12 / 31
ガチでヤバいわよこのデート3
しおりを挟む
結局チーズ林檎を食べることになった。意外と美味しいのが癪であった。
魚住が
「お嬢様、鼻の下に鼻くそがついてございます」
とか言ってにこやかに嫌味たらしく言ってくるが、鼻くそなんかついてるわけないでしょうが!!
「すみません、チーズ林檎のカスと見間違えました」
と言う魚住。ぶん殴りたいけど我慢よ私。
「お嬢様、見てください、どこにでもあるメリーゴーランドとコーヒーカップですよ」
と魚住が指差す。メリーゴーランドとコーヒーカップは老朽化が進み、色褪せて電球はもちろんついてない。
とりあえず私達はまずメリーゴーランドに乗ったが、音程の外れた音楽とギシッという音が響き、更に老朽化した馬が何となく不気味でとりあえず早く降りたかった!
よく見たら馬を支えてる棒にガムテープが巻き付けられていた!!
コーヒーカップなんて、めちゃくちゃ鈍くて、しかもハンドルは壊れていて回せなかったから、ただ乗っているだけで面白いとも感じなかったが、魚住は…
「うえ…気持ち悪い…」
と吐きそうだった。いや、こんなゆっくりな回転で酔うなよ!と近くのカップに乗ってる綾さんも
「うえ…ぷ…」
とこっちも吐きそうだ!!
なんなの!!?
コーヒーカップを降りてからお化け屋敷みたいなものがあった。と言っても小さいもので5分もあれば出て来られそう。
「行きますか?お化け屋敷。世界一怖いお化け屋敷ですって」
「こんな所に世界一があるの?それは楽しみねえ」
と言い、私達はお化け屋敷に向かう。こんな所に世界一があるわけないでしょ!
と思いつつ、中に入る。
薄暗い証明にガタガタと昭和レトロな扇風機が置いてあり、何年前から使ってるのよ!?と言うことを無視し、順路を進むといきなりなんか包丁を持った鬼が
「悪い子はいねぇかーー!」
と壁の隙間から出てきた!生身の人間らしい。だが、怖いというよりこれ、ナマハゲよね?秋田のナマハゲよね?怖いって言うか子供専用なの?
「いねぇか」
と言い、ナマハゲは元の配置に戻って行った。
「お嬢様、怖かったらしがみついていいんですよ?」
と言う魚住。
「今のでしがみつく要素あった?」
と言うが綾さんが後ろから見ているし、袖だけちょんと掴んでおいた。
順路を進むと古井戸が出てきた!
ははん、あそこからなんか幽霊が出てくるんでしょ?もう展開読めました。
と待っているが一向に出てこないので覗きに行くと井戸の中に紙が入っており、
【只今点検中】
と書いてあった!!作動しないんかい!!
しかしその先の少し進んだ所でダンボールで器用に作ったブラウン管テレビの画面のところをくり抜いて幽霊役の落武者が禿頭を出して
「ぐわーーーー!!」
と言って出てこようとしている!!
そしてつっかえてダンボールがバリッと裂ける音がした!
「!!」
と落武者の動きが止まり、とりあえず私たちを睨みつけたので、もう見なかったことにして先に進んだ。あーあ、後からテープて補修するんだろうな。可哀想に。
そして今度はなんと、全身タイツで頭だけ犬の被り物を被った人が歩いてきて名刺を渡した。
【人面犬】
「飼ってくれや…わしを飼ってくれや!」
とか言いながら近づいて来る!
ある意味怖い!
「お嬢様、飼います?あれならうちでもなんとか」
「ふっざけんじゃないわよ!飼うわけないでしょ?クソ可愛くないわ!」
と怒鳴るが、また後ろに見えない角度で腹パンされ
「ぐうっっ!」
と私は抑えた。
出口付近ではお化け達との顔ハメパネルの記念撮影場所が設置されていた。右にはナマハゲ。左には落武者。そして真ん中には人面犬で、人面犬の顔だけ抜かれていて、そこに顔をはめるようになっている。
「お嬢様。記念に撮影しましょう!さあどうぞ!」
と魚住は完全に面白がりスマホを取り出した。
「あら、魚住。貴方を取ってあげるわよ!」
と私は負けじとスマホを取り出す。あんたがあのバカみたいな顔ハメパネルに顔をハメなさいよ!!
