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番外編
大人気ない親子
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一年が終わり、新年になった頃、寒がりのケヴィン様とロビンは度々暖炉の前で口喧嘩していた。
「寒いっ!ロビン…お父様がぎゅっとしてあげようね!!」
「嫌です!気持ち悪い!お父様はどっか行ってください!」
「なによー?子供のくせに素直じゃないわね!この子は!」
と女口調になるとロビンは
「変態め!消えろ!仕事しろ!」
「さっき雪掻きしたから寒いのよ!指がかじかんでペン持てないわ!温まってからよ!だからロビンこっちにおいで?お膝に乗っていいのよ!」
と膝をポンポンするケヴィン様。
ロビンは死んだ目になり、ゲシッと足でケヴィン様を蹴った。
「まあ!親を蹴るなんて!この子は!美少年だからってそう言うことしちゃダメよ!マナーの先生に習ったでしょ!」
と言うとロビンは
「僕も雪掻きを手伝って寒いけどお父様の膝で暖まるくらいなら死にます」
「あんた第二次反抗期、早過ぎない!!?10歳のくせに!もういいわ、勝手に死ねば?エルと今からもう1人……」
と言うので私はゴッとケヴィン様の頭に拳骨を落とした。
するとパタリと倒れた。
最近、私の拳骨結構効くのよね。
「いっ、たあーい!何するのよ?エル!」
と言うので
「ふふふ。顔じゃないからセーフですわ、ケヴィン様。それに子供の前で滅多な事を言わないでくださいね」
と笑いながら怒るとケヴィン様は青ざめて
「ごめんなさい…」
としゅんとした。
「お父様かいやらしい事を言おうとしたから、お母様は怒ったんですよね。僕も妹か弟は欲しいけど……うーん、もし、お父様に性格が似てもし弟が産まれて女口調を喋り始めたら僕はもうどうしていいか!」
とロビンが言うからロビンにも拳骨した。
「ぎゃっ!い、痛い!お母様、容赦ない!」
「ロビンはもっと子供らしくしなさい。周りの子を見てみなさい。鼻を垂らして外を駆けずり周ってるわ!」
と言うとロビンは
「えっ…。本物のバカ?」
と言うから私はキレそうになるのをなんとか抑えて
「そうだわ、これから皆で外に行き、お庭で雪だるまや雪なげをして遊んで暖まればいいわ!」
と提案すると2人とも死んだ目になり
「エル?それは…酷だよ。雪掻きで疲れて温まっている私達にまたも外へ出ろなんて…」
「そうですよ。お母様は家の中でぬくぬく編み物をしていたけど僕達男勢はさっきまで雪掻きをしてようやく一息ついたのにまた外なんて嫌だよ」
と文句を言う2人。
「贅沢なことを!このままじゃ薪も直ぐになくなってしまうわ!いい?冬前に集めてきてもらった薪は一日分このくらい使うと決めてますのよ?
それが一気に無くなってしまったら貴方達のせいよ?」
と言うとケヴィン様は立ち上がり
「そうね!エルの言う通りだわ!エアコン暖房やこたつが無いんだから私は動くわよ!!」
私はパチパチと手を叩くと
「むぅ!わかったよ!!雪だるまなんて子供っぽいけと使用人の人が集めてきた薪を無駄に消費するのも勿体無いから僕も外に行くよ!!」
と2人はどうやらやる気になってくれた。これで暖炉は独り占めできるわね。と内心思っていたら
「じゃあ、お母様は審判ね。どちらが大きな雪だるまを作れるか」
と言う。
「えっ?わ、私が審判!?」
「そうよエル?言い出したのはあんたじゃない!ちゃんと判定してもらわなきゃね!
まあ、私の方が当然大きな雪だるま作れるけど!」
と大人気ないケヴィン様がニヤリと笑うとロビンは
「負けません!買ったら今度こそ僕がリビングの暖炉を独り占めしてやる!」
「悪いけど子供に負けるわけにはいかないから全力でやらせてもらうわ!」
いや、そこは負けてあげなさい?と思ったがケヴィン様とロビンはパチパチと火花を散らした。
*
外に出るとやはり寒い。着込んで正解。
「では、さっさと初めて」
と私がスタートを切ってやると2人とも雪だるまを作り始めた。
それから数時間度には2人とも完成させた。
ケヴィン様は大人くらいの背丈の大きな雪だるまを作っていた。定番の二段重ねで頭にはバケツを乗せていた。
ロビンの方も僅かに小さいが…ロビンはバケツの代わりに頭に長細い雪の耳をくっつけて傘増ししてみたいになってて可愛らしかった!
