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妖精の隠れ家
第17話 透明な魔女
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フリードの二回目のアンケート……そして、矢部首相の殺害事件から一週間が過ぎた。あの後、事件の真相は意外な程、直ぐに明らかになった。
矢部首相を殺した犯人は、官邸の警備にあたっていた、普通の会社員……要するに、一般人だ。特に危険な思想を持っていた経歴も、怪しい組織に属していたという訳でも無い。勿論、フリードやF国との関係も確認されてはいない様だ。
だが、その警備員は首相を殺した。それも、始めから逃げる気があったとは思えない程、大胆に。あの日、その男は爆弾を隠し持って、首相の乗る車の前に飛び出した……俗に言う、自爆テロだ。一国の総理大臣の殺害だ……そう簡単に出来るとは思えなかったが、まさか、そんな手口で成し遂げるとは。俺は、その男の行動に、狂気染みた物を感じていた。
「──今井、今井康孝です! 皆さんの、清き一票をお願いします!」
俺が少し憂鬱な気分を抱えていると、耳障りな騒音が聞こえて来た。すっかり通常ダイヤに戻った在来線で、着いた街中の駅前。俺は、『妖精の隠れ家』に向かう途中、演説をする候補者を見付けてうんざりした。
「戦争中に何やってんだよ……この国は」
思わず、愚痴が零れた。そう。突然、国会議事堂を爆破され、更に首相までも失って、この国の政治は麻痺していた。そして、この国が首相殺害事件後に、最初に取った行動……それが、空席になった多くの議席を埋める為、日本中で選挙を行うという事だった。
指導者を失って、迷走しているのは分かる……早急に、組織を立て直す必要がある事も。だが、何もこんな時に、政争を繰り広げる事は無いだろう。臨時で、与党からでも代理の総理を立てればいい。
なのにこの国の野党は、その決断に異議を唱えた。この混乱を利用して、政権の奪取を企てたのだ。呆れて物も言えないとはこの事だろう。派手な演説や選挙車等は、自粛しようという主張もわざとらしくて白々しい。
「今こそ打倒、民自党の好機です! どうか、皆様の一票で──」
──全く、馬鹿じゃないのか……。
戦争中に、同じ日本人を打倒してどうすんだよ。大体、これだけテロだのミサイルだのが続いて被害が出てる時に、幾らなんでも好機は無いだろ。自粛ムードじゃ無かったのか?
「透け透けなんだよ……この国の政治家は」
かと言って、俺には国を変えたい等と思う程、立派な志がある訳じゃない。自分で行動を起こしていない以上、何を言っても単なる愚痴だ。そんな事は分かってる。だが、俺は愚痴らずにはいられなかった。国なんて大それた物じゃなく、ネットにある危険から被害者達を救いたい……そんな活動をしている、『シークレット・フェアリー』を知っているから。
俺は、そんな苛立ちを抱えながら、駅前の人集りを後にした。目に映るのは、あの日から毎日の様に通い、歩いているアーケード街。その様子はまるで、今が戦争中だという事など、感じさせない雰囲気だ。
たった一週間でこの国のインフラは、すっかり回復している。物流や製造業が再開し、開戦前と何ら変わりない。未だに騒いでるのはマスコミと、ミサイルを撃ち込まれたK市だけだ。勿論、俺の知らない所では、自衛隊が緊張状態を、保ってくれているんだろうけど。
