Root's

SEiEi

文字の大きさ
上 下
7 / 8
セカイはリサイクルされる

続・裁判は簡単には終わらない

しおりを挟む
 いい雰囲気を壊す、これを世間体は空気読めない=KY という。それが同居人で、なんの罪悪感を持ってないのだから、どうしたものか。
 おかげで、裁判が再度執り行われようとしている。

 先ほどと配役が変わる。
裁判長は由佳、検察官は戸賀、被害者はミア、そして被疑者のオレである。
あー、オレまた被疑者なの?そろそろ弁護士になりたいんだけど。

「それでは、被疑者のお風呂で何してるの?事件の裁判を行います」
 机を二回、グーにして叩く。ハンマーですか?それ?
「まずは、被害者のミアから、お風呂ではどんな事をさせられているのかを聞きたいと思います」
 オレたちに向けられていた身体を、ミアに向けて、質問を開始する。
「ミア、瑛斗はお風呂ではどんなことをされているの?」
 ミアは参加できるのがうれしいのか、眩しいくらいの笑顔だ。ぉぃ。
「瑛斗は、うちの頭や身体を洗ってくれる~」
 頭の赦そうな言い方で、オレを追い詰める。いや正直にいう。
「そう…」
 裁判長こと、由佳はこちらに侮蔑と怒りをぶつけてくる。やめて、こわいよ?
「有罪」
「おいいいいい、一緒に入ってるのは認めるが、オレの意見を聞けよ」
 なに、この魔女裁判。有無を言わせないな。
「裁判長、俺からも瑛斗の言葉を聞きたいと思います」
 おー、なに?聞いてくれるか、さすが、友人。
「瑛斗、質問いいか?」
 ぉぅ、おまえのフォローで助けられたから、全力で答えるぜ。
 咳払いをひとつ、して戸賀はオレをみる、めっちゃ真剣だ。
「ミアちゃんの胸は柔らかいか?」

「は?」

 なんていった?
「ミアちゃんのおっぱいは柔らかいかと聞いている」
 二回言わんでも聞こえてるわっ。
「異議あり、裁判長これは間接的なセクハラです」
「ええ…検察の質問はセクハラです」
 ミアはおっぱいの話をきいて、ぼいんぼいんと、胸で遊んでる。ぉぃ
「ちぃ…」
  ちいじゃねーよ、まぁ…柔らかいけどな。

「それでは話を戻すわ、で?」
 おい侮蔑な目をやめろ。なんの で? だ。
「ミアのいう事はほんとなの?」
 そっちかよ、おっぱいの感度かと思っただろうが。
「オレはミアが一緒に入ろうというのをいつも止めているゾ」
「ミア、本当なの?」
「うん、止められるけど、勝手に入るの」
 おー、ナイスというか、勝手に入らないでくれ。
「実は無理やりにいれさせてるんでしょう?ケーキに釣られたりとか?」
 おい、おまえな。信じろよ
「異議あり、裁判長が無理やり犯罪に結びつけるのは違法だ」
「たしかに、それはダメだ」
「ちぃ…」
 配役変わってもさっきとスタンスが変わってないのはどうなんだよ。
「裁判長、それより、大事なことがあります」
 なんだよ、大事なことって、戸賀。
オレの無罪より大事なことなんてねーよ。
「それは何かしら?検察官」
「瑛斗の心理を知るべきではないしょうか?」
「んだよ、心理って」
 由佳は、顎に手を当てて、そうね、エロいことを考えてるかどうか知るべきね、なんてぶつぶつ言いながら、オレをみる。
「では、被疑者 瑛斗、ミアの身体を洗いながら変な気持ちになってないのね?」
「なるわけないだろ」
「異議あり!」
 ここぞとばかりに、検察官こと、戸賀は乗り気だ。
「瑛斗は、どこまで身体洗ってるのですか?」
「どこまでって…」
 どこまでもなにも、すべて洗うしかないだろうが…

「………」
 考え事してたら、二人してこちらを見てる上に、戸賀は戸賀でニヤニヤ、由佳は由佳で頬染めて、興味津々。
「黙秘権っを行使します」
「「却下」」
 裁判長が二人になったぞ。
「全部だよ?隅々まで…」
 答えるかどうか悩んでたら、ミアが答えてくれた。…ありがとう涙

「………」

【システムメッセージ】再び、静寂という名の時が止まる。



「有罪です」
「有罪ね」
「だから、心理を聞けよぉぉぉ」
 こいつら…
「瑛斗、それは無理があるだろう?あのナイスバデーを洗って、無心とか無理だ」
「風呂場で何してんのよ、あんた」
「だから、そんなのはわかってる、【言葉】で抑制してもらってる」
 もぅ、疲れた…
「なるほど、今もなの?」
「いや、落ち着くまでだ」
 あの家に暮らす上で、ミアの同居を知らない舞に姿を見られるわけにはいかないのだからミアの身体に負担をあんまりかけたくないってのが理由だけど。
「まぁ、瑛斗は、衣笠さん一筋だからな、そんなことにはならんと思ってたよ」
 なら、この茶番いらんだろ戸賀。
 睨むオレの顔を見て、戸賀は笑いながらベロだしやがる。ファッキン。
「それもそうね。でも、ミア、瑛斗に襲われて身体をキズものにされたらいうのよ?」
 ミアの両肩に手を乗せて、真顔でいってる由佳さん。おまえなぁ~
「きずもの?瑛斗、うちをケガさせるの?」

―――「大事な姫様を傷つけるか」

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】亡き冷遇妃がのこしたもの〜王の後悔〜

なか
恋愛
「セレリナ妃が、自死されました」  静寂をかき消す、衛兵の報告。  瞬間、周囲の視線がたった一人に注がれる。  コリウス王国の国王––レオン・コリウス。  彼は正妃セレリナの死を告げる報告に、ただ一言呟く。 「構わん」……と。  周囲から突き刺さるような睨みを受けても、彼は気にしない。  これは……彼が望んだ結末であるからだ。  しかし彼は知らない。  この日を境にセレリナが残したものを知り、後悔に苛まれていくことを。  王妃セレリナ。  彼女に消えて欲しかったのは……  いったい誰か?    ◇◇◇  序盤はシリアスです。  楽しんでいただけるとうれしいです。    

婚約者すらいない私に、離縁状が届いたのですが・・・・・・。

夢草 蝶
恋愛
 侯爵家の末姫で、人付き合いが好きではないシェーラは、邸の敷地から出ることなく過ごしていた。  そのため、当然婚約者もいない。  なのにある日、何故かシェーラ宛に離縁状が届く。  差出人の名前に覚えのなかったシェーラは、間違いだろうとその離縁状を燃やしてしまう。  すると後日、見知らぬ男が怒りの形相で邸に押し掛けてきて──?

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

お嬢様、お仕置の時間です。

moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。 両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。 私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。 私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。 両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。 新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。 私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。 海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。 しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。 海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。 しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。

車の中で会社の後輩を喘がせている

ヘロディア
恋愛
会社の後輩と”そういう”関係にある主人公。 彼らはどこでも交わっていく…

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子

ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。 Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。

膀胱を虐められる男の子の話

煬帝
BL
常におしがま膀胱プレイ 男に監禁されアブノーマルなプレイにどんどんハマっていってしまうノーマルゲイの男の子の話 膀胱責め.尿道責め.おしっこ我慢.調教.SM.拘束.お仕置き.主従.首輪.軟禁(監禁含む)

処理中です...