「いえいえ、お嬢様の思い出作りに必要でしょうから!」
と魚住はパネルの方に私を押した。
「やだわ、私はいいわよ!!魚住こそ思い出を作った方がいいわよ!」
と私も魚住の後ろに周り、背中を押そうとした隙に魚住がすかさず私のスマホを奪った!!
ああっ!!
「ふふ、お嬢様。大丈夫です!お嬢様のスマホで撮影し、待ち受け画面に設定しておきますから!」
とか言いやがった!冗談じゃないわよ!私の待受は推しBLの絡みなのよ!
しかも魚住が電源を入れたら見られる!私の推しの待受が!!
そんなの見られたらまたキモイとか言うのよ!私は必死でスマホを返せとピョンピョン跳ねた。
「返しなさい!」
「ダメですって!お嬢様!ははは!」
と上の届かない所にスマホを掲げる魚住。
それを後ろから見ていた殺気が膨れ上がり、とうとう黒ずくめの女が動いた!!
先程の人面犬を連れて来てこちらに投げた!
「ぎゃあ!!」
「お嬢様!危ない!」
と魚住は私を庇うため前に出た隙に私は魚住の手のスマホを
「てやあっ!!」
と叩き落とし踏んづけた!!
やったわ!これで待受見られなくて済んだ!
しかし、魚住が結果的に私に抱きつく形になり、人面犬はパネルに激突し、パネルがぶっ壊れ、スマホがぶっ壊れ、黒ずくめの女…綾さんがブチキレて
「暗がりで何をしてるの!拓磨!美玖様!!」
とついに声を発した!
魚住が
「お嬢様、鼻の下に鼻くそがついてございます」
とか言ってにこやかに嫌味たらしく言ってくるが、鼻くそなんかついてるわけないでしょうが!!
「すみません、チーズ林檎のカスと見間違えました」
と言う魚住。ぶん殴りたいけど我慢よ私。
「お嬢様、見てください、どこにでもあるメリーゴーランドとコーヒーカップですよ」
と魚住が指差す。メリーゴーランドとコーヒーカップは老朽化が進み、色褪せて電球はもちろんついてない。
とりあえず私達はまずメリーゴーランドに乗ったが、音程の外れた音楽とギシッという音が響き、更に老朽化した馬が何となく不気味でとりあえず早く降りたかった!
よく見たら馬を支えてる棒にガムテープが巻き付けられていた!!
コーヒーカップなんて、めちゃくちゃ鈍くて、しかもハンドルは壊れていて回せなかったから、ただ乗っているだけで面白いとも感じなかったが、魚住は…
「うえ…気持ち悪い…」
と吐きそうだった。いや、こんなゆっくりな回転で酔うなよ!と近くのカップに乗ってる綾さんも
「うえ…ぷ…」
とこっちも吐きそうだ!!
なんなの!!?
コーヒーカップを降りてからお化け屋敷みたいなものがあった。と言っても小さいもので5分もあれば出て来られそう。
「行きますか?お化け屋敷。世界一怖いお化け屋敷ですって」
「こんな所に世界一があるの?それは楽しみねえ」
と言い、私達はお化け屋敷に向かう。こんな所に世界一があるわけないでしょ!
と思いつつ、中に入る。
薄暗い証明にガタガタと昭和レトロな扇風機が置いてあり、何年前から使ってるのよ!?と言うことを無視し、順路を進むといきなりなんか包丁を持った鬼が
「悪い子はいねぇかーー!」
と壁の隙間から出てきた!生身の人間らしい。だが、怖いというよりこれ、ナマハゲよね?秋田のナマハゲよね?怖いって言うか子供専用なの?
「いねぇか」
と言い、ナマハゲは元の配置に戻って行った。
「お嬢様、怖かったらしがみついていいんですよ?」
と言う魚住。
「今のでしがみつく要素あった?」
と言うが綾さんが後ろから見ているし、袖だけちょんと掴んでおいた。
順路を進むと古井戸が出てきた!
ははん、あそこからなんか幽霊が出てくるんでしょ?もう展開読めました。
と待っているが一向に出てこないので覗きに行くと井戸の中に紙が入っており、
【只今点検中】
と書いてあった!!作動しないんかい!!
しかしその先の少し進んだ所でダンボールで器用に作ったブラウン管テレビの画面のところをくり抜いて幽霊役の落武者が禿頭を出して
「ぐわーーーー!!」
と言って出てこようとしている!!
