29 / 56
過去回想に映りこむモブ編
第27話 乱入者
しおりを挟む
エドワードの前世である世渡 流は、恋愛シミュレーションゲーム「レインボーワールド」(通称:ニジゲン)を周回プレイするほどハマっていた。
当然出てくるキャラに関してはかなり詳しく、登場する種族も把握済みである。
人間以外には魔人、悪魔、獣人といった種族がいる。
そしてゲームでは種族をアイコン化するために、種族毎にわかりやすい特徴を持っている。
魔人の場合は、身体に魔石が埋め込まれている。
悪魔の場合は、特徴的なツノが生えている。
獣人の場合は、獣人タイプによって異なるが、身体の一部に元となった動物の特徴を持っている。
例えばウサギ型獣人の場合はうさ耳がついている。といった具合である。
なお、うさ耳とは別に人間と同じ形状の耳があり、うさ耳の機能は退化しているため飾りでしか無い。
完全に製作スタッフの趣味を反映させた形だ。
そして、ニジゲンの世界では天使という種族は登場していなかった。
物語の中でも天使という種族の存在を仄めかす記述すら無かったのだ。
だから、世渡 流の記憶をもつエドワードは天使という種族は存在しないものだと思い込んでいた。
だが、目の前にいる金髪美女によってそれが思い込みに過ぎないと否応なく分からされた。
ステータス
名前:オエエル
年齢:??歳
性別:女
種族:天使
状態:正常
HP:測定不能
MP:測定不能
オエエルというらしい金髪美女の背中に生えている白い翼は、前世の知識にある天使のイメージそのままの特徴であり、天使という種族が正しいことを物語っていた。
「あら、初対面の女性を覗き見るなんてマナーがなっちゃいないわね。」
まずい。スキル<鑑定>を使ったことがバレた。
エドワード予想外の状況と焦りによって、心を乱してしまった。
「悪い子にはお仕置きしなきゃね。
天使たる私様《わたくしさま》が告《つ》げるわ。
今すぐここから飛び降りなさい。」
オエエルの突然の宣言にダリウスもシドーも呆気にとられた。
何を言っているのか理解できなかったからだ。
「おい、あんた。自分が何言ってるか分かってんのか?」
ダリウスは思わずオエエルに尋ねていた。
「んふ。分かってるわよ~♪今から面白いショーを見せてあげるわ。」
オエエルは上機嫌にダリウスに答えた。
そして、オエエルの言葉に呼応するようにエドワードが動き出した。
ただし、その足取りには違和感があった。
乱入者であるオエエルに対して、くるりと反転し背中を向けたのだ。
敵に背中を向けることの危険性をイーレ村にいた時から口を酸っぱくして言われてきたダリウスにとって、エドワードの行動は信じられないものだった。
「何してんだ」
ダリウスの呼びかけに応答することなくエドワードはフェンスに向かって歩いていく。
まるでオエエルに言われたことを実行しようとしてしているみたいではないか。
「あんた、エドに何をした?」
ダリウスはオエエルを睨みつける。
「さっき言ったでしょ。ショーを見せてあげるって。
観客は演者の邪魔しちゃだめよ。
天使たる私様《わたくしさま》が告《つ》げるわ。
あんた達は私《わたくし》がいいと言うまで動いてはダメよ。」
「んな。なんだ?身体が固まっちまった。動けないぞ。」
オエエルの宣言にシドーは戸惑い騒ぎ出す。
「おい、エド。はやく正気に戻れ。」
