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離婚することにしました
大事な人
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「未央ちゃん!来てくれたのね、嬉しい。いつもごめんね」
「いえ…佳江さん、体調どうですか?」
「うーんまぁぼちぼち。未央ちゃんはどう?10月に入って少し寒くなってきたでしょ、二人とも風邪引いてない?」
「大丈夫、元気です」
大学病院の四人部屋。そのうちの一つはカーテンが空いていて、ベッドには何もなく、がらんとしている。病院なのだから当然なんだけど、いつも体調が悪そうな窓際の人…がいなくなったみたいだ。
個室に移ったのか、それとも…。そんなこと佳江さんに聞けない。
同じ部屋の、他の二人は今ここにはいない。二人とも小学生高学年、中学生ぐらいのお孫さんがいるぐらいの年齢みたいで面会で病院内のカフェにでも行っているのかも。
その中にいる佳江さんは一人、50代だ。あとの人の歳をちゃんと聞いたわけではないけど一人だけ若い。
佳江さんは、優斗のお母さん。つまりあたしの義理のお母さんだ。
義理のお父さんはいない。佳江さんよりかなり年上だった様であたしが優斗と付き合った頃には既に病気で亡くなっていたから、仏壇にある写真でしか見たことがない。すごく優しそうな人だなぁ、会ってみたかったな…とお線香を上げる度に思う。
佳江さんは優しくておちゃめで、すごく可愛らしい人。優斗と付き合い始めしばらくして優斗の実家に挨拶に行った時以来家に何度も呼んでくれて、食事をご馳走してくれたりとても良くしてもらった。
結婚するまでなんて呼べばいいかわからないな…お義母さん、じゃないし優斗くんのお母さんかな?と思っていたら佳江さんの方から「佳江さんって呼んでね、佳江ちゃんでもいいわよっ!」なんて言ってフランクに接してくれて。
嫁姑のバチバチのバトル…とまでは行かずともお義母さん嫌味なんだよね…とか距離が近すぎてちょっと…とかいう話を友達や会社の人から聞いたりすることがあるけれどあたしは一度も思ったことない。
嫌味なんて言われたことないし、気さくな人だけど程よい距離感を保ってくれて、急に家に来たりなんか絶対にしない。連絡だって必要以上にしてこないし、けれどあたしから連絡したら喜んでくれる。食事に行く時も必ず「未央ちゃんは何食べたい?」って優斗じゃなくて先にあたしに聞いてくれるような、優斗以上に自分の子供みたいに大事にしてくれた。
なかなか子供が出来なくて悩んでいた時に、優斗の実家でお義父さんの法事があった時に「優斗のところは子供まだかー?」「早く佳江ちゃんに孫見せてあげないと」とか、親戚の人に言われたことがある。
そのことにすごくナイーブになっていたあたしは何も言えず、優斗も笑って誤魔化すだけだった。
「他の人の家庭に口出しするのはやめたら?あたしが孫を見たいって言ったわけでもないのにいらないこと言わないで!」
いつも笑顔で優しい佳江さんが真顔で親戚の人に言い放ち、その場は一瞬静まり返った。
「飲みすぎなんじゃないですか、お冷入れますねぇ。デザートもあるのよ~!」
その後佳江さんはいつも通りににこにこ笑って台所に行ってしまった。
あたしも手伝います!と言って台所に行くと手伝ってくれるのありがとう~、未央ちゃん大好き!なんておどけるいつもの佳江さんに戻っていた。
「本当に大好きよ、未央ちゃん」
器にデザートを盛り付けるあたしの背中に向かって佳江さんがそう言ってくれたのには泣きそうになった。