そしてつっかえてダンボールがバリッと裂ける音がした!
「!!」
と落武者の動きが止まり、とりあえず私たちを睨みつけたので、もう見なかったことにして先に進んだ。あーあ、後からテープて補修するんだろうな。可哀想に。
そして今度はなんと、全身タイツで頭だけ犬の被り物を被った人が歩いてきて名刺を渡した。
【人面犬】
「飼ってくれや…わしを飼ってくれや!」
とか言いながら近づいて来る!
ある意味怖い!
「お嬢様、飼います?あれならうちでもなんとか」
「ふっざけんじゃないわよ!飼うわけないでしょ?クソ可愛くないわ!」
と怒鳴るが、また後ろに見えない角度で腹パンされ
「ぐうっっ!」
と私は抑えた。
出口付近ではお化け達との顔ハメパネルの記念撮影場所が設置されていた。右にはナマハゲ。左には落武者。そして真ん中には人面犬で、人面犬の顔だけ抜かれていて、そこに顔をはめるようになっている。
「お嬢様。記念に撮影しましょう!さあどうぞ!」
と魚住は完全に面白がりスマホを取り出した。
「あら、魚住。貴方を取ってあげるわよ!」
と私は負けじとスマホを取り出す。あんたがあのバカみたいな顔ハメパネルに顔をハメなさいよ!!
「いえいえ、お嬢様の思い出作りに必要でしょうから!」
と魚住はパネルの方に私を押した。
「やだわ、私はいいわよ!!魚住こそ思い出を作った方がいいわよ!」
と私も魚住の後ろに周り、背中を押そうとした隙に魚住がすかさず私のスマホを奪った!!
ああっ!!
「ふふ、お嬢様。大丈夫です!お嬢様のスマホで撮影し、待ち受け画面に設定しておきますから!」
とか言いやがった!冗談じゃないわよ!私の待受は推しBLの絡みなのよ!
しかも魚住が電源を入れたら見られる!私の推しの待受が!!
そんなの見られたらまたキモイとか言うのよ!私は必死でスマホを返せとピョンピョン跳ねた。
「返しなさい!」
「ダメですって!お嬢様!ははは!」
と上の届かない所にスマホを掲げる魚住。
それを後ろから見ていた殺気が膨れ上がり、とうとう黒ずくめの女が動いた!!
先程の人面犬を連れて来てこちらに投げた!
「ぎゃあ!!」
「お嬢様!危ない!」
と魚住は私を庇うため前に出た隙に私は魚住の手のスマホを
「てやあっ!!」
と叩き落とし踏んづけた!!
やったわ!これで待受見られなくて済んだ!
しかし、魚住が結果的に私に抱きつく形になり、人面犬はパネルに激突し、パネルがぶっ壊れ、スマホがぶっ壊れ、黒ずくめの女…綾さんがブチキレて
「暗がりで何をしてるの!拓磨!美玖様!!」
とついに声を発した!
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説

優等生の裏の顔クラスの優等生がヤンデレオタク女子だった件
石原唯人
ライト文芸
「秘密にしてくれるならいい思い、させてあげるよ?」
隣の席の優等生・出宮紗英が“オタク女子”だと偶然知ってしまった岡田康平は、彼女に口封じをされる形で推し活に付き合うことになる。
紗英と過ごす秘密の放課後。初めは推し活に付き合うだけだったのに、気づけば二人は一緒に帰るようになり、休日も一緒に出掛けるようになっていた。
「ねえ、もっと凄いことしようよ」
そうして積み重ねた時間が徐々に紗英の裏側を知るきっかけとなり、不純な秘密を守るための関係が、いつしか淡く甘い恋へと発展する。
表と裏。二つのカオを持つ彼女との刺激的な秘密のラブコメディ。

もしもしお時間いいですか?
ベアりんぐ
ライト文芸
日常の中に漠然とした不安を抱えていた中学1年の智樹は、誰か知らない人との繋がりを求めて、深夜に知らない番号へと電話をしていた……そんな中、繋がった同い年の少女ハルと毎日通話をしていると、ハルがある提案をした……。
2人の繋がりの中にある感情を、1人の視点から紡いでいく物語の果てに、一体彼らは何をみるのか。彼らの想いはどこへ向かっていくのか。彼の数年間を、見えないレールに乗せて——。
※こちらカクヨム、小説家になろう、Nola、PageMekuでも掲載しています。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる