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第一章
第三話 フェロモンガスでハートをワシづかみ
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「──いってらっしゃいませ、ジョージ」
「ちょっくら行ってくるぜ」
あれからアメリアはお風呂を借り、衣服はウィステリアの魔法で綺麗にした後今後について作戦会議をした。
いくどとなく脱線して一泊コースになったものの、次の日のお昼には目的地に向け出発することができたのだった。
「お世話になりました、ウィステリア様」
「お気になさらず」
ウィステリアがふたりを笑顔で送り出す。
昨日の今日でウィステリアはアメリアに気を許したようだ。やはりウィステリアはチョロいのかもしれない。
● ● ●
ジョージとアメリアは森を抜けた街道を外れて洞窟方面へ向かっていた。
「今後についてですが……まずフェドロ軍の追手の目をかわすために、目立つ街道を避けつつ"大蛇の洞窟"を抜け、リーズン教会総本山である聖都リズンバークに入ります。
そして、そこを拠点にしつつジョージ様のお父様やはぐれてしまった私の仲間を捜索しようと思います」
アメリアが昨晩決めた予定を確認のためジョージに伝える。
「今日は道中の旅の宿屋に泊まって、明日の早朝洞窟を抜けるんだったな?」
追手に見つからないよう警戒しつつ遠回りで進むので、夜までにリズンバークに到達できないと判断し今日は洞窟手前にある宿屋で休むことになったのだ。
「はい。……そう言えばウィステリア様もついてくるとばかり思っていましたが来ませんでしたね」
ジョージがリズンバークに行くとなった時ウィステリアは多少戸惑った様子だったものの、特に追求したりついて行くと言ったりもせずただ『分かりましたわ』と短く答え、今朝も笑顔で送り出してくれたのだ。
「……ん? ああ」
「どうしたんですか?」
「まあ、そうだな」
ジョージは何か思うところがあるのだろうが、道中その考えを口にすることはなかった。
* * * * *
少し古いが活気があり、20組は泊まれそうな木造の旅の宿屋にて。ジョージたちはそれぞれ部屋をとると、一階の食堂に集まっていた。のだが……。
「──俺はジョージ・ハレムンティアだ。ハーレムに入らないか?」
ジョージは挨拶もそこそこに、カウンター席に座っていたエルフの女性に向かってハーレム勧誘をしていた。もちろん初対面だ。
「え……?」
エルフの女性は聞こえなかったわけではなく、この顔は『急に何を言ってるんだ?』と言う意味だ。
「じょ、ジョージ様! 急にどうなされたんですか!?」
ジョージの型破りな挨拶に、アメリアの整った顔もリアクション芸人なみに表情筋が活躍していた。表情括約筋ならぬ、表情活躍筋である。
「"ハーレム"はルーカスが必死になって涙を流すほどのものだ。だからきっと素晴らしいものに違いない。だから……」
ルーカスとはつい昨日までジョージが所属していたギルドのリーダーである。
ハーレムを作ろうとしたもののジョージが女の子をメロメロにしてしまい断念。泣く泣くジョージを追放したのだった。
「ハーレムを作ろうと?! いや、それでも手順というものがありますよ!」
「そうか? しかし俺はウジウジ考えるのが苦手でな、できれば手っ取り早く仲間にしたい。……フェロモンも出しとくか」
ジョージは正直であった。そして、隠し事もウソも苦手であった。だから、エルフの女性が目の前にいるのに包み隠さず語ってしまっていた。ついでにボタンをふたつほど開け、フェロモンを放出して食堂に充満させていく。
ジョージの欠点であったが、長所でもあった。
──シュゴー……!
