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いなきゃよかったのに
新生活※
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大丈夫だよ!とめぐからは言われていたけれど、悠登は挨拶に行くことに少し緊張していた。
自分から提案したとはいえ、めぐの両親は自分たちの可愛い娘が家を出て男と住むということをどう思うだろうか。
が、それは杞憂に終わりめぐの両親は悠登との同棲に賛成した。アルバイトとはいえ社員並みのシフトで働いているめぐはもう立派な社会人。自立した生活を送って欲しいと思っていたけれど一人にするのも心配だった。だから悠登が一緒に住んでくれるなら本当にありがたい、と感謝されるほどだった。
二人の住む家はすぐに見つかった。二人の職場から1時間以内、悠登の希望の部屋が二つあるマンション…というのは物件数も少なかったのだが、偶然空きが出たところに入ることが出来3月半ばに引っ越すことになった。
引越し業者に入ってもらっている間、早く二人になりたいな…とめぐは思っていた。
たまに行くラブホテル以外の初めての二人きりの空間。これからずっと二人でいられるけれど、早くその幸せを噛み締めたかった。
***
「…とりあえず、ある程度は片付けられたね」
「だな」
夜になり家具の配置やある程度の荷物の開封が終わり、めぐの服が大量に入ったダンボールをめぐの部屋に運び込んで一旦引越し作業を終えることになった。
「お店でセール準備するときより動いたかもー」
「お疲れさん。にしてもめぐマジで服多いな」
「仕事着だからねっ。明日も休みだし、夏物入れたやつは明日開けるからさ…引っ越して初めてのお風呂一緒に入りたいな…だめ?」
頬を少し赤らめながら上目遣いでお願いをしてくる顔が可愛くて、悠登はめぐをベッドに押し倒してキスをした。舌が絡み合い服の上から悠登がめぐの胸を揉み始め、拒もうとするめぐの手を跳ね除けて服を捲りあげてブラジャーのホックを外した。
「ね、まってお風呂っ…」
「後で入ろ」
「汗かいたから、だめだってば…あ、舐めちゃや…きたないよぉっ」
「汚くないし」
「あ!」
悠登に乳首を舐められ指で愛撫をされ、めぐはだんだん力が抜けていきされるがままになった。悠登が服を脱ぎ、腑抜けているめぐの服を脱がせ二人は全裸になった。
「ん、んっ…ぁ…」
悠登の愛撫に体をびくびくと震わせながらいつもの癖で手で口を押さえつけているめぐを見て悠登がふっ、と笑う。
「もう我慢しなくていいんだよ?いっぱい気持ちよくなっていいから」
「うんっ…もう気持ちよすぎて変になりそ…悠登のほしい…」
「早いな」
「我慢しなくていいってゆったもんっ…」
「はいはい、言いましたね」
悠登のモノが入ってきた瞬間、めぐが大きな喘ぎ声を出した。悠登が腰を動かすと、更にその声が大きくなっていく。
「あんっ、あんっ!あ、気持ちいいよぉっ!」
「ちょっと…いくらなんでもそんなに声出したら隣の家に聞こえるって」
「あぁっ、だめいっちゃうっ、いくっいくいくいっちゃう~!!」
「…聞いてねぇな」
悠登の言う通りこれまでの様に息を潜めてしなくてもいいという開放感と、これからずっと二人きりだという幸せからめぐはいつも以上に感じてしまっていた。
「悠登っ、めぐのこと好き?」
「好きだよ」
「めぐとえっちするの好き?あ、っ…」
「うん。それも好き」
「あんっ、やばいっ…気持ちいい…っ、これから、いっぱいえっちしようね…」
「そうだね」
「ゆうと、大好きっ、ゆうとぉっ…ずっと一緒にいてねっ…あ…またいっちゃ…あぁあっ!」
二人で住む家で過ごす初夜に気持ちが盛り上がり、お風呂に入った後にもう一度、いつも以上に激しいセックスをしてくたくたになった二人は次の日の昼過ぎまで寝てしまった。
付き合って三ヶ月もしないうちに同棲を始めることに周りは驚いていたけれど、良かったねと言ってもらえめぐは浮かれっぱなしで毎日家に帰るのが嬉しくて仕方がなかった。
とはいえ、楽しい事ばかりではなかった。
めぐは全く料理が出来なかった。3合分のお米を炊く、それさえも炊飯器の3合の目盛に合わせてお米を入れて炊いてしまう始末で食べれない硬さのご飯が大量に出来上がった時、悠登は大笑いだったけれどめぐは恥ずかしくて情けなくて半泣きだった。
悠登と分担しているものの仕事をしながら家事をする大変さを実感し、母親のありがたみを噛み締める日々。愛する人と一緒に暮らすのは楽しくて幸せだけれど、そればかりではないのだ。
「ねぇ、悠登なんで最近一緒に寝てくれないの?」
「だから部屋で仕事してるんだって。俺も一緒に寝たいよ、でも遅くなってからめぐの部屋に行ったら起こすじゃん」
「起こしてくれたらいいのに」
「良くないだろ」
「じゃあめぐが行く。終わったらメールして、起きてたら悠登の部屋行くから…」
「わかったよ」
そういうわけで悠登が就職して少し経った頃、一緒に寝る時はめぐが悠登の部屋に行くことが殆どになった。
男は疲れている時こそ性欲が高まるもので、仕事で疲れた悠登は一緒に寝る日のほぼ毎回、めぐを抱いた。
ほんとはずっと一緒にいたいな、ずっとくっついてたいんだけどな。仕方ないんだけど、寂しい。せっかく一緒に住んでるのにご飯食べたら悠登は部屋に籠っちゃうことが増えたし。ご飯作るのだんだん上手くなってきて褒めてくれるのも、いっぱいえっちしてくれるのも嬉しいけど悠登はご飯とえっちの時以外はめぐと一緒にいたくないのかな…
最初は家に帰ることが楽しくて仕方なかったはずなのに、帰っても悠登にあまり構ってもらえないことで孤独を感じ始めためぐは少しずつ家に帰るのが憂鬱になっていった。
なんか、思ってたのと違うよ…こんなのやだ。
自分から提案したとはいえ、めぐの両親は自分たちの可愛い娘が家を出て男と住むということをどう思うだろうか。
が、それは杞憂に終わりめぐの両親は悠登との同棲に賛成した。アルバイトとはいえ社員並みのシフトで働いているめぐはもう立派な社会人。自立した生活を送って欲しいと思っていたけれど一人にするのも心配だった。だから悠登が一緒に住んでくれるなら本当にありがたい、と感謝されるほどだった。
二人の住む家はすぐに見つかった。二人の職場から1時間以内、悠登の希望の部屋が二つあるマンション…というのは物件数も少なかったのだが、偶然空きが出たところに入ることが出来3月半ばに引っ越すことになった。
引越し業者に入ってもらっている間、早く二人になりたいな…とめぐは思っていた。
たまに行くラブホテル以外の初めての二人きりの空間。これからずっと二人でいられるけれど、早くその幸せを噛み締めたかった。
***
「…とりあえず、ある程度は片付けられたね」
「だな」
夜になり家具の配置やある程度の荷物の開封が終わり、めぐの服が大量に入ったダンボールをめぐの部屋に運び込んで一旦引越し作業を終えることになった。
「お店でセール準備するときより動いたかもー」
「お疲れさん。にしてもめぐマジで服多いな」
「仕事着だからねっ。明日も休みだし、夏物入れたやつは明日開けるからさ…引っ越して初めてのお風呂一緒に入りたいな…だめ?」
頬を少し赤らめながら上目遣いでお願いをしてくる顔が可愛くて、悠登はめぐをベッドに押し倒してキスをした。舌が絡み合い服の上から悠登がめぐの胸を揉み始め、拒もうとするめぐの手を跳ね除けて服を捲りあげてブラジャーのホックを外した。
「ね、まってお風呂っ…」
