上 下
10 / 38

イケメンになった幼馴染の部屋で1

しおりを挟む
「ちょっと…やめてっ…」

「なんだよ」

「やだっ…」

なんでこんなことになっちゃったんだろう…

幼馴染の玲哉の部屋。

ケガをして学校を休んでいる玲哉の話を聞いたお母さんからお見舞いに行けと言われ、仕方なく部屋を訪れたせいであたしは玲哉に無理矢理押し倒された。

「やめて!」

「男の部屋に一人で来てんだからそういうことだろ」

「そんなわけないでしょ!!玲哉のお母さんに言うから!」

「残念でした。今日は帰り遅いよ」

「絶対言いつけるから!この猿!!」

「相変わらず気強いなお前」

だから嫌だったの。

あたしは中学生まで剣道を習っていて遊ぶのも男の子とばっかり、本当に男勝りだった。玲哉も同じく剣道を習っていてあたしに絶対勝てなくていつも泣いていた。

「男の子でしょ?いつまでも泣くなっ」
「玲哉は弱すぎて相手になんない」

その頃、それがあたしの口癖だった。今思えば「男の子なんだから」という言葉を出すのはだめだったなとふと思うことがある。いくら過去の話だと言え、時代錯誤も甚だしい…。

そんな風に言えば言うほど玲哉は悔しそうに目に涙を溜めていたから。

本当に申し訳なかったな。傷付いたよね、玲哉…

高校生になって、好きな人が出来た。高校の先輩。その人に好かれたくて、だんだん女らしくするようになった。メイクを覚えて、言葉遣いにも気を付けて。

昔の自分の正反対だった。今まで男扱いしていた男の子達に急に優しくされるようになり、告白されることも多くなった。

その先輩と付き合うことが出来て幸せだったけど…二股だったことがわかりすぐに別れた。そんな人に処女を捧げてしまった自分を責めてしまうことがある。

先輩のことが大好きだったけれど、先輩にとってあたしは体目当てだった。

デートは学校帰りに先輩の家に寄るばかりで…たまに一緒に帰ることはあってもほとんどあたしが先輩の家に行くばかり。家に行けばエッチしよって必ず言われて、毎回受け入れた。

家でエッチするばっかりじゃなくてたまには遊びに行きたいな…

そう思いながらも好きだったから何も言わずに応えていたけど…どうしていつも家なのか、それがわかった時は情けなくて悲しくて仕方なかった。

昔と正反対になっていったのは玲哉も同じだった。あたしより小さかったのに身長も伸びて、160センチのあたしを余裕で見下ろせる。

男らしくなったと思えばいつのまにか不良と呼ばれるグループに所属していた。そして玲哉はめちゃくちゃモテ始めて、女の子をとっかえひっかえしている様だ。百人斬りしたとか何とかそんな噂が立っているくらいに…

二股をかけて、あたしとももう一人とも体の関係を持っていた先輩といい玲哉といい男は皆そんなのなのかと、最近は男の子自体に呆れている。

だんだんあたし達は口を利かなくなった。たまに、幼馴染なのに全然話さないんだねなんて友達から言われていた。

どんどん男らしくなって、カッコよくなったのはあたしから見てもそうだった。けど何だか…玲哉がいつも寂しそうにも見えて。心配だった。その原因はなんなのか、あたしがそう思ってしまうのは何故なのかはわからない。

そのうちあたしは玲哉のことがどんどん気になり始め、高校では見かけると目で追う様になった。習い事が一緒だった、ただの幼馴染なのに。家が近いから近所で見かけることがよくあったけど、玲哉はいつも違う女の子と一緒にいた。

ギャルっぽい子とか、清純そうな子とか、色んなタイプの女の子がいた。節操ないな…

お互い1人でいる時に、家の近くでばったり会った時に玲哉が話しかけてきて少し話すことはある。

「理央。元気?」

「元気。玲哉には負けるけど」

「どういう意味だよ」

「いっつも違う女の子と歩いてるし」

「あぁ。別に毎日やってないよ」

「ふーん」

そんな会話する程度。

***

「やだ、やめて」

「お前彼氏いんの?」

「いない…だから何っ?」

「じゃあ大丈夫だな」

「何がっっ…あっ、やめてよ!」

やめて、っていうあたしの言葉は無視して覆い被さってくる玲哉。制服のブラウスのボタンを引きちぎるように外され下着が露わになった。

「変態、何すんのっ」

「何って、わかんないの?」

…今から何されるのか、わかってるけど、わかりたくない…

「ケガしてるんじゃないの!?なんでそんな元気なのっ」

「たいしたことないし。だるいから休んでるだけだし」

「あたしのお母さんっ…心配してたのに」

「超元気ですって言っといて」

そう言いながら、玲哉はあたしの服を脱がそうとするのをやめない。

「彼氏以外とはこんなこと嫌っ…あ」

玲哉の唇があたしの首筋をつたって、つい声が漏れてしまった。唇が耳元と首筋を行き来して、ぞわぞわ、と体が普段と違う風になっていくのを感じた。

「あ…っ、やめ…」

体の力が抜けて、抵抗して玲哉の腕を掴んでいた手もほどいてしまった。遮られていたものが無くなり、玲哉の手はあたしの胸を下着の上から揉み始めた。

「触んないで…っふぁ」

耳を甘噛みされ、舌先が中に入ってきて体がのけぞった隙を見計らった様にブラジャーのホックを外された。

「大人しく脱がされとけよ」

「嫌!」

「にしてもお前胸は成長してないなー」

「変態!」

嫌だ。こんな風に強引にされて、裸を見られるなんて。

「いや、やめて…」

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

体育教師に目を付けられ、理不尽な体罰を受ける女の子

恩知らずなわんこ
現代文学
入学したばかりの女の子が体育の先生から理不尽な体罰をされてしまうお話です。

保健室の秘密...

とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。 吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。 吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。 僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。 そんな吉田さんには、ある噂があった。 「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」 それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

人違いで同級生の女子にカンチョーしちゃった男の子の話

かめのこたろう
現代文学
内容は題名の通りです。

今日の授業は保健体育

にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり) 僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。 その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。 ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。

獣人の里の仕置き小屋

真木
恋愛
ある狼獣人の里には、仕置き小屋というところがある。 獣人は愛情深く、その執着ゆえに伴侶が逃げ出すとき、獣人の夫が伴侶に仕置きをするところだ。 今夜もまた一人、里から出ようとして仕置き小屋に連れられてきた少女がいた。 仕置き小屋にあるものを見て、彼女は……。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

処理中です...