ダリウスが叫ぶがエドワードからの反応は無い。
「無駄よ♪あの子はもう私の言いなり。」
オエエルは嗤う。
チィッ
ダリウスは舌打ちし、エドワードに向けてコインを指で弾いて飛ばした。
コインが後頭部に命中したエドワードは倒れた。
「あらあら?あんた、ひょっとして動けるの?」
オエエルは今日初めて驚いた表情を見せた。
だが、ダリウスからすればなぜオエエルが驚いているのか分からない。
「ちょっと、気になるわね。
天使たる私様《わたくしさま》が告《つ》げるわ。
あんたは寝てなさい。」
「何言ってんだ。
敵の目の前で寝る馬鹿がどこにいる?」
やはり目の前の少年に自分の能力が通じていない。
そのことを確信したオエエルはダリウスと距離を取り笑みを消した。
「ちょっとあんた。危険な感じがするわ。
私《わたくし》は雑魚でも敵を侮ったりしないわ。」
オエエルが手をかざすと、複数の魔法陣が空中に展開した。
通常、魔法陣が現れるとすぐに発動される。
だが、オエエルが出した複数の魔法陣はそのままの状態を保っている。
「これは…、遅延魔法?」
ダリウスの呟きをオエエルは聞き逃さなかった。
「へぇ、良く知ってるじゃない。
そうよ、これは遅延魔法。それがどういうことか分かる?」
オエエルが指を鳴らすと、魔法陣が発光し、火弾、風刃、水弾、石弾など属性の違う複数の魔法が一斉にダリウスを襲う。
ドガガガガガッ
突如、ダリウスの前に<土壁>が出現し、オエエルの魔法を防いだ。
「やれやれ、物量に物を言わせたごり押しとは、戦いの美学の欠片も無い。
どこの愚か者かと思えば、汚らわしい雌猫ではありませんか。
悪臭をまき散らすのやめてもらえませんかね。」
新たな乱入者が現れた。やってきたのは執事服を着た初老の男性。
浅黒い肌に赤い瞳、なにより特徴的なのは頭にくるりと巻いた2本のツノがある。
「何がどうなってるんだ?」
二転三転する事態に頭がついて行けないダリウスは呆気に取られていた。
「ダリウスごめん。油断した。」
そこにやってきたのはエドワードだった。
どうやら正気に戻ったようだ。先ほどまで操られている感じと違う。
「ダリウス、君のお陰だよ。痛みで目が覚めた。」
エドワードが言うには、オエエルという天使の<魅了>に掛かっていたそう。
動揺している隙に付け込まれたらしい。
痛みがきっかけとなって<魅了>が解けたようだ。
「そうか、それは良かった。それで、あの老人は何者だ?」
「ああ、彼はパルバフェット。
僕と契約した悪魔だ。」
悪魔パルバフェットと天使オエエルの方では早くも舌戦が始まっていた。
「あら、あらあらあら?
何かと思ったら飼い主のご機嫌取りしてるワンちゃんじゃない。
ひょっとして迷っちゃったのかしら。
でも安心して。地獄《おうち》に送り返してあげるから。」
オエエルは微笑みながらビキビキと額に青筋を浮かべている。
「いえいえお気遣いなく。それよりもこの悪臭を消臭しませんと周りに迷惑ですな。
このままでは穢れてしまいますので、早速取り掛かりましょうか。」
「ご冗談でしょう?あなたの鼻ひん曲がってるんじゃありません。
穢れているのはあなた自身でしょうに。
まずはお風呂に入って自分磨きしてから来てくださる?」
「自分磨き(笑)ですか。
あなたは磨くまえに自分の年を自覚することから始めたほうが良さそうですよ?
