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芽生えた想い(イヴァーノ視点)
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「兄上、今日私はアリーチェ・カンディアーノに会って参りました」
「アリーチェ・カンディアーノ? あの人質の娘か……。わざわざ関わるとは物好きだな」
マントを外し、ソファーに腰掛け首元を寛げる。今日あったことを兄のジルベルトに報告すると、明るい緑の髪から覗く細い目が、わずかに開いた。
「ルクレツィオがあの人質の姫のことを、毎日毎日褒め称えるのでとても気になっていたのです。なので、つい」
「イヴァーノ、深く関われば面倒なことになるやもしれぬ。あまり感心せぬ行動だな」
少し呆れた声でそう言いながら、兄上がゆっくりと首を横に振る。そんな兄上から少し視線を外し、私はアリーチェを思い出して小さく笑った。
「ルクレツィオが……、妹がマナーやダンスのレッスンだけではなく、座学や剣術。魔法や乗馬など、毎日毎日とても真剣に取り組んでいて寂しい寂しいとばかり言うので、どういう姫か気になったのです」
普通ならば、貴族の令嬢は剣術などに励まず、裁縫や刺繍、茶会などに精を出すものだ。そういうほかの令嬢達とは違うところに興味をそそられたのだと思う。
「確かに私の行動は褒められたことではなかったかもしれません。ですが、実りのある出逢いだったとも思っています」
「実りのある出逢い?」
「はい。我が将来を揺るがすほどの素晴らしい出逢いでした」
「は?」
兄上は眉を顰め、わけが分からないという表情で私を見た。その訝しげな表情に、苦笑いをこぼす。
「ルクレツィオの妹自慢はよく聞いていましたが、まさか本当にあのような美しさとは思いませんでした。まだ幼いが未成熟の中にも大人びた雰囲気を持ち、陶器のような滑らかで美しい肌。勝ち気な翡翠の瞳。夜空の如き艶やかな濃紺の髪にツンと上を向きよく通った鼻筋。なにもかもが完璧でした。ルクレツィオの言うとおり王国一、美しい」
勝ち気な目をしているかと思えば、私が声をかけると、少し怯えたように戸惑うところも、守ってやらねばという庇護欲がそそられた。アリーチェの存在を思いおこすだけで、自然と顔がにやけてくる。
「イヴァーノ、其方何を言っているのだ?」
「愚かだと思いますか? ですが、私は愚かにも彼女に心を奪われてしまいました。我が妃に迎えようと考えています」
「それは……側室に召し上げたいということか?」
「いえ、正妃に迎えたいと思います。アリーチェは、人一倍努力し、己を磨ける人間です。人質にしておくのはもったいない。私は今日確信しました。彼女こそ、私の隣に立つに相応しい」
「イヴァーノ、それはならぬ! カンディアーノ家の娘はコスピラトーレから捧げられた人質だ。叔母上が我が娘として育てると決め、父上がお許しになられたので公にはなっていないが、そのようなことは決して誰も許さぬだろう」
焦った表情で私の腕を掴む兄の言葉に、小さく頷く。
そんなことは私でも分かっている。
側室として望むのならば、父上も何も言わぬかもしれないが、正妃として望むというなら話は変わってくるだろう。
私の正妃は、いずれイストリアの王妃となる。人質であるアリーチェが就ける位ではない。
「もちろん分かっています。だが、これは一目惚れをしてのぼせあがっているゆえの戯言ではありません。兄上も覚えておいてください。私はアリーチェを人質から解放し、イストリアの次期王妃にしてみせます」
叔母上が己の娘としてアリーチェを育てると言ったので、父上は妹可愛さにコスピラトーレから人質を取ったことを公にはしなかった。それゆえに、何も知らされていない大臣達から、アリーチェを私の婚約者候補にしてはどうかという話も上がっている。
アリーチェは、公式上は父上の姪にあたる私たちの従兄妹だ。宰相であるヴィターレの娘であるし、本来ならばこの上ない縁談でもある。父上は猛反対するだろうが、アリーチェの出生の秘密を公にしていないのだ。そこを突き、何も知らない大臣を取り込んでいくのも悪くはない。
何よりヴィターレは、アリーチェを実の娘のように溺愛している。愛する娘がいつまでも人質のままでいいと思っているはずがない。今日の話し合いで、ヴィターレも私の考えを察したようだ。何も言わないということは、ヴィターレは私の想いを反対する気がないということだろう。宰相である彼をこちらの味方にできれば勝率はぐっと上がる。
「だが、イヴァーノ。それでは父上と対立するということになるぞ。其方は将来、父上の跡を継ぎ王となるのだ。その時に正妃がコスピラトーレの姫では、コスピラトーレにつけ入る隙を与えてしまう。アリーチェにその気がなくとも担ぎ出し、対等の権利を要求してくるだろう」
優しく諭すような声だった。
だが、その優しい忠告を鼻で笑い飛ばし、一蹴する。私の態度に兄上が愕然とした表情を浮かべて、頭を抱え込んだ。
兄上の言いたいことは分かる。だがそんなことは、すでに分かっているのだ。それはアリーチェを正妃として迎えるにあたって、いずれは片づけねばならぬ問題だろう。
