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消毒
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「お疲れ様あ!ご当主様あ!」
と天ちゃんが言うと優平くんはひらりとこちらに高速でやってきてギラリと黒い剣で天ちゃんを狙った。
「きゃああああ!!!!」
「天后おおおお!?貴様…俺が鈴を守れと言ったのに何をしていた!?」
「ええっ!?ま、守ったじゃない!?何言ってんの?見てたあ?」
と焦る天ちゃん。確かに守ってくれた。
「はああ?お前っ…!鈴の生足に赤鬼が触れたろうが!ぶっ殺すぞ!?指一本も触れさせるな!!」
「ぎえええっ!執着強すぎよ!ご当主様!怖いからもう戻りまーす!」
と天ちゃんは逃げて木札に戻った。それを拾い上げて仕舞うと剣を握ったまま、優平くんは恍惚な表情で私の足にしがみつき赤鬼が触った太腿らへんをペロリと舐めた!!
「ゆっ…優平くん!!?ひゃっ!」
「鈴…大丈夫だ。俺が消毒してやろうな…」
とペロペロ舐めてすっごく恥ずかしい!!いや!そんな所…こんな所で!人に見られたらいやあ!!
「ゆゆゆゆ、優平くんのばっば、ばかああああ!こんな所じゃっ!やっ!!」
とポカポカ叩くとスルリと剣が落ちて優平くんは我に返り、パッと足から離れて赤くなりいつもの優平くんになった!!
「あっ!!あのあの…ごごごごめん!!鈴さん!!」
と全身真っ赤、鬼の血を被ってさらに真っ赤な優平くんは謝る。そして剣をハンカチで拾い上げてリュックに入れると
「と、とにかくもう戻ろう…。鬼門ももう出ない。一つの鬼門の鬼を退治したら5時間は出ないから早く帰ろ」
と言う。私は聞いた。
「優平くん…さっきの優平くん何?剣を握るとあんな風になるなんて知らなかった…」
「き、嫌いになってしまったかな?ごめんよ…驚かせて。僕…あの剣を持つと興奮して鬼を斬るど変態になっちゃうんだ!!」
「ど…ど変態!!?」
「う、うん…。さ、最初は普通に怖くて振り回していただけだったんだ。
でも僕の恐怖のリミッターが外れてあんな変な性格になってしまい、鬼を斬るのが楽しくて仕方ないど変態気狂い男になってしまうんだ!!
す、鈴さんにもあんなことをしてしまってごめん!!」
と謝る。さっき消毒と言って太腿を舐めたことかな?
「あっ、あの…!さっきはこんな外で…ちょっと驚いただけです!か、帰ったら続きを消毒して欲しいです!」
ともじもじして言うと
「へ…?は!!?えっ!?な、何言ってんの?鈴さん!?」
「だから…消毒の続き…です」
と上目遣いでおねだりをドラマでしっかり学んでいた私はここぞと使う。
「ぐはっ!!」
と血だらけで胸を抑える優平くんは…しっかりしろ僕!!理性を保て!