年増が無理して若作りする様子は痛々しくて見ていられません。」
悪魔パフバフェットと天使オエエルは互いに笑顔を見せつつ挑発し合う。
「若作りの色ボケババァが、潰すぞ。」
「まぁ、枯れた駄犬風情が図が高い。躾けてあげますわ。」
やがて、天使オエエルと悪魔パルバフェットの戦いは舌戦から魔法戦へとシフトしていくのであった。
当然出てくるキャラに関してはかなり詳しく、登場する種族も把握済みである。
人間以外には魔人、悪魔、獣人といった種族がいる。
そしてゲームでは種族をアイコン化するために、種族毎にわかりやすい特徴を持っている。
魔人の場合は、身体に魔石が埋め込まれている。
悪魔の場合は、特徴的なツノが生えている。
獣人の場合は、獣人タイプによって異なるが、身体の一部に元となった動物の特徴を持っている。
例えばウサギ型獣人の場合はうさ耳がついている。といった具合である。
なお、うさ耳とは別に人間と同じ形状の耳があり、うさ耳の機能は退化しているため飾りでしか無い。
完全に製作スタッフの趣味を反映させた形だ。
そして、ニジゲンの世界では天使という種族は登場していなかった。
物語の中でも天使という種族の存在を仄めかす記述すら無かったのだ。
だから、世渡 流の記憶をもつエドワードは天使という種族は存在しないものだと思い込んでいた。
だが、目の前にいる金髪美女によってそれが思い込みに過ぎないと否応なく分からされた。
ステータス
名前:オエエル
年齢:??歳
性別:女
種族:天使
状態:正常
HP:測定不能
MP:測定不能
オエエルというらしい金髪美女の背中に生えている白い翼は、前世の知識にある天使のイメージそのままの特徴であり、天使という種族が正しいことを物語っていた。
「あら、初対面の女性を覗き見るなんてマナーがなっちゃいないわね。」
まずい。スキル<鑑定>を使ったことがバレた。
エドワード予想外の状況と焦りによって、心を乱してしまった。
「悪い子にはお仕置きしなきゃね。
天使たる私様《わたくしさま》が告《つ》げるわ。
今すぐここから飛び降りなさい。」
オエエルの突然の宣言にダリウスもシドーも呆気にとられた。
何を言っているのか理解できなかったからだ。
「おい、あんた。自分が何言ってるか分かってんのか?」
ダリウスは思わずオエエルに尋ねていた。
「んふ。分かってるわよ~♪今から面白いショーを見せてあげるわ。」
オエエルは上機嫌にダリウスに答えた。
そして、オエエルの言葉に呼応するようにエドワードが動き出した。
ただし、その足取りには違和感があった。
乱入者であるオエエルに対して、くるりと反転し背中を向けたのだ。
敵に背中を向けることの危険性をイーレ村にいた時から口を酸っぱくして言われてきたダリウスにとって、エドワードの行動は信じられないものだった。
「何してんだ」
ダリウスの呼びかけに応答することなくエドワードはフェンスに向かって歩いていく。
まるでオエエルに言われたことを実行しようとしてしているみたいではないか。
「あんた、エドに何をした?」
ダリウスはオエエルを睨みつける。
「さっき言ったでしょ。ショーを見せてあげるって。
観客は演者の邪魔しちゃだめよ。
天使たる私様《わたくしさま》が告《つ》げるわ。
あんた達は私《わたくし》がいいと言うまで動いてはダメよ。」
「んな。なんだ?身体が固まっちまった。動けないぞ。」
オエエルの宣言にシドーは戸惑い騒ぎ出す。
「おい、エド。はやく正気に戻れ。」
ダリウスが叫ぶがエドワードからの反応は無い。
「無駄よ♪あの子はもう私の言いなり。」
オエエルは嗤う。
チィッ
ダリウスは舌打ちし、エドワードに向けてコインを指で弾いて飛ばした。
コインが後頭部に命中したエドワードは倒れた。
「あらあら?あんた、ひょっとして動けるの?」
オエエルは今日初めて驚いた表情を見せた。
だが、ダリウスからすればなぜオエエルが驚いているのか分からない。
「ちょっと、気になるわね。
天使たる私様《わたくしさま》が告《つ》げるわ。
あんたは寝てなさい。」
「何言ってんだ。
敵の目の前で寝る馬鹿がどこにいる?」
やはり目の前の少年に自分の能力が通じていない。
そのことを確信したオエエルはダリウスと距離を取り笑みを消した。
「ちょっとあんた。危険な感じがするわ。
私《わたくし》は雑魚でも敵を侮ったりしないわ。」
オエエルが手をかざすと、複数の魔法陣が空中に展開した。
通常、魔法陣が現れるとすぐに発動される。
だが、オエエルが出した複数の魔法陣はそのままの状態を保っている。
「これは…、遅延魔法?」
ダリウスの呟きをオエエルは聞き逃さなかった。
「へぇ、良く知ってるじゃない。
そうよ、これは遅延魔法。それがどういうことか分かる?」
