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38話

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今は夜。
私達は宿舎のロビー集まりお菓子&ジュースパーティーを開いていた。そして

「リノちゃん、全然食べてないじゃん!ほらほらこれも食べなよ」
「岩本さん困ってるし、無理に食べさせるのはどうかと思うけど?」
「隣のクラスの奴に何が分かるのかな~」
「…………」

敬斗と吉田君に挟まれ言い合いに揉まれていた。

何故そのように至ったのか。


時はさかのぼり昼のこと。

カレーの後はレクリエーションとして、宝探しゲームがあった。宝探しゲームと言っても森の中で行われるため難易度が高い。私たちが見つけるのは小さな旗で、全部で3本の旗があり普通科5クラス、特進2クラスで合わせて7クラスが競い合う。旗にも種類があり1等~3等まである。

「1等の旗とったらなんだろうね」 
「さぁ、でも結構大掛かりな宝探しゲームだから凄いんじゃない」

予定表を見たときは高校生にもなって宝探しゲームなんて、、と思っていたけれど想像以上の本格さにやる気が出てくる。

「リノちゃん、絶対に1等を見つけるから」

敬斗も凄いやる気を出している。麻衣ちゃんと長谷川君は……、まぁいつも通りマイペースな二人だ。


「それではー、これより宝探しゲーム始め!!!」


学年主任の掛け声により各クラスが多方面に散らばる。皆急ぎ足に山へ足を運んだが、私達はのんびり歩いていた。

「制限時間は2時間もあるしゆっくり行こう」





---------------------------------




さあ私達特進クラスの結果はと言うと


「2等…」


むやみやたらに探していても埒が明かないということで、ある程度の憶測を立てながら宝探しをしていたのだが、結果は惜しくも2等だった。
そして映えある1等は吉田君のクラスが獲得した。




  「1等の景品は~~~、ポテチ1年分!!!」

ドンッと目の前には大量の袋が置かれていた。
嬉しいけど、絶対に食べきれない量である。そして持って帰るのも困難な量で、吉田君も複雑な顔をしている。


「そして2等の景品は、、パックジュース40個!!」

いや、これまた微妙な景品だ。つまり、私達は1人10パックのジュースが飲めるのだがそんなにも飲めるわけがないだろう。

「梨乃ちゃんどうする…?持って帰るのも重たいし…、」

麻衣ちゃんがそっと耳打ちする。

「じゃあ今夜1等のクラスと景品山分けしながらパーティーするか!」

そんな彼の一言により私達は夜にパーティーを行うことになったのだ。
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