とかブツブツ言っている。
「帰りましょう優平くん…」
と手を差し出すけど、優平くんは
「あ…ダメだよ…!今、鬼の血で僕汚れているんだ。この血は特別な清め湯に浸からないととれないんだ。
以前血で汚れた服はね、うちの家系の特殊なクリーニング屋で洗濯してもらってるんだ。清め湯と同じ効果のある洗剤を使うんだって。…だからごめん、今は繋げないかな」
と言われてガーンとショックを受ける。
「優平くん、いつもあんな闘い方で全身鬼の血を浴びるなんて…。もっと綺麗な倒し方できないの?」
「う、うん。む、無理かな…?あの性格になると容赦も遠慮もなくなってただの鬼の血がみたい変態になっちゃうから僕…」
ともう死にたくなるような顔になる。
ならばと私はハンカチを取り出して
「じゃあこれを代わりにして端っこだけ持っていていいですか?清め湯の後で手も繋いで欲しいです。ここで繋げないなら」
と言うと
「手とか…繋いでるでしょ?いつでも…!!?」
「ダメです!デートの帰りも恋人達は繋ぎあったまま帰って家の前でキスするっていう定番のやつやってもらえないじゃないですか!!」
と言うと優平くんは
「またドラマを参考に…」
と呆れたがちゃんとハンカチの端っこを持って帰る。途中に人にチラリと見られるけど誰も優平くんが血だらけだとは気付いていない。気付いていたらきっと叫んで救急車というやつを呼ばれる。でも周りの人は普通だった。
*
「おかえりなさいませ!優平様、鈴様」
と民代さんが迎えて、
「もう夜ですね…。闘いましたか?」
「うん…出た。はああ、これもクリーニングに出しておいて…お風呂入るよ…」
「はいはい、できてますよ?鈴様も入られたら?」
「ななな、何言ってるんだ!!ダダダ、ダメ!!じゃ、じゃあ!ごめんけどお先にっ!!」
と優平くんはダダダーっとお風呂場にかけていく。しっかり鍵をかける音も聞こえた。
「あらあら、可愛いこと!……それで鈴様、性格の変わった優平様はどうでした?お嫌いになりましたか?」
と言うから首を振る。
「びっくりしたけど。うーん、嫌いじゃないです。優平くんは優平くんだし、荒ぶった変な優平くんも好きです…」
と言うと
「流石鈴様です!あんなど変態まで好きとは!!」
と感心された。ええ?優平くんやっぱりあれ変態なの?
優平くんがお風呂から上がるとすぐに私もお風呂に入って来ると言い、優平くんの後のお風呂に浸かって嬉しくなる。あれ?私もこれ変態なのかもしれない??だってさっきまでつかってた優平くんの残り香が少しするし。
お風呂から上がって優平くんのお部屋に行って消毒の続きをせがんだら
「今お風呂に入って綺麗にしたでしょ!?無しだよ!!」
と言われて
「酷いっ!それはそれでこれはこれなのに!!優平くんたらさっき約束したのに!!」
「ええ?した…かな?あれ?」
全然してないけどしたことにして押し切る。グイグイは嫌われるかもと思ったけど戦闘中に優平くんはグイグイ来るの嫌いじゃないって言ってたしね!私耳いいんです。
私はとりあえずスカートを太腿まであげて
「確かこの辺だったよ」
と指を指すと優平くんは目を逸らし
「うわああ…ダダダダメだよ!鈴さん!そんな所!やっぱり!!」
と赤くなる。
「気持ち悪かったの…。赤鬼に捕まれて…ゾッとしたのです…」
と涙目で言うと優平くんは折れた。
「くっ!…ちょっとだけ…だからね…」
と恥ずかしそうに言い私もコクコクとうなづく。
そして太腿に顔を寄せて優平くんはペロッと舐めていく。鬼が触ったところを何度か舐めて恍惚になり、
「す、鈴さん、もう勘弁してください…」
と言うからクスクス笑い
「判りました…もういいです…」
とスカートを直して抱きついて手を握る。
「うっ…」
と声だけが戸惑うが気にしない。
私は優平くんの胸の中に収まり夕飯までずっとそうしていた。優平くんの心臓はドキドキと音を立てている。私もドキドキしている。
時折頭を撫でられて鬼は怖かったけど凄く幸せだと思った。
*
僕の胸に落ち着いた鈴さんはとても可愛らしい。落石事故のせいで電車が動かなくなり、あの変態降臨バージョンの僕を見られることは避けたかったのに!!
ああ、もう何てことだと我に返って絶望したけど、鈴さんは帰って消毒の続きをと言い出したし、流石にお風呂に入ったしもうしないだろと思っていたけど全然してくれとせがまれ、理性と恥ずかしさと闘いつつも僕はまた変態みたいなことをしてしまった!!素で!!
もう嫌だ!!ほんと!!あ、でも…太腿…鈴さんの……。いい匂いする。…ってしっかりしてくれえええ!
ダメだもう!これ以上は!本当に変態になる!
勘弁してくださいと言うとようやくもういいと言われたからほっとすると手を繋いでくるし!
一体この綺麗な鬼嫁は僕をどれだけ昇天させれば気が済むのだろう!?
そんな内心を知ってか知らずか鈴さんは僕の胸の中で幸せそうにしている。
そしていきなり気付いた。
さっきの消毒…普通にアルコールとかで拭き取れば良かったのではと!?
と天ちゃんが言うと優平くんはひらりとこちらに高速でやってきてギラリと黒い剣で天ちゃんを狙った。
「きゃああああ!!!!」
「天后おおおお!?貴様…俺が鈴を守れと言ったのに何をしていた!?」
「ええっ!?ま、守ったじゃない!?何言ってんの?見てたあ?」
と焦る天ちゃん。確かに守ってくれた。
「はああ?お前っ…!鈴の生足に赤鬼が触れたろうが!ぶっ殺すぞ!?指一本も触れさせるな!!」
「ぎえええっ!執着強すぎよ!ご当主様!怖いからもう戻りまーす!」
と天ちゃんは逃げて木札に戻った。それを拾い上げて仕舞うと剣を握ったまま、優平くんは恍惚な表情で私の足にしがみつき赤鬼が触った太腿らへんをペロリと舐めた!!
「ゆっ…優平くん!!?ひゃっ!」
「鈴…大丈夫だ。俺が消毒してやろうな…」
とペロペロ舐めてすっごく恥ずかしい!!いや!そんな所…こんな所で!人に見られたらいやあ!!
「ゆゆゆゆ、優平くんのばっば、ばかああああ!こんな所じゃっ!やっ!!」
とポカポカ叩くとスルリと剣が落ちて優平くんは我に返り、パッと足から離れて赤くなりいつもの優平くんになった!!
「あっ!!あのあの…ごごごごめん!!鈴さん!!」
と全身真っ赤、鬼の血を被ってさらに真っ赤な優平くんは謝る。そして剣をハンカチで拾い上げてリュックに入れると
「と、とにかくもう戻ろう…。鬼門ももう出ない。一つの鬼門の鬼を退治したら5時間は出ないから早く帰ろ」
と言う。私は聞いた。
「優平くん…さっきの優平くん何?剣を握るとあんな風になるなんて知らなかった…」
「き、嫌いになってしまったかな?ごめんよ…驚かせて。僕…あの剣を持つと興奮して鬼を斬るど変態になっちゃうんだ!!」
「ど…ど変態!!?」
「う、うん…。さ、最初は普通に怖くて振り回していただけだったんだ。
でも僕の恐怖のリミッターが外れてあんな変な性格になってしまい、鬼を斬るのが楽しくて仕方ないど変態気狂い男になってしまうんだ!!
す、鈴さんにもあんなことをしてしまってごめん!!」
と謝る。さっき消毒と言って太腿を舐めたことかな?
「あっ、あの…!さっきはこんな外で…ちょっと驚いただけです!か、帰ったら続きを消毒して欲しいです!」
ともじもじして言うと
「へ…?は!!?えっ!?な、何言ってんの?鈴さん!?」
「だから…消毒の続き…です」
と上目遣いでおねだりをドラマでしっかり学んでいた私はここぞと使う。
「ぐはっ!!」
と血だらけで胸を抑える優平くんは…しっかりしろ僕!!理性を保て!
とかブツブツ言っている。
「帰りましょう優平くん…」
と手を差し出すけど、優平くんは
「あ…ダメだよ…!今、鬼の血で僕汚れているんだ。この血は特別な清め湯に浸からないととれないんだ。
以前血で汚れた服はね、うちの家系の特殊なクリーニング屋で洗濯してもらってるんだ。清め湯と同じ効果のある洗剤を使うんだって。…だからごめん、今は繋げないかな」
と言われてガーンとショックを受ける。
「優平くん、いつもあんな闘い方で全身鬼の血を浴びるなんて…。もっと綺麗な倒し方できないの?」
「う、うん。む、無理かな…?あの性格になると容赦も遠慮もなくなってただの鬼の血がみたい変態になっちゃうから僕…」
ともう死にたくなるような顔になる。
ならばと私はハンカチを取り出して
「じゃあこれを代わりにして端っこだけ持っていていいですか?清め湯の後で手も繋いで欲しいです。ここで繋げないなら」
と言うと
「手とか…繋いでるでしょ?いつでも…!!?」
「ダメです!デートの帰りも恋人達は繋ぎあったまま帰って家の前でキスするっていう定番のやつやってもらえないじゃないですか!!」
と言うと優平くんは
「またドラマを参考に…」
と呆れたがちゃんとハンカチの端っこを持って帰る。途中に人にチラリと見られるけど誰も優平くんが血だらけだとは気付いていない。気付いていたらきっと叫んで救急車というやつを呼ばれる。でも周りの人は普通だった。
*
「おかえりなさいませ!優平様、鈴様」
と民代さんが迎えて、
「もう夜ですね…。闘いましたか?」
「うん…出た。はああ、これもクリーニングに出しておいて…お風呂入るよ…」
「はいはい、できてますよ?鈴様も入られたら?」
「ななな、何言ってるんだ!!ダダダ、ダメ!!じゃ、じゃあ!ごめんけどお先にっ!!」
と優平くんはダダダーっとお風呂場にかけていく。しっかり鍵をかける音も聞こえた。
「あらあら、可愛いこと!……それで鈴様、性格の変わった優平様はどうでした?お嫌いになりましたか?」
と言うから首を振る。
「びっくりしたけど。うーん、嫌いじゃないです。優平くんは優平くんだし、荒ぶった変な優平くんも好きです…」
と言うと
「流石鈴様です!あんなど変態まで好きとは!!」
と感心された。ええ?優平くんやっぱりあれ変態なの?
優平くんがお風呂から上がるとすぐに私もお風呂に入って来ると言い、優平くんの後のお風呂に浸かって嬉しくなる。あれ?私もこれ変態なのかもしれない??だってさっきまでつかってた優平くんの残り香が少しするし。
お風呂から上がって優平くんのお部屋に行って消毒の続きをせがんだら
「今お風呂に入って綺麗にしたでしょ!?無しだよ!!」
と言われて
「酷いっ!それはそれでこれはこれなのに!!優平くんたらさっき約束したのに!!」
「ええ?した…かな?あれ?」
全然してないけどしたことにして押し切る。グイグイは嫌われるかもと思ったけど戦闘中に優平くんはグイグイ来るの嫌いじゃないって言ってたしね!私耳いいんです。
私はとりあえずスカートを太腿まであげて
「確かこの辺だったよ」
と指を指すと優平くんは目を逸らし
「うわああ…ダダダダメだよ!鈴さん!そんな所!やっぱり!!」
と赤くなる。
「気持ち悪かったの…。赤鬼に捕まれて…ゾッとしたのです…」
と涙目で言うと優平くんは折れた。
「くっ!…ちょっとだけ…だからね…」
と恥ずかしそうに言い私もコクコクとうなづく。
そして太腿に顔を寄せて優平くんはペロッと舐めていく。鬼が触ったところを何度か舐めて恍惚になり、
「す、鈴さん、もう勘弁してください…」
と言うからクスクス笑い
「判りました…もういいです…」
とスカートを直して抱きついて手を握る。
「うっ…」
と声だけが戸惑うが気にしない。
私は優平くんの胸の中に収まり夕飯までずっとそうしていた。優平くんの心臓はドキドキと音を立てている。私もドキドキしている。
時折頭を撫でられて鬼は怖かったけど凄く幸せだと思った。
*
僕の胸に落ち着いた鈴さんはとても可愛らしい。落石事故のせいで電車が動かなくなり、あの変態降臨バージョンの僕を見られることは避けたかったのに!!
ああ、もう何てことだと我に返って絶望したけど、鈴さんは帰って消毒の続きをと言い出したし、流石にお風呂に入ったしもうしないだろと思っていたけど全然してくれとせがまれ、理性と恥ずかしさと闘いつつも僕はまた変態みたいなことをしてしまった!!素で!!
もう嫌だ!!ほんと!!あ、でも…太腿…鈴さんの……。いい匂いする。…ってしっかりしてくれえええ!
ダメだもう!これ以上は!本当に変態になる!
勘弁してくださいと言うとようやくもういいと言われたからほっとすると手を繋いでくるし!
一体この綺麗な鬼嫁は僕をどれだけ昇天させれば気が済むのだろう!?
そんな内心を知ってか知らずか鈴さんは僕の胸の中で幸せそうにしている。
そしていきなり気付いた。
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