんどん甘やかされてゆく… 姉や友人とぶつかりながらも、本当の愛がどこにあるのかを見つけたいと願う。 自分に全く自信の無いこんな私にも、幸せは待っていてくれますか? ホテル リベルテ 鳳条グループ 御曹司 鳳条 龍聖 25歳 × 外車販売「AYAI」受付 桜木 琴音 25歳

【完結】エリート産業医はウブな彼女を溺愛する。

花澤凛
恋愛
第17回 恋愛小説大賞 奨励賞受賞 皆さまのおかげで賞をいただくことになりました。 ありがとうございます。 今好きな人がいます。 相手は殿上人の千秋柾哉先生。 仕事上の関係で気まずくなるぐらいなら眺めているままでよかった。 それなのに千秋先生からまさかの告白…?! 「俺と付き合ってくれませんか」    どうしよう。うそ。え?本当に? 「結構はじめから可愛いなあって思ってた」 「なんとか自分のものにできないかなって」 「果穂。名前で呼んで」 「今日から俺のもの、ね?」 福原果穂26歳:OL:人事労務部 × 千秋柾哉33歳:産業医(名門外科医家系御曹司出身)

野獣御曹司から執着溺愛されちゃいました

鳴宮鶉子
恋愛
野獣御曹司から執着溺愛されちゃいました

スパダリな彼はわたしの事が好きすぎて堪らない

鳴宮鶉子
恋愛
頭脳明晰、眉目秀麗、成績優秀なパーフェクトな彼。 優しくて紳士で誰もが羨む理想的な恋人だけど、彼の愛が重くて別れたい……。

あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~

けいこ
恋愛
密かに想いを寄せていたあなたとのとろけるような一夜の出来事。 好きになってはいけない人とわかっていたのに… 夢のような時間がくれたこの大切な命。 保育士の仕事を懸命に頑張りながら、可愛い我が子の子育てに、1人で奔走する毎日。 なのに突然、あなたは私の前に現れた。 忘れようとしても決して忘れることなんて出来なかった、そんな愛おしい人との偶然の再会。 私の運命は… ここからまた大きく動き出す。 九条グループ御曹司 副社長 九条 慶都(くじょう けいと) 31歳 × 化粧品メーカー itidouの長女 保育士 一堂 彩葉(いちどう いろは) 25歳

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。