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結婚おめでとう。
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5月7日
「ねぇ、やっぱり。ちょっと会わない?最後の1回。」
勇気を出して考えて考えて素直な気持ちで問いかけた。
「ね、そうよね。どうしたらいいかね」
と返事が来た。
深いことは言わない。
「最後に1回だけ、」
そう送った。
おそらくすごい悩んだと思う、返事が来たのは丸1日後。
「会ってやましいことがあるわけないし、ちゃんと相談して許可出たら会おう。」
そこから何度かやり取りをして日程が決まった。
6月15日
前日の仕事中から「2年半ぶりに再会する」という事実が頭から離れず、仕事が手につかない。
仕事を終え帰宅しても家事が手につかず、寝ることもできない。
寝不足な体なのに緊張のせいで頭は起きてる。
あなたはいつも遅刻するから、少しのんびり支度をして電車に乗り、渋谷に向かう。
案の定渋谷手前で、
「携帯失くして探してたら電車乗れなかった…少し遅れる…」
と連絡が来る。
約束の時間をちょっと過ぎた頃
曇り空の下
いつもの待ち合わせ場所にあなたはいた。
立ち姿、携帯をいじる仕草、俺に気付いて少し恥ずかしそうにする顔
すべてがあの日から変わってなくてどうにかなりそうだった。
「久しぶりだね…」
ぎこちなく会話をしながら、自然な流れであなたと最初に会話したあの
渋谷の隠れ家のカフェに向かった。
一応結婚するんだ、
結婚祝いとして俺はワイングラスを2つ、プレゼントした。
少し気まずそうにでも喜ぶ顔が可愛かった。
カフェでだいたい3時間くらい近況報告をした
自分のことはもちろん、あなたの家族のこと、旦那さんになる人の事。
俺と解散した後、あなたはウエディングドレスの試着に行くと言ってた。
幸せそうに話すもんだから
「まだ本当は 好きなんだよ」なんて冗談でも言えなかった。
カフェを出て、少し歩いた
「次の交差点でバイバイするね」
信号は赤。
「会えてうれしかったよ、ありがとう。」
自分で話してて声が震えてるのがわかった。
「こちらこそ、会えてよかったし元気そうでよかったよ。」
お互い目をコンマ一秒も離すことなかった。
「幸せにな!!」
震えた声で伝えると
「幸せになろうね、幸せになってね」
と答えた。
信号が青になった。
「じゃあ、偶然会える日を願って、バイバイ!」
手を振ってお互い背を向けて歩き出した。
振り返らなかった、曇り空だった空から雨がしきりに降る
涙が止まらなかった。渋谷の真ん中で必死に傘で顔を隠した。
通知が鳴る。
「グラスありがとう大事に使うね、使うたびに顔を思い浮かべるね。」
「会えてよかった、元気そうでよかった」
「またどうしようもなくなった時はいつでも。私も味方がいると思って生きるよ」
気持ちがぐちゃぐちゃだ。涙が止まらない
でももう何もできることはない。
あなたが好きという気持ちはここだけの秘密。
「ねぇ、やっぱり。ちょっと会わない?最後の1回。」
勇気を出して考えて考えて素直な気持ちで問いかけた。
「ね、そうよね。どうしたらいいかね」
と返事が来た。
深いことは言わない。
「最後に1回だけ、」
そう送った。
おそらくすごい悩んだと思う、返事が来たのは丸1日後。
「会ってやましいことがあるわけないし、ちゃんと相談して許可出たら会おう。」
そこから何度かやり取りをして日程が決まった。
6月15日
前日の仕事中から「2年半ぶりに再会する」という事実が頭から離れず、仕事が手につかない。
仕事を終え帰宅しても家事が手につかず、寝ることもできない。
寝不足な体なのに緊張のせいで頭は起きてる。
あなたはいつも遅刻するから、少しのんびり支度をして電車に乗り、渋谷に向かう。
案の定渋谷手前で、
「携帯失くして探してたら電車乗れなかった…少し遅れる…」
と連絡が来る。
約束の時間をちょっと過ぎた頃
曇り空の下
いつもの待ち合わせ場所にあなたはいた。
立ち姿、携帯をいじる仕草、俺に気付いて少し恥ずかしそうにする顔
すべてがあの日から変わってなくてどうにかなりそうだった。
「久しぶりだね…」
ぎこちなく会話をしながら、自然な流れであなたと最初に会話したあの
渋谷の隠れ家のカフェに向かった。
一応結婚するんだ、
結婚祝いとして俺はワイングラスを2つ、プレゼントした。
少し気まずそうにでも喜ぶ顔が可愛かった。
カフェでだいたい3時間くらい近況報告をした
自分のことはもちろん、あなたの家族のこと、旦那さんになる人の事。
俺と解散した後、あなたはウエディングドレスの試着に行くと言ってた。
幸せそうに話すもんだから
「まだ本当は 好きなんだよ」なんて冗談でも言えなかった。
カフェを出て、少し歩いた
「次の交差点でバイバイするね」
信号は赤。
「会えてうれしかったよ、ありがとう。」
自分で話してて声が震えてるのがわかった。
「こちらこそ、会えてよかったし元気そうでよかったよ。」
お互い目をコンマ一秒も離すことなかった。
「幸せにな!!」
震えた声で伝えると
「幸せになろうね、幸せになってね」
と答えた。
信号が青になった。
「じゃあ、偶然会える日を願って、バイバイ!」
手を振ってお互い背を向けて歩き出した。
振り返らなかった、曇り空だった空から雨がしきりに降る
涙が止まらなかった。渋谷の真ん中で必死に傘で顔を隠した。
通知が鳴る。
「グラスありがとう大事に使うね、使うたびに顔を思い浮かべるね。」
「会えてよかった、元気そうでよかった」
「またどうしようもなくなった時はいつでも。私も味方がいると思って生きるよ」
気持ちがぐちゃぐちゃだ。涙が止まらない
でももう何もできることはない。
あなたが好きという気持ちはここだけの秘密。
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