すっかり少なくなった、K市への募金を募るボランティア。俺は、そんな彼女達を横目に、『妖精の隠れ家』へと向かった。あれ以来、店は適当な理由を付けて閉店している。しかし、俺達は毎日、『妖精の隠れ家』に集まっていた。無論、『シークレット・フェアリー』としての活動の為だ。
「よお、仮メンバー!」
閉店中の店のドアを開けると、店内からオカキンが茶化して来た。そう、俺はまだ、正式にはシークレット・フェアリーに入ってない。あくまで、仮のメンバーだ。もう、彼等の事は信用しているし、扱いも他のメンバーと同じなんだが……あの日、フリードのアンケートのせいで、話が中途半端に途切れてしまい、気が付けば何となくこうなってしまった。今では、すっかり『仮メンバー』という立場のメンバーだ。
「おはよ……」
俺は、オカキンの言葉を軽く聞き流して席に着いた。最早、俺の定位置……いつもの一番奥の席だ。今はちょうど、午前十時。だが、既に希ちゃんと萌くんは、其々のタブレットやPCで、何やら作業を始めていた。
「おはよう! 夏樹君!」
「おはようございます……今日は早いですね、夏樹さん」
「ああ、おはよう」
二人と挨拶を軽く交わす。今日も元気な希ちゃんと、いつもは昼過ぎに来る俺を弄る萌くん。そして、カウンターの中からも声をかけられる。
「おはようございます、夏樹さん」
笑顔で出迎えてくれたのは、今日もメイド服を着た秋菜だ。あの日以来、ずっと亜里沙さんに付き合って、毎日この姿をしている……もう、ずっとそうだから、当たり前の様になって来た。
「おはよう」
だいぶ慣れては来た物の、まだ少し緊張する。何とか、挨拶くらいは普通に、交わせる様にはなってきたけど。俺は今日も、秋菜に会えた事に喜びを感じながら、それを顔に出さない様に挨拶をした。すると、誰もいない筈の後ろから、ふいに声をかけられた。
「おはよう、夏樹君」
振り返ると、テーブル席で向かい合って、亜里沙さんとリーさんが座っていた。何だか、いつもよりも険しい表情をしている。
「おはようございます……亜里沙さん、リーさん。もしかして……また出たんですか?」
──『透明な魔女』。
希ちゃんや萌くん、それにオカキン。彼等が発信する情報を尽く上書きし、シークレット・フェアリーの活動を妨害して来る……正体不明のハッカー集団。俺達がそう呼ぶ透明な魔女を、『集団』と呼んでいるのはリーさんが、複数犯だとしか思えないと言ったからだ。
最近では、シークレット・フェアリーの活動を妨害するだけでなく、逆にシークレット・フェアリーのネガティブな書き込みまで流し始めているらしい。未だに、リーさんの追跡でも捕らえる事が出来ない、厄介な相手だ。
俺の怪訝そうな表情を見て、亜里沙さんが無言で答えた。そして、リーさんと目を合わせて頷き合うと、静かに口を開く。
「昨日、リーさんが追跡中に見つけたの。まるで、このURLに誘導する様に、痕跡をわざと残していたらしいわ」
亜里沙さんがそう言うと、無言でリーさんがPCの画面を向けて来た。傍で聞いていたオカキン達も、無言でテーブル席に集まり出す。全員が揃うのを見計らい、リーさんは表示画面を切り替えた。
映し出されたのは、今でもコアなファンが根強い、某巨大掲示板。俺は、そこに表示された一つの書き込みを覗き込んだ。
431:透明な魔女
2020/06/07(日)00:00:00.00
ID:※※※※※※※※※
妖精の皆さん。
精々、頑張って私を捕まえてみなさい。
はじめましょう!
一番は誰なのかを決める聖戦を。
人間が魔女に勝てるかしら?
できれば少しは楽しませて下さいね?
いい加減、情弱共にはうんざりなの。
いつもの場所で、今夜決着を付けましょう。
「何だこれ……挑戦状!?」
「透明な魔女……」
オカキンと希ちゃんが食いついた。名指しで書かれた、まるで俺達を挑発している様な文面……しかも、こちらが複数だと見抜かれている。確かにこれは、挑戦状みたいだ。『妖精』と『透明な魔女』……ネットの世界で、どちらが強いか決めようとでも言うのだろうか。俺がそんな事を考えていると、傍にいた萌くんがボソリと呟いた。
「縦読み……」
その言葉に、全員が即座に反応した。
「「「「──あっっ!!」」」」
亜里沙さんとリーさんは気付いていたらしく、特に驚いた様子はない。俺は萌くんの言う通り、もう一度、縦読みで書き込みを目で追った。
浮かび上がったその言葉。そして、否応なく連想させられる、あの人物……。俺達は、皆があの少女の顔を思い浮かべ、思わず息を飲んだ。希ちゃんが、答え合わせの様にその言葉を口にする。
「────【妖精は一人でいい】!!」
矢部首相を殺した犯人は、官邸の警備にあたっていた、普通の会社員……要するに、一般人だ。特に危険な思想を持っていた経歴も、怪しい組織に属していたという訳でも無い。勿論、フリードやF国との関係も確認されてはいない様だ。
だが、その警備員は首相を殺した。それも、始めから逃げる気があったとは思えない程、大胆に。あの日、その男は爆弾を隠し持って、首相の乗る車の前に飛び出した……俗に言う、自爆テロだ。一国の総理大臣の殺害だ……そう簡単に出来るとは思えなかったが、まさか、そんな手口で成し遂げるとは。俺は、その男の行動に、狂気染みた物を感じていた。
「──今井、今井康孝です! 皆さんの、清き一票をお願いします!」
俺が少し憂鬱な気分を抱えていると、耳障りな騒音が聞こえて来た。すっかり通常ダイヤに戻った在来線で、着いた街中の駅前。俺は、『妖精の隠れ家』に向かう途中、演説をする候補者を見付けてうんざりした。
「戦争中に何やってんだよ……この国は」
思わず、愚痴が零れた。そう。突然、国会議事堂を爆破され、更に首相までも失って、この国の政治は麻痺していた。そして、この国が首相殺害事件後に、最初に取った行動……それが、空席になった多くの議席を埋める為、日本中で選挙を行うという事だった。
指導者を失って、迷走しているのは分かる……早急に、組織を立て直す必要がある事も。だが、何もこんな時に、政争を繰り広げる事は無いだろう。臨時で、与党からでも代理の総理を立てればいい。
なのにこの国の野党は、その決断に異議を唱えた。この混乱を利用して、政権の奪取を企てたのだ。呆れて物も言えないとはこの事だろう。派手な演説や選挙車等は、自粛しようという主張もわざとらしくて白々しい。
「今こそ打倒、民自党の好機です! どうか、皆様の一票で──」
──全く、馬鹿じゃないのか……。
戦争中に、同じ日本人を打倒してどうすんだよ。大体、これだけテロだのミサイルだのが続いて被害が出てる時に、幾らなんでも好機は無いだろ。自粛ムードじゃ無かったのか?
「透け透けなんだよ……この国の政治家は」
かと言って、俺には国を変えたい等と思う程、立派な志がある訳じゃない。自分で行動を起こしていない以上、何を言っても単なる愚痴だ。そんな事は分かってる。だが、俺は愚痴らずにはいられなかった。国なんて大それた物じゃなく、ネットにある危険から被害者達を救いたい……そんな活動をしている、『シークレット・フェアリー』を知っているから。
俺は、そんな苛立ちを抱えながら、駅前の人集りを後にした。目に映るのは、あの日から毎日の様に通い、歩いているアーケード街。その様子はまるで、今が戦争中だという事など、感じさせない雰囲気だ。
たった一週間でこの国のインフラは、すっかり回復している。物流や製造業が再開し、開戦前と何ら変わりない。未だに騒いでるのはマスコミと、ミサイルを撃ち込まれたK市だけだ。勿論、俺の知らない所では、自衛隊が緊張状態を、保ってくれているんだろうけど。
すっかり少なくなった、K市への募金を募るボランティア。俺は、そんな彼女達を横目に、『妖精の隠れ家』へと向かった。あれ以来、店は適当な理由を付けて閉店している。しかし、俺達は毎日、『妖精の隠れ家』に集まっていた。無論、『シークレット・フェアリー』としての活動の為だ。
「よお、仮メンバー!」