「後で入ろ」
「汗かいたから、だめだってば…あ、舐めちゃや…きたないよぉっ」
「汚くないし」
「あ!」
悠登に乳首を舐められ指で愛撫をされ、めぐはだんだん力が抜けていきされるがままになった。悠登が服を脱ぎ、腑抜けているめぐの服を脱がせ二人は全裸になった。
「ん、んっ…ぁ…」
悠登の愛撫に体をびくびくと震わせながらいつもの癖で手で口を押さえつけているめぐを見て悠登がふっ、と笑う。
「もう我慢しなくていいんだよ?いっぱい気持ちよくなっていいから」
「うんっ…もう気持ちよすぎて変になりそ…悠登のほしい…」
「早いな」
「我慢しなくていいってゆったもんっ…」
「はいはい、言いましたね」
悠登のモノが入ってきた瞬間、めぐが大きな喘ぎ声を出した。悠登が腰を動かすと、更にその声が大きくなっていく。
「あんっ、あんっ!あ、気持ちいいよぉっ!」
「ちょっと…いくらなんでもそんなに声出したら隣の家に聞こえるって」
「あぁっ、だめいっちゃうっ、いくっいくいくいっちゃう~!!」
「…聞いてねぇな」
悠登の言う通りこれまでの様に息を潜めてしなくてもいいという開放感と、これからずっと二人きりだという幸せからめぐはいつも以上に感じてしまっていた。
「悠登っ、めぐのこと好き?」
「好きだよ」
「めぐとえっちするの好き?あ、っ…」
「うん。それも好き」
「あんっ、やばいっ…気持ちいい…っ、これから、いっぱいえっちしようね…」
「そうだね」
「ゆうと、大好きっ、ゆうとぉっ…ずっと一緒にいてねっ…あ…またいっちゃ…あぁあっ!」
二人で住む家で過ごす初夜に気持ちが盛り上がり、お風呂に入った後にもう一度、いつも以上に激しいセックスをしてくたくたになった二人は次の日の昼過ぎまで寝てしまった。
付き合って三ヶ月もしないうちに同棲を始めることに周りは驚いていたけれど、良かったねと言ってもらえめぐは浮かれっぱなしで毎日家に帰るのが嬉しくて仕方がなかった。
とはいえ、楽しい事ばかりではなかった。
めぐは全く料理が出来なかった。3合分のお米を炊く、それさえも炊飯器の3合の目盛に合わせてお米を入れて炊いてしまう始末で食べれない硬さのご飯が大量に出来上がった時、悠登は大笑いだったけれどめぐは恥ずかしくて情けなくて半泣きだった。
悠登と分担しているものの仕事をしながら家事をする大変さを実感し、母親のありがたみを噛み締める日々。愛する人と一緒に暮らすのは楽しくて幸せだけれど、そればかりではないのだ。
「ねぇ、悠登なんで最近一緒に寝てくれないの?」
「だから部屋で仕事してるんだって。俺も一緒に寝たいよ、でも遅くなってからめぐの部屋に行ったら起こすじゃん」
「起こしてくれたらいいのに」
「良くないだろ」
「じゃあめぐが行く。終わったらメールして、起きてたら悠登の部屋行くから…」
「わかったよ」
そういうわけで悠登が就職して少し経った頃、一緒に寝る時はめぐが悠登の部屋に行くことが殆どになった。
男は疲れている時こそ性欲が高まるもので、仕事で疲れた悠登は一緒に寝る日のほぼ毎回、めぐを抱いた。
ほんとはずっと一緒にいたいな、ずっとくっついてたいんだけどな。仕方ないんだけど、寂しい。せっかく一緒に住んでるのにご飯食べたら悠登は部屋に籠っちゃうことが増えたし。ご飯作るのだんだん上手くなってきて褒めてくれるのも、いっぱいえっちしてくれるのも嬉しいけど悠登はご飯とえっちの時以外はめぐと一緒にいたくないのかな…
最初は家に帰ることが楽しくて仕方なかったはずなのに、帰っても悠登にあまり構ってもらえないことで孤独を感じ始めためぐは少しずつ家に帰るのが憂鬱になっていった。
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