オエエルが指を鳴らすと、魔法陣が発光し、火弾、風刃、水弾、石弾など属性の違う複数の魔法が一斉にダリウスを襲う。
ドガガガガガッ
突如、ダリウスの前に<土壁>が出現し、オエエルの魔法を防いだ。
「やれやれ、物量に物を言わせたごり押しとは、戦いの美学の欠片も無い。
どこの愚か者かと思えば、汚らわしい雌猫ではありませんか。
悪臭をまき散らすのやめてもらえませんかね。」
新たな乱入者が現れた。やってきたのは執事服を着た初老の男性。
浅黒い肌に赤い瞳、なにより特徴的なのは頭にくるりと巻いた2本のツノがある。
「何がどうなってるんだ?」
二転三転する事態に頭がついて行けないダリウスは呆気に取られていた。
「ダリウスごめん。油断した。」
そこにやってきたのはエドワードだった。
どうやら正気に戻ったようだ。先ほどまで操られている感じと違う。
「ダリウス、君のお陰だよ。痛みで目が覚めた。」
エドワードが言うには、オエエルという天使の<魅了>に掛かっていたそう。
動揺している隙に付け込まれたらしい。
痛みがきっかけとなって<魅了>が解けたようだ。
「そうか、それは良かった。それで、あの老人は何者だ?」
「ああ、彼はパルバフェット。
僕と契約した悪魔だ。」
悪魔パルバフェットと天使オエエルの方では早くも舌戦が始まっていた。
「あら、あらあらあら?
何かと思ったら飼い主のご機嫌取りしてるワンちゃんじゃない。
ひょっとして迷っちゃったのかしら。
でも安心して。地獄《おうち》に送り返してあげるから。」
オエエルは微笑みながらビキビキと額に青筋を浮かべている。
「いえいえお気遣いなく。それよりもこの悪臭を消臭しませんと周りに迷惑ですな。
このままでは穢れてしまいますので、早速取り掛かりましょうか。」
「ご冗談でしょう?あなたの鼻ひん曲がってるんじゃありません。
穢れているのはあなた自身でしょうに。
まずはお風呂に入って自分磨きしてから来てくださる?」
「自分磨き(笑)ですか。
あなたは磨くまえに自分の年を自覚することから始めたほうが良さそうですよ?
年増が無理して若作りする様子は痛々しくて見ていられません。」
悪魔パフバフェットと天使オエエルは互いに笑顔を見せつつ挑発し合う。
「若作りの色ボケババァが、潰すぞ。」
「まぁ、枯れた駄犬風情が図が高い。躾けてあげますわ。」
やがて、天使オエエルと悪魔パルバフェットの戦いは舌戦から魔法戦へとシフトしていくのであった。
0
お気に入りに追加
36
あなたにおすすめの小説

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。
アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。
両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。
両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。
テッドには、妹が3人いる。
両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。
このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。
そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。
その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。
両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。
両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…
両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが…
母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。
今日も依頼をこなして、家に帰るんだ!
この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。
お楽しみくださいね!
HOTランキング20位になりました。
皆さん、有り難う御座います。


異世界転生漫遊記
しょう
ファンタジー
ブラック企業で働いていた主人公は
体を壊し亡くなってしまった。
それを哀れんだ神の手によって
主人公は異世界に転生することに
前世の失敗を繰り返さないように
今度は自由に楽しく生きていこうと
決める
主人公が転生した世界は
魔物が闊歩する世界!