「ああ……ジョージ様、毒ガスみたいにフェロモンを出さないで!?」
アメリアが周りを見ると、店員のおばちゃんも近くにいた盗賊風のおじさんも、戦士のお姉さんも、魔法使いのお兄さんも、みんなみんなジョージに釘付けになっていた。
「ふふ……良いぞ。素直な子は嫌いじゃない。ちょうど仲間を探していたところでの、この老ぼれエルフで良ければハーレムとやらに入ってやろ」
そして、もちろんエルフのお姉さん(?)もフェロモンの餌食になっていた。
「良いのか!? やっぱりフェロモンは偉大だな! ははっ」
「ええ……」
● ● ●
そんなこんながありつつも、アメリアはあの後換気して食堂のフェロモンを外に逃し、飲み物やご飯が来て落ち着いたところでエルフの女性にある程度の事情を説明した。
「──というわけで、私たちはリズンバークに向かっているんですが、あなたもそれで問題ありませんか?」
「うちも久々に外に出た身でな、特段用事もないから問題ない。……ゴクゴクゴク、ぷはーっ」
エルフの女性はジョッキに入った野菜ジュースを一気飲みをすると、遅ればせながらと自己紹介を始めた。
「うちは"エリン"、エルフの弓使いじゃ。年齢こそ3万3千歳じゃが最近まで森にこもっておったから、ち~っとばかし世間に疎くての。迷惑がかかるかもしれんがよろしく頼むぞ。弓の扱いには自信があるから任せると良いぞ」
エリンは3万3千歳とは言っていたが、見た目は20代後半くらいのお姉さんであった。
髪はライトブラウンでポニーテールで、ヘーゼル色の目はキリッとしていて、耳の先がとがり、スタイルもスラッとした長身で、シンプルな黒いシャツとカーキのブーツ、レザーパンツをはいたカッコいいエルフの女性である。
カウンターに立て掛けている弓も黒い樹木を使った仰々しいもので、戦闘面でも頼りになりそうな印象であった。
「人生の大先輩だな! こっちも知識が浅くて迷惑をかけるかもしれねーが、その時はエリンの叡智を貸してくれよな」
「どんどん頼るのじゃ」
「頼りになりそうな方ですし、一時はどうなるかと思いましたが結果オーライですね……」
実力こそまだわからないが、エリンは見た感じもとても落ち着いていて頼りがいがありそうである。
困った時は自分も頼ろう……そんな期待を膨らませるエリンだった。
* * * * *
次の日、大蛇の洞窟に入った一行は、そこで出くわしたグランスネーク(人間を丸呑みできるサイズの蛇モンスター)に苦戦を強いられていた。
と言うか、仲間によって苦戦させられていた。
「おいエリン! ど、どういうことだエリン!」
珍しく困惑するジョージの背中や帽子にはいくつもの矢が刺さっている。
「エリン様!?」
アメリアは洞窟内で縦横無尽に飛び回る矢を回避するのに必死で、戦闘に参加することもできない。
「すまぬ! 実戦は初めてなんじゃ! 動く敵に上手く当てられん。当たってー!」
エリンは自分の力では的に当てられないからと、壁を跳弾する光の矢を何度も撃って勝手に当たってくれるよう運頼みをする。
そうこのエルフ、致命的なほどポンコツなのだ。
「キシャー!」
──パク!
「ぬわぁああ!?」
後ろに気を取られた隙にジョージが蛇に丸かぶりされてしまった。
「ジョージ様!」
蛇の口へどんどん吸い込まれていくジョージに、アメリアは叫び声をあげることしかできない。
「ジョージくん!? すまない! ──スパークルショット!」
ジョージに夢中で動かなくなったグランスネークに相手に、エリンはまたも跳弾する光の矢を放った。
──ズダダダダダ!!
「キシャー!?」
「うぉおおお!?」
● ● ●
結果としてエリンの矢によってグランスネークは倒すことができた。そして、グランスネークが倒れたことでジョージは脱出することも出来た。
一応大きな怪我もなく、その辺に生えていた薬草ですり傷も治すことができた。
「……死ぬかと思ったぜ」
「つ、疲れました……」
だが、蛇に丸呑みにされたジョージも、無数の矢を回避したアメリアも疲労困憊になってしまった。
「すまぬ……初めての実戦でパニックになってしもうた」
「……要練習だな」
「はい…………ごめんなさい」
大の字に寝転がるジョージと情けない顔をして正座をするエリンを見て、またも先が思いやられるアメリアであった。
「ああ、リーズン様……私はこの先どうなってしまうのでしょう?」
「ちょっくら行ってくるぜ」
あれからアメリアはお風呂を借り、衣服はウィステリアの魔法で綺麗にした後今後について作戦会議をした。
いくどとなく脱線して一泊コースになったものの、次の日のお昼には目的地に向け出発することができたのだった。
「お世話になりました、ウィステリア様」
「お気になさらず」
ウィステリアがふたりを笑顔で送り出す。
昨日の今日でウィステリアはアメリアに気を許したようだ。やはりウィステリアはチョロいのかもしれない。
● ● ●
ジョージとアメリアは森を抜けた街道を外れて洞窟方面へ向かっていた。
「今後についてですが……まずフェドロ軍の追手の目をかわすために、目立つ街道を避けつつ"大蛇の洞窟"を抜け、リーズン教会総本山である聖都リズンバークに入ります。
そして、そこを拠点にしつつジョージ様のお父様やはぐれてしまった私の仲間を捜索しようと思います」
アメリアが昨晩決めた予定を確認のためジョージに伝える。
「今日は道中の旅の宿屋に泊まって、明日の早朝洞窟を抜けるんだったな?」
追手に見つからないよう警戒しつつ遠回りで進むので、夜までにリズンバークに到達できないと判断し今日は洞窟手前にある宿屋で休むことになったのだ。
「はい。……そう言えばウィステリア様もついてくるとばかり思っていましたが来ませんでしたね」
ジョージがリズンバークに行くとなった時ウィステリアは多少戸惑った様子だったものの、特に追求したりついて行くと言ったりもせずただ『分かりましたわ』と短く答え、今朝も笑顔で送り出してくれたのだ。
「……ん? ああ」
「どうしたんですか?」
「まあ、そうだな」
ジョージは何か思うところがあるのだろうが、道中その考えを口にすることはなかった。
* * * * *
少し古いが活気があり、20組は泊まれそうな木造の旅の宿屋にて。ジョージたちはそれぞれ部屋をとると、一階の食堂に集まっていた。のだが……。
「──俺はジョージ・ハレムンティアだ。ハーレムに入らないか?」
ジョージは挨拶もそこそこに、カウンター席に座っていたエルフの女性に向かってハーレム勧誘をしていた。もちろん初対面だ。
「え……?」
エルフの女性は聞こえなかったわけではなく、この顔は『急に何を言ってるんだ?』と言う意味だ。
「じょ、ジョージ様! 急にどうなされたんですか!?」
ジョージの型破りな挨拶に、アメリアの整った顔もリアクション芸人なみに表情筋が活躍していた。表情括約筋ならぬ、表情活躍筋である。
「"ハーレム"はルーカスが必死になって涙を流すほどのものだ。だからきっと素晴らしいものに違いない。だから……」
ルーカスとはつい昨日までジョージが所属していたギルドのリーダーである。
ハーレムを作ろうとしたもののジョージが女の子をメロメロにしてしまい断念。泣く泣くジョージを追放したのだった。
「ハーレムを作ろうと?! いや、それでも手順というものがありますよ!」
「そうか? しかし俺はウジウジ考えるのが苦手でな、できれば手っ取り早く仲間にしたい。……フェロモンも出しとくか」
ジョージは正直であった。そして、隠し事もウソも苦手であった。だから、エルフの女性が目の前にいるのに包み隠さず語ってしまっていた。ついでにボタンをふたつほど開け、フェロモンを放出して食堂に充満させていく。
ジョージの欠点であったが、長所でもあった。
──シュゴー……!