気にしないでね、孫が早く見たいなんて思ってないから…なんてこともあえて言わずにただそう言ってくれたことが全てを受け入れてくれている様な気がして嬉しかった。
「あたしも佳江さんが大好きです!」
あたしがそう言うと、佳江さんが嬉しそうに笑ってくれた。
本当にこの家に嫁げて良かった。佳江さんの娘になれて良かった。
あたしの大事な人。もちろん優斗にとっても大事な人。
そんな佳江さんの体に癌が見つかり余命を宣告されたのが3ヶ月前。
それを聞いた時は悲しくて辛くて、何日も食事が喉を通らなかった。もって1年と、数ヶ月。それを聞いた佳江さんは「まぁ仕方ないわよ。運命なのよ、人の生き死には。お父さんに会えると思ったらこれも悪くないわ」と微笑んだ。
年を取ってボケちゃって、何もかも忘れちゃって迷惑かけるかもしれないって思うとあんまり長生きしすぎるのもどうかなって思うのよね。未央ちゃんのことも優斗のことも忘れたくないもの。
佳江さんの前では泣いちゃだめだって思ってたのにあたしはその言葉を聞いて涙が止まらなくなってしまって、佳江さんがあたしの背中をずっとさすってくれた。佳江さんが一番辛いのに。
病室に夕陽が差し込み始めた。赤くて、目を細めてしまうような眩しい光。ホテルにチェックインする前に佳江さんにちゃんとお礼を言いたくて会いに来たのだけど、離れるのが寂しかった。面会終了の時間が迫ってきているし、ずっとここにいられるわけじゃないんだけど…
「佳江さん…」
「なぁに?」
あたしの淹れたお茶を啜っていた佳江さんがそれを止めてあたしに向かって微笑んだ。
「法事の時のこと覚えてますか」
「何だったかしら?」
「子供の…ことです。佳江さんにあんなこと言わせちゃって」
「そんなことあったかしらね?」
とぼけているけど佳江さんが忘れている訳が無い。佳江さんはすごく賢い人だから。
「あたしは佳江さんに孫を見せたいってずっと思ってたんです。今も」
「あらー、そうなのね。可愛い子でしょうねぇ。未央ちゃんも可愛いし優斗もなかなかイケメンだからね。親バカねあたし」
「あたし達子供が欲しかったんです。でも、出来なくて。検査にも行ったけど、原因がわからないんです。あたし、考え過ぎて疲れてしまって…」
「そうだったの」
佳江さんはいつもと変わらずにこにこ微笑んでいた。
「ごめんなさい、黙ってて…」
「ええ、なんで謝るの?」
「…あたし達に子供がいれば聞かれなかったことだし、佳江さんにあんなこと言わせて…」
「あたしはただ軽々しく子供はまだかなんて言われてるのが嫌だったのよ。あたしもよく言われたし腹が立っちゃって」
「そうなんですか?」
「そうよー。結婚して4年後ね、妊娠したのは。歳が離れてる旦那さんだったからそのせいじゃないのとか言われて。タイミングだから!って思ってたし実際そうだったし。あえて子供を作らなかったり、なにか事情があるのかもしれないのに軽々しく聞いて、まだあんな時代遅れの人がいたのねーって感じ。けどあたしがあんなこと言ったせいで未央ちゃんを悩ませてたのね、ごめんね」
「違うんです、そんなんじゃないんです。ちゃんと子供の話をしたかったんです」
佳江さん、優しすぎるよ。本当は今日、佳江さんに離婚の話をしなくちゃって思ったから、もう会えないかもって思ったから来たのに。
泣き出すあたしの肩をとんとん、と軽く叩いた。
「もぉ!あたしが死ぬ前に打ち明けようとでも思ったの?まだ生きてるわよ!泣かないの。他の人戻ってきたらびっくりするわよ。あたしが嫁いびりしてると思われるじゃないっ」
啜り泣くあたしに佳江さんがそう言って笑った。
「ほら、もう時間だから…ね、未央ちゃん。今度は優斗ともおいでね」
「…はい」
あたしは涙を拭いて病室を出た。
ちゃんと言おうと思ってたのに。佳江さんと家族じゃなくなっちゃう、それでも佳江さんとは会いたいですって。
何も言えなかった…
「いえ…佳江さん、体調どうですか?」
「うーんまぁぼちぼち。未央ちゃんはどう?10月に入って少し寒くなってきたでしょ、二人とも風邪引いてない?」
「大丈夫、元気です」
大学病院の四人部屋。そのうちの一つはカーテンが空いていて、ベッドには何もなく、がらんとしている。病院なのだから当然なんだけど、いつも体調が悪そうな窓際の人…がいなくなったみたいだ。
個室に移ったのか、それとも…。そんなこと佳江さんに聞けない。
同じ部屋の、他の二人は今ここにはいない。二人とも小学生高学年、中学生ぐらいのお孫さんがいるぐらいの年齢みたいで面会で病院内のカフェにでも行っているのかも。
その中にいる佳江さんは一人、50代だ。あとの人の歳をちゃんと聞いたわけではないけど一人だけ若い。
佳江さんは、優斗のお母さん。つまりあたしの義理のお母さんだ。
義理のお父さんはいない。佳江さんよりかなり年上だった様であたしが優斗と付き合った頃には既に病気で亡くなっていたから、仏壇にある写真でしか見たことがない。すごく優しそうな人だなぁ、会ってみたかったな…とお線香を上げる度に思う。
佳江さんは優しくておちゃめで、すごく可愛らしい人。優斗と付き合い始めしばらくして優斗の実家に挨拶に行った時以来家に何度も呼んでくれて、食事をご馳走してくれたりとても良くしてもらった。
結婚するまでなんて呼べばいいかわからないな…お義母さん、じゃないし優斗くんのお母さんかな?と思っていたら佳江さんの方から「佳江さんって呼んでね、佳江ちゃんでもいいわよっ!」なんて言ってフランクに接してくれて。
嫁姑のバチバチのバトル…とまでは行かずともお義母さん嫌味なんだよね…とか距離が近すぎてちょっと…とかいう話を友達や会社の人から聞いたりすることがあるけれどあたしは一度も思ったことない。
嫌味なんて言われたことないし、気さくな人だけど程よい距離感を保ってくれて、急に家に来たりなんか絶対にしない。連絡だって必要以上にしてこないし、けれどあたしから連絡したら喜んでくれる。食事に行く時も必ず「未央ちゃんは何食べたい?」って優斗じゃなくて先にあたしに聞いてくれるような、優斗以上に自分の子供みたいに大事にしてくれた。
なかなか子供が出来なくて悩んでいた時に、優斗の実家でお義父さんの法事があった時に「優斗のところは子供まだかー?」「早く佳江ちゃんに孫見せてあげないと」とか、親戚の人に言われたことがある。
そのことにすごくナイーブになっていたあたしは何も言えず、優斗も笑って誤魔化すだけだった。
「他の人の家庭に口出しするのはやめたら?あたしが孫を見たいって言ったわけでもないのにいらないこと言わないで!」
いつも笑顔で優しい佳江さんが真顔で親戚の人に言い放ち、その場は一瞬静まり返った。
「飲みすぎなんじゃないですか、お冷入れますねぇ。デザートもあるのよ~!」
その後佳江さんはいつも通りににこにこ笑って台所に行ってしまった。
あたしも手伝います!と言って台所に行くと手伝ってくれるのありがとう~、未央ちゃん大好き!なんておどけるいつもの佳江さんに戻っていた。
「本当に大好きよ、未央ちゃん」
器にデザートを盛り付けるあたしの背中に向かって佳江さんがそう言ってくれたのには泣きそうになった。
気にしないでね、孫が早く見たいなんて思ってないから…なんてこともあえて言わずにただそう言ってくれたことが全てを受け入れてくれている様な気がして嬉しかった。
「あたしも佳江さんが大好きです!」
あたしがそう言うと、佳江さんが嬉しそうに笑ってくれた。
