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問題児の高校生、最後の夏休み。2

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「…なんだよそれ!」

「え、先生知らないの!?まさかコンドーム着けたことないの!?」

「知ってるし着けたことあるわ!何考えてんだお前は!」

「なんで?要るでしょ?」

「要らねぇよ!!」

「あ、やっぱりナマ派なの?」

「ちげぇよ!やっぱりって何!?」

「だって、こないだナマだったもん!」

「違、あれは…そういうのじゃなくて…」

「違うって何?」

「あれはいきなりだったし仕方ないっていうか…そんなつもりもなかったというか…っていうかあれは坂根が…」

「…じゃあさ、恵菜が生理来てないって言ったらどうする?」

「え!?」

「…せんせぇの赤ちゃんが出来たって言ったら。せんせぇはどうする?」

…まさかそれを言う為に今日来た、とか…?

もしそうだったら…坂根の親御さんに絶対殺される。そして懲戒免職…でも堕ろさせるなんて考えたくないし…いや、そもそも坂根が産みたいかどうかだけど…

「…それは、ちゃんと責任取るよ…俺の子だし」

「ありがとー!!優しいね、せんせぇっ」

「え?いや、え?」

「大丈夫!ちゃんと生理来たよっ」

「ほんとだな!?嘘付いてないよな!?」

「嘘なんかつかないよう!聞いてみたかっただけ!」

嬉しそうに笑う坂根、拍子抜けする俺。…良かった…今の話が本当だったらシャレにならないところだった…

…やっぱり、当たり前だがトイレであんなことするのは失敗だったよな…もし誰か来たら俺も坂根も終わってたしな。というか場所以前に生徒とあんなこと…

「でも責任取るって言ってくれて嬉しいなぁ。恵菜大学行くつもりだからー…卒業したら子供作ろ?」

「バカかお前は!何でそうなんだよ!」

「だってせんせぇ、付き合ってくれるって言ったし」

「言ったけど…」

「とにかく!今日はちゃんと着けようねっ」

「ちがーう!!しないしない!着けるも何も!そもそもしない!!」

「ええ、なんでぇ?本気で言ってる!?」

「なんでぇ?じゃない!」

「ついこの前エッチした仲じゃん!!」

「そんな言い方しないでくれ!」

「恵菜は大好きなせんせぇとエッチ出来て超気持ちよかったんだけどな…せんせぇは気持ちよくなかったの?」

「う…」

俺もあの日のセックスはめちゃくちゃ気持ちよかったが、口を噤んだ。

「…ねぇ、ホントにしないの?」

身を乗り出し上目遣いで俺を見る坂根。キャミソールからは胸の谷間がしっかり覗いている。見せないでくれ、その胸!

その体勢のままにじり寄る坂根。後ずさりする俺。モカはいつの間にかおやつを食べ終え、ソファで遠い目をして座り込んでいる。

モカ、助けてくれ…今こそ坂根の服にじゃれて気を逸らしてくれよ…

「あーもう!坂根が来たいって言うから俺は呼んだだけ!何も考えてないから!」

「可愛い下着着けてきたよ?見たくないの?」

「知らん、知らん!俺はそんなつもりじゃない!」

「…ふーん。じゃあその気にさせちゃおっ」

坂根が俺に抱きついてキスをした。

「やめなさい…」

「…せんせぇがエッチしたくなるまでキスするから」

「坂根ってば!」

坂根は抱きついたまま俺を押し倒し、悪戯な笑みを浮かべてもう一度キスをした。

唇と唇が触れ合う音がする。そのうち舌を絡ませ始め、ん…と小さな声を唇から漏らす。…さっき坂根が食べていたベリータルトの味がする。甘い。それから香水を付けているのだろう、坂根自身も甘い香りがする。

「…坂根、やめなさいって…」

「ふふ、せんせぇの唇甘いね」

指で俺の唇を撫でた後、またキス。

力を入れて押し退けないとダメなくらい、坂根は俺の体に絡みつく様に抱きつく。何度も何度も唇を重ねて…一言で言うとめちゃくちゃエロいキスをしてくる。本当に、こいつ高校生か?

「…エッチしたくならない?」

「…な…したくなってねぇし!!」

「でもせんせぇの元気になってない?」

そう言って服の上から俺のモノを撫でた。…坂根が俺の体に抱きついている間中ずっと胸が当たっていたしそりゃ…反応してしまう。

ダメだ、坂根の挑発に乗ってしまっては。でも坂根はエロいし、生徒とは言え女の子にこんなに言い寄られたら…いや、ダメだ。坂根は生徒だ。あーでも、おっぱい触るくらいなら許されるか…いや違う!!

心の中で天使と悪魔が戦っている…正直めちゃくちゃドキドキしてしまっている俺がいる。

「そんなこと…」

「ん?」

坂根の手が服越しに俺のモノを上下させる様に触った。

「っちょ、動かすなっ」

「ふふ」

「…」

「…せんせぇ。しよ?」

「ダメだって…」

「…せんせぇが好きなの…」

ああ。俺やっぱダメだ。抑えるなんて無理だ…

腰を浮かせる様にして起き上がり、坂根を抱きしめてキスをした。…悪魔が完全勝利した。

何度も何度も、舌を絡ませながら激しく。また坂根の唇から吐息が漏れ、唇を離すと唾液が少し糸を引いた。

「あっ…」

キスをしながら坂根の胸を揉み、服の上からでは飽き足らずキャミソールの紐を肩から下ろすと、はだけた服の下からピンクのレースのブラジャーが見えた。完全にその気になってしまった俺の手を坂根が止める。

「あの…ね…」

「ん?」

「ベッド、行きたいな…ここじゃモカのお昼寝の邪魔しちゃいそうだし…」

ソファの端でモカが目を閉じてすやすやと眠っている。さっきまでは助けを求めていたけど…今ではゆっくり寝ていて欲しいという気持ちに変わってしまった。

モカにこういうの見られるのなんか気まずいからなぁ…

「…そうだな」
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