それを知った主人公は幼い頃から
努力し続け、剣と魔法を習得する!
初めての作品です!
よろしくお願いします!
感想よろしくお願いします!

クラス召喚に巻き込まれてしまいました…… ~隣のクラスがクラス召喚されたけど俺は別のクラスなのでお呼びじゃないみたいです~
はなとすず
ファンタジー
俺は佐藤 響(さとう ひびき)だ。今年、高校一年になって高校生活を楽しんでいる。
俺が通う高校はクラスが4クラスある。俺はその中で2組だ。高校には仲のいい友達もいないしもしかしたらこのままボッチかもしれない……コミュニケーション能力ゼロだからな。
ある日の昼休み……高校で事は起こった。
俺はたまたま、隣のクラス…1組に行くと突然教室の床に白く光る模様が現れ、その場にいた1組の生徒とたまたま教室にいた俺は異世界に召喚されてしまった。
しかも、召喚した人のは1組だけで違うクラスの俺はお呼びじゃないらしい。だから俺は、一人で異世界を旅することにした。
……この物語は一人旅を楽しむ俺の物語……のはずなんだけどなぁ……色々、トラブルに巻き込まれながら俺は異世界生活を謳歌します!

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
田舎暮らしと思ったら、異世界暮らしだった。
けむし
ファンタジー
突然の異世界転移とともに魔法が使えるようになった青年の、ほぼ手に汗握らない物語。
日本と異世界を行き来する転移魔法、物を複製する魔法。
あらゆる魔法を使えるようになった主人公は異世界で、そして日本でチート能力を発揮・・・するの?
ゆる~くのんびり進む物語です。読者の皆様ものんびりお付き合いください。
感想などお待ちしております。

平民として生まれた男、努力でスキルと魔法が使える様になる。〜イージーな世界に生まれ変わった。
モンド
ファンタジー
1人の男が異世界に転生した。
日本に住んでいた頃の記憶を持ったまま、男は前世でサラリーマンとして長年働いてきた経験から。
今度生まれ変われるなら、自由に旅をしながら生きてみたいと思い描いていたのだ。
そんな彼が、15歳の成人の儀式の際に過去の記憶を思い出して旅立つことにした。
特に使命や野心のない男は、好きなように生きることにした。

いずれ殺される悪役モブに転生した俺、死ぬのが嫌で努力したら規格外の強さを手に入れたので、下克上してラスボスを葬ってやります!
果 一
ファンタジー
二人の勇者を主人公に、ブルガス王国のアリクレース公国の大戦を描いた超大作ノベルゲーム『国家大戦・クライシス』。ブラック企業に勤務する久我哲也は、日々の疲労が溜まっている中、そのゲームをやり込んだことにより過労死してしまう。
次に目が覚めたとき、彼はゲーム世界のカイム=ローウェンという名の少年に生まれ変わっていた。ところが、彼が生まれ変わったのは、勇者でもラスボスでもなく、本編に名前すら登場しない悪役サイドのモブキャラだった!
しかも、本編で配下達はラスボスに利用されたあげく、見限られて殺されるという運命で……?
「ちくしょう! 死んでたまるか!」
カイムは、殺されないために努力することを決める。
そんな努力の甲斐あってか、カイムは規格外の魔力と実力を手にすることとなり、さらには原作知識で次々と殺される運命だった者達を助け出して、一大勢力の頭へと駆け上る!
これは、死ぬ運命だった悪役モブが、最凶へと成り上がる物語だ。
本作は小説家になろう、カクヨムでも公開しています
他サイトでのタイトルは、『いずれ殺される悪役モブに転生した俺、死ぬのが嫌で努力したら規格外の強さを手に入れたので、下克上してラスボスを葬ってやります!~チート魔法で無双してたら、一大勢力を築き上げてしまったんだが~』となります
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる