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第二章 王妃

28.寝込み※(マッティア視点)

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 しまった……本当に眠ってしまった……。


 ベアトリーチェが寝付く頃に、抜け出して仕事をするつもりだったのだが、思いの外ベアトリーチェの誘いが甘美であったのか、共に眠ってしまったようだ。


 もう明け方かと思い……、体を起こそうと思った瞬間、私はハッとした。私の腕にすっぽりとおさまるようにベアトリーチェが眠っているのだ……。
 いつもは私に背を向けて眠っているベアトリーチェが私の腕の中にいる……そう思うだけでドキドキと鼓動が速く脈打つ。


 駄目だ、落ち着け……、きっと彼女はカタルーニャ侯爵と勘違いしているに違いない。



 そう言い聞かせながら、気付かれないようにそっと体を離そうとした瞬間、「マッティア様……」と言って、離れようとした私に擦り寄り、私の胸元をギュッと掴んだ。これには理性を飛ばすには十分だった……。


 あれ以来、ベアトリーチェの言う事も尤もだと、私とて反省していたのだ……。故に、手を出さずベアトリーチェの心が変わる時まで、待とうと思っていたのだが……、今回の彼女の仕草で私の誓いなど、いとも簡単に吹き飛んでしまった。



 情けないと思いつつも、気がついたらベアトリーチェを抱き締めていた。ベアトリーチェは気付かず、すやすやと私の腕の中で眠っている……。



 そして、私はゆっくりとベアトリーチェの上に覆い被さり、口付けをした。
 すると、ベアトリーチェは寝惚けているのか、私の首に腕を回し、その口付けに応えてきたのだ……。



 これには、雷に打たれたような衝撃があった……。いけないと思いつつも、私はもう止める事が出来なかった。


 私が荒々しく唇を奪い、顎の角度を変えながら、何度もベアトリーチェの口内を味わっていると、ベアトリーチェも私にしがみつきながら口付けに応えてくれる。


「ん……んぅ……っ」


 するとベアトリーチェの瞳が、ゆっくりと開けられた。


「起こしてしまいましたか?」


 反応はなく、まだ眠いのだろうか……ぼーっとした顔で私を見ている。嫌がらないベアトリーチェに、私の鼓動は更に速く脈打った。


 私は煽られたかのようにベアトリーチェの寝巻きの前をはだけさせ、首筋、鎖骨、胸と順に舌を這わせていった。



「あ……ああ……っ!」


 すると、ベアトリーチェの体がぞくぞくと震え、私の服を掴む手に力が入る。気を良くした私は、甘く熟れた果実を口に含むように、ベアトリーチェの胸の蕾を舌で転がし、もう片方の手は弱い耳に触れた。耳朶をなぞる様に触れながら、ゆっくりと耳の中に指をいれると、ベアトリーチェは体を震わせ、私に必死にしがみついてきた。



「待っ……ああ……それ……だめ、ぇっ」
「気持ちが良いのですか?」


 耳元でそう囁き、耳の中に舌を差し入れれば、体がびくんと跳ねた。


「ふっ……ひぁ……ま、待って……んんっ」


 可愛らしい声をあげながら、応えてくれるベアトリーチェに私はもう止まることは出来ず、ベアトリーチェの寝巻きを完全に剥ぎ取り、私は全身にゆっくりと舌を這わせた。


「あっ……んんっ、ふぁっ……」



 体をしならせながら、嬌声をあげるベアトリーチェが愛おしく、眩暈がしそうになりながらも愛撫する手は止めず、ベアトリーチェの体に舌を這わせながら、手では体をまさぐり、脚を撫でた瞬間、ベアトリーチェの体が大きく跳ねた。



「ああ……っ!  んぅっ……ふ……っ」


 ベアトリーチェの脚の隙間に体を滑らせ、指先から太腿にかけてねっとりと舌を這わせてやると、ベアトリーチェはシーツを掴み、体をしならせながら可愛らしい声をあげ続けている。



「あぁっ! やっ……そこ……ああっ」



 ベアトリーチェの腰が刺激を求める様に艶かしく揺れた。私はそのさまに震え、ゆっくりと秘所に舌を這わせた。



「やぁっ……あん……それっ、むりぃ」


 いやいやと首を振るベアトリーチェを愛おしく思いながら、私は蕾を舌で包む様に舐め取り、ゆっくりと指をナカに沈めていった。


「ああっ……待っ……マッティアさまぁ……やぁっ」



 私の名前を呼びながら可愛らしく啼く彼女に、危うく理性を全て持っていかれそうになり、今すぐ、彼女のナカに己をうずめ、めちゃくちゃに犯してしまいたい衝動にかられた。


 私はごくっと唾を飲み、息を整えた。駄目だ……ゆっくりとしなければ、怖がらせてしまう。そう己に言い聞かせながら、私はゆっくりとナカの指を動かした。蕾に舌を這わせながら、ナカを擦られるのが良いのか、きゅうきゅうとナカを締め付けてくる。


「ひゃんっ……ああっ、ふっ……ま、待っ……ああっ!」


 私の髪を掴みながら、与えられる快感に必死に耐えているベアトリーチェが、とても可愛らしく愛おしい。



「ひっ、あっ……それやぁ……あっ、あぁぁっ……っ!」


 ナカのある部分を擦り上げた瞬間、ベアトリーチェの体は大きくしなり達したので、私がナカの指を2本に増やすと、更にベアトリーチェの体が大きく跳ねた。
 すると、ベアトリーチェが腕を伸ばしてきたので、私が応える様にベアトリーチェを抱き締めると、ベアトリーチェもまた抱きついて来た。



「あっ……は、っ……ふぅ……っん」
「ベアトリーチェ、愛しています」



 ナカの指をゆっくりと動かすと、ベアトリーチェの腰が艶かしく揺れる。ベアトリーチェは私の言葉に口付けで応えてくれたので、私は感動に打ちひしがられながら震えた。


 私がベアトリーチェの口内に舌を差し入れると、応えるように舌を絡ませてくれるのだ。今日は何て良い日だろう。もう死んでも構わないくらい嬉しい……。


「んっ……んぅっ……」


 私にしがみつきながら、必死で口付けに応えてくれる彼女に私はもう限界だった。



「ベアトリーチェ、ゆっくりと体の力を抜いて……そう良い子だ」


 私の言葉にベアトリーチェは目を瞑り、体の力を抜いて、応じてくれた。


 わずかに残る理性すらもぶっ飛びそうな感覚に、私は眩暈を覚えながら、ゆっくりとベアトリーチェの秘所に己を充てがった。


 ゆっくり少しずつ挿入すると、ベアトリーチェが体をビクビクと震わせた。



「ふっ……んんっ……ふぅっ……あっ、ああ」



 嗚呼、久しぶりにベアトリーチェとひとつになれて感動だ。

「はぁはぁ……。気持ち良っ、すぎて……変っ」


 いやいやと首を振りながら、そう言ったベアトリーチェに私は最後の理性すらもぶっ飛んでしまった。とても可愛らしく愛おしいこの生き物は何だ……。もう無理だ……めちゃくちゃにしてしまいたい……。



 そしてゆっくりと己を引き、先端が抜けそうになると腰を一気に奥まで突き挿れた。


「あぁんっ!」


 ベアトリーチェが目を大きく開き、体をのけ反らせ、甲高い声で啼いたのを見つめながら、私はベアトリーチェのナカを、味わうように私は律動を始めた。

 私の理性の飛んだ腰使いに、ひたすら貫かれるベアトリーチェは、私に爪を立てながら、しがみつき可愛らしい嬌声をあげ続けている。



「ひゃんっ……あっ……ああ、マッティ……んんっ、待っ……ひうっ、あ、あ、ああっ……も、だめっ……イッちゃ……あああぁぁ!!」



 私に抱かれている事を理解しながらも応えてくれるベアトリーチェに嬉しくて、私は更に律動を激しくした。双方の汗ばんだ体が擦れ合い、ベアトリーチェが達した後も緩める事なく、ベアトリーチェの最奥を突き上げた、


 官能に満ちた甘い刺激が全身を駆け巡る。ベアトリーチェが可愛らしく私にしがみついてくるのが何とも言えないくらい幸せだ。


「ん……っ、あっ、あん……っ、おねがっ、動いちゃ……だめっ、やぁ、変、変なのっ……んんっ、おかしくなっ……やっ、ゆっくり……ああっ」


 ベアトリーチェが可愛い過ぎて、凄まじい快感を与えてくるから堪らない。


「あぁ…っ! 待っ、ダメなのっ……また、ああっ」
「はぁ……っ、気持ち良いですか? ベアトリーチェ……好きなだけイッて下さい」


 卑猥な水音が結合部から響く。それが恥ずかしいのか顔を隠そうとするベアトリーチェの両手を、私は押さえつけた。

 私はそんなベアトリーチェに舌舐めずりをし、ベアトリーチェの表情をじっくりと観察し、全身をゆっくりと見つめた。


 とても眺めの良い光景に、私は震えた。


「やっ、も……イッちゃ、あああ! あああぁぁ!! あ、あ、あ……も、らめ……っ」
「ベアトリーチェ、愛しています」


 グンッ! とナカを突き立てると、ベアトリーチェの体がしなった。


「ひゃんっ!」

 甲高く啼いたベアトリーチェの唇を舐め取り、深く口付けると、ベアトリーチェも応じるように、自ら舌を絡めてくれた。



 ベアトリーチェの唇を割り開き、深く舌を潜り込ませて貪ると、体内に熱が集中していく。


「あ……っ……んんっ、もっ……らめらめ……おかしくなっ、ちゃっ、ああっ!」


 ベアトリーチェの可愛さに私も、もう我慢できそうにない。


 そう思った私は、ちゅぱっと唇を離し、ベアトリーチェの膝裏を持ち上げた。


「ひあっ……ま、待って……っ」


 この体勢だと、濡れ光り、いやらしくヒクつく秘所が良く見える。ベアトリーチェは必死に手で隠そうとしているが、無駄だ。

 そしてそのナカに、いきり勃った己が、ベアトリーチェの愛液をまとわりつかせ突き挿さっている。


 本当に目眩がしそうだ……。



 私の律動に翻弄され、涙を流しながら、必死に耐えているベアトリーチェの姿が余計に私を煽った。


「あっ、ああ! おねが……っ……もう、むりぃ……ああっ、やっ」
「もうイきそうですか?」


 それどころではないのか私の問いは聞こえなかったようだ。私はフッと笑い、絶頂に昇り詰めるため、ベアトリーチェをきつく抱き締め腰を振った。


「あぁっ、あんっ!  もうらめッ、むりなのっ……ああぁぁぁっ! もっ……とまらなっ、ひあっ、あああぁぁっ!」


 幾度もナカを突き上げられ、どうやら連続イキをしているようだ。
 嗚呼、可愛らしい。女神だ。


 絶頂時のベアトリーチェの締め付けと、可愛らしい表情に情けないながらに、私も達してしまった。そして私はベアトリーチェのナカに己の欲望を吐き出した。


「ふぅ……」

 荒い息を整え、ベアトリーチェから体を離し、ベアトリーチェの体を清めようと思った瞬間、「きゃあっ!」と、悲鳴が聞こえたので、私が驚いてベアトリーチェの顔を見ると、ベアトリーチェが涙を溜めながら、顔を真っ赤にして震えていた。


「ベアトリーチェ?」


 私が手を伸ばそうとした瞬間、「最低!」と言って思いっきり顔をはたかれてしまった。


 どうやら、ベアトリーチェは寝惚けていた様だった。それもそうだ……通常時のベアトリーチェはイキたいと求めてくれる時もあるが……今宵のようにまるで恋人同士のように、私を求めてくれる事などない。


 だが、寝込みを襲うと、こんなにも可愛らしい姿が見られるとのかと、私はほくそ笑んだ。
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