「ああ……ジョージ様、毒ガスみたいにフェロモンを出さないで!?」
アメリアが周りを見ると、店員のおばちゃんも近くにいた盗賊風のおじさんも、戦士のお姉さんも、魔法使いのお兄さんも、みんなみんなジョージに釘付けになっていた。
「ふふ……良いぞ。素直な子は嫌いじゃない。ちょうど仲間を探していたところでの、この老ぼれエルフで良ければハーレムとやらに入ってやろ」
そして、もちろんエルフのお姉さん(?)もフェロモンの餌食になっていた。
「良いのか!? やっぱりフェロモンは偉大だな! ははっ」
「ええ……」
● ● ●
そんなこんながありつつも、アメリアはあの後換気して食堂のフェロモンを外に逃し、飲み物やご飯が来て落ち着いたところでエルフの女性にある程度の事情を説明した。
「──というわけで、私たちはリズンバークに向かっているんですが、あなたもそれで問題ありませんか?」
「うちも久々に外に出た身でな、特段用事もないから問題ない。……ゴクゴクゴク、ぷはーっ」
エルフの女性はジョッキに入った野菜ジュースを一気飲みをすると、遅ればせながらと自己紹介を始めた。
「うちは"エリン"、エルフの弓使いじゃ。年齢こそ3万3千歳じゃが最近まで森にこもっておったから、ち~っとばかし世間に疎くての。迷惑がかかるかもしれんがよろしく頼むぞ。弓の扱いには自信があるから任せると良いぞ」
エリンは3万3千歳とは言っていたが、見た目は20代後半くらいのお姉さんであった。
髪はライトブラウンでポニーテールで、ヘーゼル色の目はキリッとしていて、耳の先がとがり、スタイルもスラッとした長身で、シンプルな黒いシャツとカーキのブーツ、レザーパンツをはいたカッコいいエルフの女性である。
カウンターに立て掛けている弓も黒い樹木を使った仰々しいもので、戦闘面でも頼りになりそうな印象であった。
「人生の大先輩だな! こっちも知識が浅くて迷惑をかけるかもしれねーが、その時はエリンの叡智を貸してくれよな」
「どんどん頼るのじゃ」
「頼りになりそうな方ですし、一時はどうなるかと思いましたが結果オーライですね……」
実力こそまだわからないが、エリンは見た感じもとても落ち着いていて頼りがいがありそうである。
困った時は自分も頼ろう……そんな期待を膨らませるエリンだった。
* * * * *
次の日、大蛇の洞窟に入った一行は、そこで出くわしたグランスネーク(人間を丸呑みできるサイズの蛇モンスター)に苦戦を強いられていた。
と言うか、仲間によって苦戦させられていた。
「おいエリン! ど、どういうことだエリン!」
珍しく困惑するジョージの背中や帽子にはいくつもの矢が刺さっている。
「エリン様!?」
アメリアは洞窟内で縦横無尽に飛び回る矢を回避するのに必死で、戦闘に参加することもできない。
「すまぬ! 実戦は初めてなんじゃ! 動く敵に上手く当てられん。当たってー!」
エリンは自分の力では的に当てられないからと、壁を跳弾する光の矢を何度も撃って勝手に当たってくれるよう運頼みをする。
そうこのエルフ、致命的なほどポンコツなのだ。
「キシャー!」
──パク!
「ぬわぁああ!?」
後ろに気を取られた隙にジョージが蛇に丸かぶりされてしまった。
「ジョージ様!」
蛇の口へどんどん吸い込まれていくジョージに、アメリアは叫び声をあげることしかできない。
「ジョージくん!? すまない! ──スパークルショット!」
ジョージに夢中で動かなくなったグランスネークに相手に、エリンはまたも跳弾する光の矢を放った。
──ズダダダダダ!!
「キシャー!?」
「うぉおおお!?」
● ● ●
結果としてエリンの矢によってグランスネークは倒すことができた。そして、グランスネークが倒れたことでジョージは脱出することも出来た。
一応大きな怪我もなく、その辺に生えていた薬草ですり傷も治すことができた。
「……死ぬかと思ったぜ」
「つ、疲れました……」
だが、蛇に丸呑みにされたジョージも、無数の矢を回避したアメリアも疲労困憊になってしまった。
「すまぬ……初めての実戦でパニックになってしもうた」
「……要練習だな」
「はい…………ごめんなさい」
大の字に寝転がるジョージと情けない顔をして正座をするエリンを見て、またも先が思いやられるアメリアであった。
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