本当にこの家に嫁げて良かった。佳江さんの娘になれて良かった。
あたしの大事な人。もちろん優斗にとっても大事な人。
そんな佳江さんの体に癌が見つかり余命を宣告されたのが3ヶ月前。
それを聞いた時は悲しくて辛くて、何日も食事が喉を通らなかった。もって1年と、数ヶ月。それを聞いた佳江さんは「まぁ仕方ないわよ。運命なのよ、人の生き死には。お父さんに会えると思ったらこれも悪くないわ」と微笑んだ。
年を取ってボケちゃって、何もかも忘れちゃって迷惑かけるかもしれないって思うとあんまり長生きしすぎるのもどうかなって思うのよね。未央ちゃんのことも優斗のことも忘れたくないもの。
佳江さんの前では泣いちゃだめだって思ってたのにあたしはその言葉を聞いて涙が止まらなくなってしまって、佳江さんがあたしの背中をずっとさすってくれた。佳江さんが一番辛いのに。
病室に夕陽が差し込み始めた。赤くて、目を細めてしまうような眩しい光。ホテルにチェックインする前に佳江さんにちゃんとお礼を言いたくて会いに来たのだけど、離れるのが寂しかった。面会終了の時間が迫ってきているし、ずっとここにいられるわけじゃないんだけど…
「佳江さん…」
「なぁに?」
あたしの淹れたお茶を啜っていた佳江さんがそれを止めてあたしに向かって微笑んだ。
「法事の時のこと覚えてますか」
「何だったかしら?」
「子供の…ことです。佳江さんにあんなこと言わせちゃって」
「そんなことあったかしらね?」
とぼけているけど佳江さんが忘れている訳が無い。佳江さんはすごく賢い人だから。
「あたしは佳江さんに孫を見せたいってずっと思ってたんです。今も」
「あらー、そうなのね。可愛い子でしょうねぇ。未央ちゃんも可愛いし優斗もなかなかイケメンだからね。親バカねあたし」
「あたし達子供が欲しかったんです。でも、出来なくて。検査にも行ったけど、原因がわからないんです。あたし、考え過ぎて疲れてしまって…」
「そうだったの」
佳江さんはいつもと変わらずにこにこ微笑んでいた。
「ごめんなさい、黙ってて…」
「ええ、なんで謝るの?」
「…あたし達に子供がいれば聞かれなかったことだし、佳江さんにあんなこと言わせて…」
「あたしはただ軽々しく子供はまだかなんて言われてるのが嫌だったのよ。あたしもよく言われたし腹が立っちゃって」
「そうなんですか?」
「そうよー。結婚して4年後ね、妊娠したのは。歳が離れてる旦那さんだったからそのせいじゃないのとか言われて。タイミングだから!って思ってたし実際そうだったし。あえて子供を作らなかったり、なにか事情があるのかもしれないのに軽々しく聞いて、まだあんな時代遅れの人がいたのねーって感じ。けどあたしがあんなこと言ったせいで未央ちゃんを悩ませてたのね、ごめんね」
「違うんです、そんなんじゃないんです。ちゃんと子供の話をしたかったんです」
佳江さん、優しすぎるよ。本当は今日、佳江さんに離婚の話をしなくちゃって思ったから、もう会えないかもって思ったから来たのに。
泣き出すあたしの肩をとんとん、と軽く叩いた。
「もぉ!あたしが死ぬ前に打ち明けようとでも思ったの?まだ生きてるわよ!泣かないの。他の人戻ってきたらびっくりするわよ。あたしが嫁いびりしてると思われるじゃないっ」
啜り泣くあたしに佳江さんがそう言って笑った。
「ほら、もう時間だから…ね、未央ちゃん。今度は優斗ともおいでね」
「…はい」
あたしは涙を拭いて病室を出た。
ちゃんと言おうと思ってたのに。佳江さんと家族じゃなくなっちゃう、それでも佳江さんとは会いたいですって。
何も言えなかった…
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