拾われた先で溺愛されてます！？

15話『お忍び』

「キラハルド様、本当に大丈夫なのですか？」

「ん？特に問題ないから大丈夫だ」

キラハルド様は眼鏡に普通の街人が着るような服をしていた。そんな格好で街の人の目を騙せるかはわからないが、様になっているのでよしとする。まあ私も同じような格好をしているけど、キラハルド様よりはあまり似合っていない気がする。

「なら良いんですけど」

「ああ、そうだ。ルクシア、お前はこれをかぶっていろ」

帽子を渡される。多分目を隠すための物だろうと思いながら被り、

「シグルードさんはついていかないんですか？」

部屋の隅で待機しているシグルードさんに尋ねた。

「あいにく今日は予定がありまして...」

（予定？そう言えば今日は使用人の方達をあまり見ていないような）

「それはそうだろう。今日は休みの日なんだから」

「休みの日なんてあるんですか！？」

驚きだ。道理であまり人がいないと思った。

「流石にずっと仕事してもらって体調を崩されるとこっちが困るからな。決まった日に休んでもらって家族との時間に当ててもらいたいんだよ」

キラハルド様が得意げに言う。私は適当に「へー」と言いながら聞き流した。

「そう言うことです。それではお二人ともお気を付けて」

シグルードさんが馬車の扉を開けてくれた。

「シグルードさんありがとうございます」

「では言ってくる。奥方によろしくな」

「かしこまりました」

こうして私とキラハルド様はすぐ近くにあるという街へと出かけた。




△▼△
コソコソ裏話
えー、今回はこの小説の生い立ち的なお話を語ります！
そうですねー、一言で言っちゃえば私の妄想が始まりですね（笑）
「このシチュエーションが書きたいなー」とかがあってそれをもとにして生まれたのがこの小説です。
後は、いろんな小説から「いいなー」「面白い」って思ったものを参考にしてます。
あ、でもたまに自分が描いた絵からとか他の人が描いた絵からアイデアをもらったりします。
それでは今回はここまで！
次回もよろしくお願いします！