「くっ!流石我が息子!頭がいい上に可愛いじゃない!オンスタにアップしたい気分!」
とケヴィン様は悔しがった。しかし…
「でもね!甘いのよ!」
兎と言い、何とケヴィン様は雪玉を投げて兎耳をボコンと壊した!!
な!なんて浅ましい!!
「ほほほ!これで暖炉は私のものよ!」
と勝ち誇った!ロビンは泣き叫ぶでもなく白けた目で
「流石お父様…大人気の無さは世界一!」
と言い、ロビンはケヴィン様の作った雪だるまをジャンプしてまさかの空中飛び蹴りをかまして雪だるまは破壊された!!
「ああああああああああっ!!わ、私のクイーンだるまちゃんが!!」
と、いつの間にか名前をつけていたんかと呆れる。
「何で大人気ないの!ロビン!」
「すみません、僕まだ子供です」
「くっ!こうなれば!」
とケヴィン様は一応手加減して雪玉をロビンにぶつけた。
「むう…!卑怯なお父様!」
とロビンも負けじと投げ返す。
雪合戦が始まった。ロビンはうさぎ雪だるまの影に隠れながら隙を伺い投げ続けた!!
ケヴィン様はこれまた汚く、雪に石を詰めてさっさと雪うさぎを破壊しようと目論み、高速で球を投げる。真剣な顔はかっこいいがやっている事は大人気ない。
そして…みるみると雪うさぎだるまが崩れていく。
「これで!終わりよ!」
雪うさぎだるまがボロボロになりかけた時、とうとう最後の一球を投げようとしたケヴィン様だが…足を踏ん張り過ぎてコントロールが狂い、なんと私の方に雪玉が飛んできた!!
しかもあれ、石が中に入ってない!?
あ、ヤバいわ…。
と思ったら世界が暗転した。
「エルうううううう!!」
「お母様あああああ!!」
と2人の声が遠くで聞こえた。
「寒いっ!ロビン…お父様がぎゅっとしてあげようね!!」
「嫌です!気持ち悪い!お父様はどっか行ってください!」
「なによー?子供のくせに素直じゃないわね!この子は!」
と女口調になるとロビンは
「変態め!消えろ!仕事しろ!」
「さっき雪掻きしたから寒いのよ!指がかじかんでペン持てないわ!温まってからよ!だからロビンこっちにおいで?お膝に乗っていいのよ!」
と膝をポンポンするケヴィン様。
ロビンは死んだ目になり、ゲシッと足でケヴィン様を蹴った。
「まあ!親を蹴るなんて!この子は!美少年だからってそう言うことしちゃダメよ!マナーの先生に習ったでしょ!」
と言うとロビンは
「僕も雪掻きを手伝って寒いけどお父様の膝で暖まるくらいなら死にます」
「あんた第二次反抗期、早過ぎない!!?10歳のくせに!もういいわ、勝手に死ねば?エルと今からもう1人……」
と言うので私はゴッとケヴィン様の頭に拳骨を落とした。
するとパタリと倒れた。
最近、私の拳骨結構効くのよね。
「いっ、たあーい!何するのよ?エル!」
と言うので
「ふふふ。顔じゃないからセーフですわ、ケヴィン様。それに子供の前で滅多な事を言わないでくださいね」
と笑いながら怒るとケヴィン様は青ざめて
「ごめんなさい…」
としゅんとした。
「お父様かいやらしい事を言おうとしたから、お母様は怒ったんですよね。僕も妹か弟は欲しいけど……うーん、もし、お父様に性格が似てもし弟が産まれて女口調を喋り始めたら僕はもうどうしていいか!」
とロビンが言うからロビンにも拳骨した。
「ぎゃっ!い、痛い!お母様、容赦ない!」
「ロビンはもっと子供らしくしなさい。周りの子を見てみなさい。鼻を垂らして外を駆けずり周ってるわ!」
と言うとロビンは
「えっ…。本物のバカ?」
と言うから私はキレそうになるのをなんとか抑えて
「そうだわ、これから皆で外に行き、お庭で雪だるまや雪なげをして遊んで暖まればいいわ!」
と提案すると2人とも死んだ目になり
「エル?それは…酷だよ。雪掻きで疲れて温まっている私達にまたも外へ出ろなんて…」
「そうですよ。お母様は家の中でぬくぬく編み物をしていたけど僕達男勢はさっきまで雪掻きをしてようやく一息ついたのにまた外なんて嫌だよ」
と文句を言う2人。
「贅沢なことを!このままじゃ薪も直ぐになくなってしまうわ!いい?冬前に集めてきてもらった薪は一日分このくらい使うと決めてますのよ?
それが一気に無くなってしまったら貴方達のせいよ?」
と言うとケヴィン様は立ち上がり
「そうね!エルの言う通りだわ!エアコン暖房やこたつが無いんだから私は動くわよ!!」
私はパチパチと手を叩くと
「むぅ!わかったよ!!雪だるまなんて子供っぽいけと使用人の人が集めてきた薪を無駄に消費するのも勿体無いから僕も外に行くよ!!」
と2人はどうやらやる気になってくれた。これで暖炉は独り占めできるわね。と内心思っていたら
「じゃあ、お母様は審判ね。どちらが大きな雪だるまを作れるか」
と言う。
「えっ?わ、私が審判!?」
「そうよエル?言い出したのはあんたじゃない!ちゃんと判定してもらわなきゃね!
まあ、私の方が当然大きな雪だるま作れるけど!」
と大人気ないケヴィン様がニヤリと笑うとロビンは
「負けません!買ったら今度こそ僕がリビングの暖炉を独り占めしてやる!」
「悪いけど子供に負けるわけにはいかないから全力でやらせてもらうわ!」
いや、そこは負けてあげなさい?と思ったがケヴィン様とロビンはパチパチと火花を散らした。
*
外に出るとやはり寒い。着込んで正解。
「では、さっさと初めて」
と私がスタートを切ってやると2人とも雪だるまを作り始めた。
それから数時間度には2人とも完成させた。
ケヴィン様は大人くらいの背丈の大きな雪だるまを作っていた。定番の二段重ねで頭にはバケツを乗せていた。
ロビンの方も僅かに小さいが…ロビンはバケツの代わりに頭に長細い雪の耳をくっつけて傘増ししてみたいになってて可愛らしかった!
「くっ!流石我が息子!頭がいい上に可愛いじゃない!オンスタにアップしたい気分!」
とケヴィン様は悔しがった。しかし…
「でもね!甘いのよ!」
兎と言い、何とケヴィン様は雪玉を投げて兎耳をボコンと壊した!!
な!なんて浅ましい!!
「ほほほ!これで暖炉は私のものよ!」
と勝ち誇った!ロビンは泣き叫ぶでもなく白けた目で
「流石お父様…大人気の無さは世界一!」
と言い、ロビンはケヴィン様の作った雪だるまをジャンプしてまさかの空中飛び蹴りをかまして雪だるまは破壊された!!
「ああああああああああっ!!わ、私のクイーンだるまちゃんが!!」
と、いつの間にか名前をつけていたんかと呆れる。
「何で大人気ないの!ロビン!」
「すみません、僕まだ子供です」
「くっ!こうなれば!」
とケヴィン様は一応手加減して雪玉をロビンにぶつけた。
「むう…!卑怯なお父様!」
とロビンも負けじと投げ返す。
雪合戦が始まった。ロビンはうさぎ雪だるまの影に隠れながら隙を伺い投げ続けた!!
ケヴィン様はこれまた汚く、雪に石を詰めてさっさと雪うさぎを破壊しようと目論み、高速で球を投げる。真剣な顔はかっこいいがやっている事は大人気ない。
そして…みるみると雪うさぎだるまが崩れていく。
「これで!終わりよ!」
雪うさぎだるまがボロボロになりかけた時、とうとう最後の一球を投げようとしたケヴィン様だが…足を踏ん張り過ぎてコントロールが狂い、なんと私の方に雪玉が飛んできた!!
しかもあれ、石が中に入ってない!?
あ、ヤバいわ…。
と思ったら世界が暗転した。
「エルうううううう!!」
「お母様あああああ!!」
と2人の声が遠くで聞こえた。
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