閉店中の店のドアを開けると、店内からオカキンが茶化して来た。そう、俺はまだ、正式にはシークレット・フェアリーに入ってない。あくまで、仮のメンバーだ。もう、彼等の事は信用しているし、扱いも他のメンバーと同じなんだが……あの日、フリードのアンケートのせいで、話が中途半端に途切れてしまい、気が付けば何となくこうなってしまった。今では、すっかり『仮メンバー』という立場のメンバーだ。
「おはよ……」
俺は、オカキンの言葉を軽く聞き流して席に着いた。最早、俺の定位置……いつもの一番奥の席だ。今はちょうど、午前十時。だが、既に希ちゃんと萌くんは、其々のタブレットやPCで、何やら作業を始めていた。
「おはよう! 夏樹君!」
「おはようございます……今日は早いですね、夏樹さん」
「ああ、おはよう」
二人と挨拶を軽く交わす。今日も元気な希ちゃんと、いつもは昼過ぎに来る俺を弄る萌くん。そして、カウンターの中からも声をかけられる。
「おはようございます、夏樹さん」
笑顔で出迎えてくれたのは、今日もメイド服を着た秋菜だ。あの日以来、ずっと亜里沙さんに付き合って、毎日この姿をしている……もう、ずっとそうだから、当たり前の様になって来た。
「おはよう」
だいぶ慣れては来た物の、まだ少し緊張する。何とか、挨拶くらいは普通に、交わせる様にはなってきたけど。俺は今日も、秋菜に会えた事に喜びを感じながら、それを顔に出さない様に挨拶をした。すると、誰もいない筈の後ろから、ふいに声をかけられた。
「おはよう、夏樹君」
振り返ると、テーブル席で向かい合って、亜里沙さんとリーさんが座っていた。何だか、いつもよりも険しい表情をしている。
「おはようございます……亜里沙さん、リーさん。もしかして……また出たんですか?」
──『透明な魔女』。
希ちゃんや萌くん、それにオカキン。彼等が発信する情報を尽く上書きし、シークレット・フェアリーの活動を妨害して来る……正体不明のハッカー集団。俺達がそう呼ぶ透明な魔女を、『集団』と呼んでいるのはリーさんが、複数犯だとしか思えないと言ったからだ。
最近では、シークレット・フェアリーの活動を妨害するだけでなく、逆にシークレット・フェアリーのネガティブな書き込みまで流し始めているらしい。未だに、リーさんの追跡でも捕らえる事が出来ない、厄介な相手だ。
俺の怪訝そうな表情を見て、亜里沙さんが無言で答えた。そして、リーさんと目を合わせて頷き合うと、静かに口を開く。
「昨日、リーさんが追跡中に見つけたの。まるで、このURLに誘導する様に、痕跡をわざと残していたらしいわ」
亜里沙さんがそう言うと、無言でリーさんがPCの画面を向けて来た。傍で聞いていたオカキン達も、無言でテーブル席に集まり出す。全員が揃うのを見計らい、リーさんは表示画面を切り替えた。
映し出されたのは、今でもコアなファンが根強い、某巨大掲示板。俺は、そこに表示された一つの書き込みを覗き込んだ。
431:透明な魔女
2020/06/07(日)00:00:00.00
ID:※※※※※※※※※
妖精の皆さん。
精々、頑張って私を捕まえてみなさい。
はじめましょう!
一番は誰なのかを決める聖戦を。
人間が魔女に勝てるかしら?
できれば少しは楽しませて下さいね?
いい加減、情弱共にはうんざりなの。
いつもの場所で、今夜決着を付けましょう。
「何だこれ……挑戦状!?」
「透明な魔女……」
オカキンと希ちゃんが食いついた。名指しで書かれた、まるで俺達を挑発している様な文面……しかも、こちらが複数だと見抜かれている。確かにこれは、挑戦状みたいだ。『妖精』と『透明な魔女』……ネットの世界で、どちらが強いか決めようとでも言うのだろうか。俺がそんな事を考えていると、傍にいた萌くんがボソリと呟いた。
「縦読み……」
その言葉に、全員が即座に反応した。
「「「「──あっっ!!」」」」
亜里沙さんとリーさんは気付いていたらしく、特に驚いた様子はない。俺は萌くんの言う通り、もう一度、縦読みで書き込みを目で追った。
浮かび上がったその言葉。そして、否応なく連想させられる、あの人物……。俺達は、皆があの少女の顔を思い浮かべ、思わず息を飲んだ。希ちゃんが、答え合わせの様にその言葉を口にする。
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