「なぜだ。なぜなのだ? 今日会ったばかりの娘に、なぜそんなにも執着する? 父上の怒りを買い、対立することになってもよいほどの価値が、あの娘にあるというのか?」
兄上は心底困り果てた表情と声で、私に問いかけた。その問いかけに力強く頷き肯定する。
「あります。いずれ兄上も、それが分かる時が来るでしょう」
「そうか……」
私の言葉に兄上が力なく答えた。そして顔を上げて、私をじっと見据える。
その表情は先程のような愕然としたものではなく、何かを決意したような晴れやかなものだった。
「其方はいずれ王位を継ぐ自覚からか……今まで子供らしくない子供であった。私情を徹底的に殺し、王として生きるように努めているさまは、見ていて心苦しくあったものだ。その其方が何より望むのであれば、王位を継ぎ、アリーチェを王妃に望むがよい。もしそのために属国としてのコスピラトーレとの関係が邪魔になるというのなら、コスピラトーレの権利を回復し、対等な同盟国の王女としてアリーチェを妃に迎える覚悟をすればいい」
「兄上?」
まさか理解を示してもらえるとは思っていなかった私は、戸惑いを隠せぬ目で兄上を見つめた。すると、兄上が何かを企んでいるような顔でニッと笑った。
「私も出来る限り、協力してやろう」
「よいのですか?」
「可愛い弟の初めてのわがままだ。叶えてやらねば兄ではない。これを逃せば、其方はどんどん己の心を殺し、人間味を失うことだろう。そうなるのは嫌なのだ。私は其方に心のある王になって欲しい。心を殺した王になってほしくないのだ」
そう言われて、なんだか胸がじんわりとあたたかくなっていく。
優しい兄だ。長子であるのに母親の身分が低いために跡を継げない兄上。それなのに不満ひとつ言わず、いつも寄り添ってくれる。
私は兄上をじっと見つめた。
王族は自由も望みもない。婚姻ですら国政の一部だ。
特に王位を継ぐ者は、己の望み通りになることのほうが稀だろう。己の望みのままに生きると、国を傾けかねぬ。それゆえに、私は物心ついた頃より王太后である祖母から、己を律し、甘えや私情を一切捨てろと命じられてきた。常に私情を入れない公平で何事にも動じない私を求められたのだ。それが王妃の唯一の子である私の宿命――
それゆえに、徐々に私は諦めていった。己を殺すことこそが、王として正しい姿なのだと。常に冷静な心で任務だけを遂行するのがよいことなのだと思うようになった。
だが、今日アリーチェを見て思ったのだ。この姫となら兄上が望むとおり心を殺さず、優しき心で国を治めていけるのではないかと……。無感情ではなく、慈愛の心で国を共に治めていきたいと思ったのだ。彼女との出逢いは、失われた心を私に取り戻させてくれた。
彼女でなければ駄目だ。彼女以外いらぬ。そう思ってしまった。この年齢で私と国にとっての唯一無二を決めることは恐ろしいことかもしれないが、もうあとには引けぬ。進む道が茨の道だとしても、私はアリーチェと共に輝かしい未来を切り開いてみせる。
「イヴァーノ。いずれアリーチェも人質であることを知る時がくるかもしれぬ。その時に彼女を守ることができるように強くなれ。何者にも有無を言わせぬ王者となれ」
「はい、兄上」
力強く頷くと、兄上が私の手をしっかりと握ってくれる。お互い母が違う兄弟だが、確かにこの時私は兄上の愛情を感じた。
「イヴァーノ、其方はまだ九歳だ。焦らず、ゆっくりと事を進めてゆくのだぞ」
「分かっております。父上に気取られぬように水面下で進めていきます」
王太后である祖母は、近頃では体が弱くなり床につきがちなので、もう怖くはない。母上は血筋より力こそがすべてな方なので、アリーチェが己の力を示すことができれば、味方になってくれるだろう。
まずはそのためにもアリーチェを今よりも成長させねばならぬ。
ふむ……とりあえず魔力量と属性を調べてみるか。彼女も元は王族だ。魔力は高いほうだろう。
まだ七歳なのだから、その力を伸ばすことは充分に可能だ。良いように導いていけば、いずれ大輪の花を咲かせてくれるだろう。
アリーチェが学院を卒業するころには、彼女を我が国にとってなくてはならぬ存在にしてみせる。それまでは妹を好きすぎるルクレツィオの目をかいくぐり、アリーチェに兄ではなく男として意識させて好きになってもらわねば……。
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「ルクレツィオがあの人質の姫のことを、毎日毎日褒め称えるのでとても気になっていたのです。なので、つい」
「イヴァーノ、深く関われば面倒なことになるやもしれぬ。あまり感心せぬ行動だな」
少し呆れた声でそう言いながら、兄上がゆっくりと首を横に振る。そんな兄上から少し視線を外し、私はアリーチェを思い出して小さく笑った。
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普通ならば、貴族の令嬢は剣術などに励まず、裁縫や刺繍、茶会などに精を出すものだ。そういうほかの令嬢達とは違うところに興味をそそられたのだと思う。
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アリーチェは、公式上は父上の姪にあたる私たちの従兄妹だ。宰相であるヴィターレの娘であるし、本来ならばこの上ない縁談でもある。父上は猛反対するだろうが、アリーチェの出生の秘密を公にしていないのだ。そこを突き、何も知らない大臣を取り込んでいくのも悪くはない。
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優しく諭すような声だった。
だが、その優しい忠告を鼻で笑い飛ばし、一蹴する。私の態度に兄上が愕然とした表情を浮かべて、頭を抱え込んだ。
兄上の言いたいことは分かる。だがそんなことは、すでに分かっているのだ。それはアリーチェを正妃として迎えるにあたって、いずれは片づけねばならぬ問題だろう。
「なぜだ。なぜなのだ? 今日会ったばかりの娘に、なぜそんなにも執着する? 父上の怒りを買い、対立することになってもよいほどの価値が、あの娘にあるというのか?」
兄上は心底困り果てた表情と声で、私に問いかけた。その問いかけに力強く頷き肯定する。
「あります。いずれ兄上も、それが分かる時が来るでしょう」
「そうか……」
私の言葉に兄上が力なく答えた。そして顔を上げて、私をじっと見据える。
その表情は先程のような愕然としたものではなく、何かを決意したような晴れやかなものだった。
「其方はいずれ王位を継ぐ自覚からか……今まで子供らしくない子供であった。私情を徹底的に殺し、王として生きるように努めているさまは、見ていて心苦しくあったものだ。その其方が何より望むのであれば、王位を継ぎ、アリーチェを王妃に望むがよい。もしそのために属国としてのコスピラトーレとの関係が邪魔になるというのなら、コスピラトーレの権利を回復し、対等な同盟国の王女としてアリーチェを妃に迎える覚悟をすればいい」
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まさか理解を示してもらえるとは思っていなかった私は、戸惑いを隠せぬ目で兄上を見つめた。すると、兄上が何かを企んでいるような顔でニッと笑った。
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「よいのですか?」
「可愛い弟の初めてのわがままだ。叶えてやらねば兄ではない。これを逃せば、其方はどんどん己の心を殺し、人間味を失うことだろう。そうなるのは嫌なのだ。私は其方に心のある王になって欲しい。心を殺した王になってほしくないのだ」
そう言われて、なんだか胸がじんわりとあたたかくなっていく。
優しい兄だ。長子であるのに母親の身分が低いために跡を継げない兄上。それなのに不満ひとつ言わず、いつも寄り添ってくれる。
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特に王位を継ぐ者は、己の望み通りになることのほうが稀だろう。己の望みのままに生きると、国を傾けかねぬ。それゆえに、私は物心ついた頃より王太后である祖母から、己を律し、甘えや私情を一切捨てろと命じられてきた。常に私情を入れない公平で何事にも動じない私を求められたのだ。それが王妃の唯一の子である私の宿命――
それゆえに、徐々に私は諦めていった。己を殺すことこそが、王として正しい姿なのだと。常に冷静な心で任務だけを遂行するのがよいことなのだと思うようになった。
だが、今日アリーチェを見て思ったのだ。この姫となら兄上が望むとおり心を殺さず、優しき心で国を治めていけるのではないかと……。無感情ではなく、慈愛の心で国を共に治めていきたいと思ったのだ。彼女との出逢いは、失われた心を私に取り戻させてくれた。
彼女でなければ駄目だ。彼女以外いらぬ。そう思ってしまった。この年齢で私と国にとっての唯一無二を決めることは恐ろしいことかもしれないが、もうあとには引けぬ。進む道が茨の道だとしても、私はアリーチェと共に輝かしい未来を切り開いてみせる。
「イヴァーノ。いずれアリーチェも人質であることを知る時がくるかもしれぬ。その時に彼女を守ることができるように強くなれ。何者にも有無を言わせぬ王者となれ」
「はい、兄上」
力強く頷くと、兄上が私の手をしっかりと握ってくれる。お互い母が違う兄弟だが、確かにこの時私は兄上の愛情を感じた。
「イヴァーノ、其方はまだ九歳だ。焦らず、ゆっくりと事を進めてゆくのだぞ」
「分かっております。父上に気取られぬように水面下で進めていきます」
王太后である祖母は、近頃では体が弱くなり床につきがちなので、もう怖くはない。母上は血筋より力こそがすべてな方なので、アリーチェが己の力を示すことができれば、味方になってくれるだろう。
まずはそのためにもアリーチェを今よりも成長させねばならぬ。
ふむ……とりあえず魔力量と属性を調べてみるか。彼女も元は王族だ。魔力は高いほうだろう。
まだ七歳なのだから、その力を伸ばすことは充分に可能だ。良いように導いていけば、いずれ大輪の花を咲かせてくれるだろう。
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マシュマロを送る
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